こんにちは、アキです。
2020年12月の話ですが『約400年ぶりの木星と土星の大接近』がニュース等で話題になっていたので撮影してきました。
同年10月には『46年ぶりのハロウィン満月』を撮影したわけですが、天体に疎い僕だけど“○年ぶり”と言われるとどうも撮影したくなるようですね。
もくじ
木星土星の大接近ピーク
天体とか星に関して無知な僕ですが、さすがに“397年ぶり”と言われると相当レアな現象だということは理解できたので、さっそく大接近ピークである2020年12月21日の撮影に挑戦。
ちなみに「大接近」と呼ばれているけど、実際に木星土星が近づくわけではなく、
地球ー木星ー土星
と、直線状に並んで重なることで、地球上から見える木星土星がくっついているように見えるという貴重な現象だそうです。
日没後に撮影開始(2020.12.21)
星の撮影なので望遠レンズが必要になるけど、僕の手持ちレンズでは最大で400mmです。星の撮影にはちょっと苦しいかな。ここに1.4倍テレコンとAPS-C機があれば840mm相当にはなるけど、その辺のシステムは揃えていない。
しかも手持ちの100-400mmレンズはZ6IIで使用できなかったので、仕方なくD810で使用することになりました。高感度耐性の高いカメラで撮影したかったですね。
- Nikon D810
- Tamron 100-400mm F/4.5-6.3 Di VC USD
今回はこの組み合わせです。
そして、日没後の空が暗くなるとだんだん星が見えてきました。
富士山の上にキラリと輝く星が1つ見えたので「木星か土星のどちらかだろう」と確信したけど、なぜか1つだったんです。もう1つはいつ現れるんだろう。
そう思いながら望遠レンズで覗いてみると星が2つ見えました。
肉眼だと1つの星に見えてしまうほど大接近していたようです。
焦点距離400mmで撮影したものをトリミング。
大きい方が木星、小さい方が土星。
木星の周囲に見える小さな粒はガリレオ衛星だそうです。
ピントは甘いし色々と限界を感じます。これが1000mm近くあれば土星の輪っかまで確認できるレベルで撮影できるようですね。テレコンくらいは揃えておこうかな。
花の都公園近辺の駐車場について
今回の撮影は「山中湖花の都公園」付近から撮影していました。
花の都公園には有料駐車場がありますが、この時期の営業時間が16時30分までだったので利用せず。なので山中湖の無料駐車場から歩くことにしましたが、花の都公園までは10〜15分くらい歩けば着くのでおすすめ。
撮影場所の近くにコインパーキングがあれば積極的に利用するし、距離があっても最寄りの駐車場から歩くようにしています。路駐はなるべく避けたい、なるべくね。
ちなみに、せっかく久しぶりの山中湖だったので撮影前に湖一周ランニングしていた。ちょうど昨年のランニング納めでした。
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クロスフィルター各種による演出
僕の手持ちレンズで天体撮影は無理があったので、早々にレンズフィルターで遊ぶことにしました。3種類のクロスフィルターを使ってみたので参考までにどうぞ。
それぞれの良さがあると思います。
KANI スターシャインフィルター
角型フィルターでもお馴染みのKANIが販売している『スターシャインフィルター』というクロスフィルター。焦点距離100mm以上の望遠レンズでないと効果が出ないという制約があり、比較的明るめの星の光条を発生させる目的で使用されているようです。
パッケージ写真と同じ写真をインスタでよく見かけたので気になって購入しました。
今回の主役である木星土星だけがピンポイントで光条を発しています。思っていたよりも光条が小さくて構図に失敗した感が否めないが、シンプルに綺麗な光条です。
あとは星の位置さえ正確に把握できればパッケージ通りの写真を撮影できますね。
この2枚目は、1枚目の光条と少し違いがありますが、スターシャインフィルターは格子パターンの異なる3枚から選んで使用できます。重ねて使用することで光条のアレンジも可能です。
まだどれがどんな光条なのか把握していないので、もう少し使い込んで光条パターンを覚えたいところです。
トゥインクル・スター 6X
ケンコー・トキナーより販売されている『PRO1D R-トゥインクル・スター6X』という6本光条タイプのクロスフィルター。2020年11月に発売されたばかりです。
トゥインクルスターは従来のクロスフィルターよりも長すぎない丁度いい光条や、軽いソフトフィルター効果によってふんわりとした幻想的な雰囲気を作れるのが特徴。イルミネーション撮影などに活用できるフィルターですが、今回の星の撮影にも使用してみました。
虹色の大粒な光条がキラリ。
富士山のディテールを潰すことのない軽めのソフトフィルター効果が悪くないと思う。
太めの線が重なってしまい木星土星の大接近が分かりにくいのがマイナスポイント。今回のシチュエーションには向いていないですね。1つの星を強調させたり、逆に満点の星などで使用してみたい。
しかし虹色の光条がどストライクです。
ふつくしい。
トゥインクル・スター
最後に『PRO1D R-トゥインクル・スター』は、ひとつ前に紹介したトゥインクルスターの4本光条タイプで、軽めのソフトフィルター効果などは同じ仕様です。
え、エヴァ?
これは紛れもなくエヴァで見た気がするやつだし、構図に対して光条サイズが丁度よく収まりました。これは今回のベストショット。
富士山の右寄りに沈んでゆくエヴァのアレ。
こちらも虹色の光条がカッコいい。この構図を初めて撮影してみて思ったけど、真ん中より端っこの方がキラリ感があって良さそうだ。
今回のシチュエーションにおいては、トゥインクルスターの欠点は「木星土星の大接近感」が無かったということで、総合的にスターシャインフィルターのバランスが良いと思いました。
どれも面白いのでケースバイケースで使い分けようと思います。
次の大接近は60年後らしい
次に木星土星が大接近するのは約60年後だそうで、今回の約400年ぶりに比べると意外と近い未来ですね。かろうじて生きていたとしても、さすがに写真はやっていないだろうな。
星の種類には疎いし、位置を調べる手段を持ち合わせていなかったので星の撮影は避けていたけど、今回はニュースになるレベルの観測条件だったのでおおよその場所や時間帯を把握して撮影できました。大接近ピークになる前から話題になっていたので助かった。
この機会に、星の位置も検索できるようにアストロアーツの『ステラナビゲータ11』という有料ソフトを導入してみました。残念ながらMac非対応なので、Windows10のThinkPadを引っ張り出してインストールする予定。
これで少しは星景撮影が捗るかな。