こんにちは、アキです。
台風9号の通過したタイミングに「塔ノ岳」に登山をしてきました。
もとは某山域でテント泊登山の計画を立てていたけど、台風9号10号とダブルで攻め込まれていたので計画は断念。貴重な連休が潰れてしまいガッカリなところだけど、日帰りで行ける低山トレーニングへと気持ちを切り替えました。
台風通過の影響により劇的な展開で富士山撮影を楽しめたので結果オーライという回です。
塔ノ岳の登山記録(2020.09.4)
名称 | 塔ノ岳(標高1,491m) |
登山口 | 大倉バス停 |
駐車場 | 大倉駐車場24時間営業 |
いつもの24時間駐車場を利用し、いつものバカ尾根(大倉尾根コース)で登山して夜明けの富士山撮影をする予定。塔ノ岳でのナイトハイクは初となる。
塔ノ岳はいつぶりだろうかと自分のブログ内で検索してみると、2018年10月を最後に登っていない。約2年ぶりになる。毎年1〜3回くらいは登っていたが2019年は趣味の自粛をしていたので0回となっていた。ほんと久しぶりだなぁ。
↓2年前、秋季ダイヤモンド富士を狙った塔ノ岳登山
バカ尾根ナイトハイク
家から大倉まで1時間半、深夜だと少し早く着くような気がするな。
深夜2時、塔ノ岳で初めてのナイトハイクのスタート。
9月4日、まだまだ夏日だ。ナイトハイクの方が気温が低くて登りやすいだろうな。念のために熊鈴を鳴らします。ラジオの電波はいまいち良くないようでどの番組も聞き取りにくい。
飲み物はアクエリアス(500ml)3本です。(足りなかった)
この時期の塔ノ岳で最も警戒すべきは「ヤマビル」です。
雨天時や雨上がり、ジメジメている日にはとくに多く出没するらしい。この日は台風通過後で心配だったのでヤマビル対策として虫除けスプレー「サラテクト」を準備した。虫だけでなくヒルにも効果が高いと塔ノ岳常連の相方におすすめされたやつなので確実。
心配性の僕はたっぷりと吹きかけたので登山靴はパウダーで真っ白ですよ。綺麗に洗ったばかりなのに。これだけパウダーまみれならヒルも登ってこられないだろ。
順調に登っていきます。
前はキツイと感じていた階段エリアはなぜか登りやすく感じた。ペース配分など登り方が変わったからだろうか。とか考えたけど、今日は少し荷物が軽めだったからだろうな。
写真は撮らなかったけど、階段を登りきった先の花立山荘から月光に照らされた富士山が肉眼でも確認できた。少しテンションが上って体力も回復する。
4時半頃、金冷し分岐へ到着。もう一息。
台風一過による劇的な展開
4時50分頃に登頂、タイムは2時間50分くらい。
夜明けも近いので撮影のセッティングをします。先客はなし。
まもなく1焼けタイム、東の空に広がった雲が赤く染まる。
このとき雲のや光の強さから爆焼けしそうな雰囲気を感じていた。塔ノ岳からの富士山は西側だけどワンチャンあるだろうと台風一過の劇的展開を期待してしまう。
富士山を撮影してみると西側の雲もそこそこ染まっている。
朝焼けって順光側もこんなに色が入るものだったかな。あまり東側からの撮影をしない僕でもなにか空気感がいつもと違う朝焼けだという雰囲気は感じ取れたよ。なんとなく。
ざわざわ…
嵐の前の静けさを感じるような1焼けでした。
1焼けが終わり一旦落ち着く。富士山赤いですね。
ここらで尊仏山荘から現れたのはカメラを持った小屋番さんだった。前日は台風だったこともあり宿泊客はゼロ。「昨日はここからのパール富士だったんだよ」と教えてくれた。
気がつくと東の遠くの空で雲が焼け始めていた。これは濃いぞ。
遠くの空だけ焼けるパターンかな…なんて思ったりしつつも、じわじわと朝焼けが広がってくる。
爆焼けの尊仏山荘。
これは流石に富士山に背を向けてしまいますよ。もう意味分かんないくらい焼けてんの。
気がつくと順光側もじわじわと染まってきた。
めっちゃ焼けるやん。順光側がこんなに染まるの初めて見たかも。
爆焼けする光が富士山に差し込むと赤富士になります。
これが意味分かんないくらい強烈に赤いの。今回撮影した写真はレタッチするときに赤すぎて混乱した。なんか逆に彩度を下げてしまったほどだ。
(これ書いている時になんとなく「赤富士」で画像検索してみたら、これよりも真っ赤でした。本当にありがとうございました。)
赤富士すっごい(語彙力すっ飛んだ)
ちなみに僕は台風一過の空気感に期待していたのは「ワンチャン虹でも出ないかな」くらいだったので、これほどの朝焼けを見られて大興奮。ますます塔ノ岳が好きになる。
強烈な赤富士が落ち着いてきた頃には月が降りてきた。
先程までは雲に隠れていました。
塔ノ岳からのど真ん中パール富士の翌朝でした。1日でだいぶズレてしまい富士山とは重なることはないが、近くを通過していくので構図内に収めることは可能。もともとこの「月と富士山」を狙いに来ていたので雲が退いてくれてよかった。
朝焼けの余韻もまた綺麗だ。黄金の光が差し込む尊仏山荘。
背後の景色からも目が離せなくてほんと忙しい。
富士山の真上に差し掛かる丸い月。
富士山がまた面白い表情を魅せているではないか。雲が光を遮ることで富士山の一部だけチラッと赤い状態。縞々というのかな。イメージしていたシチュエーションと思いきや、富士山は想定外の表情を魅せてくるので楽しい。
東側の景色を眺めているとスカイツリーを視認できて歓喜。初めて見ました。
東京の街並みまで見渡せる。スカイツリーのためだけに100-400mmを持ってくればよかったと後悔した。最近買ったばかりの望遠ズームレンズです。
その後、吊るし雲が発生して卵のような月を産み落とす。
朝焼け、背後で爆焼け、赤富士、月、吊るし雲と、目まぐるしく展開が続いてここらで「もういいでしょう」って手を止めた。思考停止。展開が重なりすぎてカメラ1台でいろんな構図をあれやこれや撮ろうと思うとちょっと大変だ。こういう時に2台体制だと有利なんだなぁ。
でも今回は35-150mmという焦点距離にはだいぶ助けられた。レンズ交換無しでこれだけ対応できれば上出来だと褒めてやろう。しかし早急にZへ移行して24-200mmレンズを手にしたい気持ちが強まったので残念ながら降格が確定。
下山と腹ごしらえ
月が沈むと、吊るし雲もだんだん形を崩していった。
下山の準備に入ろう。
下山前の腹ごしらえ。
本日はセブンの「やみつきになる!スパイス香るカレーパン」です。冷たくても美味しい。甘い系のパンも捨てがたかったけど、この日は無性にカリーな気分だった。
この時期の塔ノ岳でスッキリと富士山が見えたのは珍しい気がする。この後は台風10号の影響でまた天気は崩れるようですが、そうは見えないですよね。
尊仏山荘でコーラとクッキーを購入。
下山まで我慢できなかったわけではなく、アクエリアス3本を飲み干してしまったので下山用の水分と行動食のつもりです。初めて見かけたクッキーは小屋番さんの手作りなのだそうです。
新しく購入したザックのデビュー戦でした。
ミレーの「サースフェー 30+5」は荷物の少ない登山用に購入。レンズ1本での日帰り登山くらいなら30Lで全然間に合うサイズで、いざとなれば35Lに変形してレンズを更に追加できる余裕がある。
荷物量に関係なく「大は小を兼ねる」と大きめザックをスカスカにして背負っていた時期もあったけど、荷物量にあったサイズをチョイスするだけですごい身軽に感じる。同じ荷物量でも重心バランスが変わるだけで重さの感じ方が全然違う。
7時半、下山開始。
富士山撮影を楽しんで清々しい気持ちなので足が軽い。軽快に階段を降りることでコーラの炭酸が抜けていき、カロリー摂取に丁度いいドリンクの出来上がり。
花立山荘からもスッキリと富士山が見えている。
いい眺めだ。
ギリ2時間を切って下山完了。
ここの丹沢クリステルさん何処かへ引っ越したらしいですね。寂しい。
ちなみにヒルは1匹も確認できませんでした。天候的に活動するような条件ではなかったのか、そもそも個体が少なかったのか、夜は寝ていたのか、サラテクトの効果が抜群だったのかは不明。
下山後は大倉バス停前の「YAMACAFE」でソフトクリームを購入。
この「こういうのでいいんだよ」って感じのソフトクリームが好き。最近はワッフルコーンだとか、メープル味だとか凝ったコーンが多いけど、なんやかんや安い味のコーンを求めてしまう。
約2年来ていない間に、大倉には新しく茶屋が増えていた。
昔は別の店だったような気がするけど「山守茶屋」というカフェに変わっていた。アイスクリームやドリンクはもちろん、豆腐工房なので豆腐製品や豆乳スイーツなどが名物のようだ。
帰りには足柄SAで「山かけ海鮮丼」で昼食。暑かったのでサッパリしたものが食べたかった。味噌汁がオマケに付いてきたのは予想外だ。そんなこと書いてなかったよ。
腹ごしらえも済んで帰路につきました。
久しぶりの塔ノ岳は充実した撮影ができて楽しかった。
次はダイヤモンドシーズンかな。行くかわからないけど。