こんにちは、アキです。
僕がHDR合成をしたい時に使用していたHDR合成ソフトPhotomatix Pro 5が2017年10月4日にPhotomatix Pro 6へとアップグレードされました。せっかく無償でアップグレードできたので久しぶりに使用してみました。
HDR合成用写真編集ソフトウェア – HDRsoft社のスタンドアロンプログラムとLightroomプラグイン
Photomatix Pro 6へのアップグレード
HDRsoft社は10月4日にPhotomatix Proのバージョン6を発売しました。価格は9,900円。すでにPhotomatix Pro 5を使用している場合は無償アップグレードが可能で、それ以前のバージョンの場合は2,900円でのアップグレードが可能だということです。
- 手持ち撮影画像の自動ズレ調整
- 自動ゴースト除去と手動ゴースト除去ツール
- 5つのHDRトーンマッピング方式/露出合成 + 40のビルトインプリセット
- ブラシツール
- 不動産インテリアイメージ用オプション
- 自動バッチ処理機能
ブラシツールで部分的にカラー調整ができるようになったのは便利かと思います。手持ちでブラケット撮影した写真でも自動ズレ調整で対応できますね。ソフトの購入やアップグレードは以下のページから可能です。
ダウンロード HDR合成用写真編集ソフトウェア Photomatix
HDR合成ソフト Photomatix Pro について
今となってはLightroomのHDR合成機能で自然に仕上げることができるのでPhotomatix Proを使用する機会がほぼありませんでした。それまではPhotomatix ProでHDR合成をして遊んでいた。
Photomatix Proは単独ソフトであるが、Lightroomのエクスポートプラグインとしても扱えます。Lightroom上でレタッチ処理をしたブラケットセットを用意して、そのままPhotomatix ProへとエクスポートしてHDR調整ができるので便利です。ごてごてのHDR合成を楽しむのに最高なソフトかと思います。
「HDR合成」そのものについては別の記事でそれっぽく説明していたりしますので、良かったら合わせて読んでいって下さい。
Photomatix Pro 6 の使い方
流れは非常に簡単で、露出違いの3枚の写真を用意して1枚に合成するだけです。人ぞれぞれの調整の方法があるかと思いますが、今回は僕がPhotomatix Proを使用する時の流れをまとめておきます。とくに正しい使い方という訳ではないのでご了承下さい。
HDR合成に使用する写真を用意する
まずはHDR合成に使用する「露出違いの数枚の写真」を用意する必要があります。これは主にブラケット撮影という手法で撮影します。
ブラケット撮影でなくても、1枚の写真を複製して露出違いの3枚に調整する方法もあります。ブラケット撮影と違って品質は落ちてしまうので注意しましょう。
ブラケット撮影の詳細は別記事にて紹介しています。
Lightroomからエクスポートする
用意した「露出違いの3枚の写真」はこの段階である程度のレタッチをしておいてもいい。
HDR合成に使用する3枚の写真を選択して右クリックメニューから「書き出し>Photomatix Pro」と選択します。
エクスポート設定が表示されますが、とくに変更がなければ「エクスポート」を選択します。
これだけでエクスポートと同時にHDR合成の処理がされて、Photomatix Pro上でHDR合成の続きの調整を行えます。
HDR合成後のプリセット選択
エクスポートが完了するとHDR合成ソフトPhotomatix Pro上の画面に切り替わります。この段階で合成後の写真が表示されています。
まず僕は、右のメニューにあるプリセットから好みのセットを選択します。ナチュラルなイメージからゴテゴテなイメージまで様々なプリセットが用意されています。この中から自分のイメージに近い好みのプリセットを選択して、そのプリセットをベースにパラメータを調整して自分のイメージに近づけるというのが僕の手法です。
沢山ありますね。「超現実的」ってどういうことでしょう。「非現実的」が正しい気もします。種類が多くて悩みますが結局はただのベースなので、深く考えずに一通り眺めてみて直感で決めてしまいます。
今回、僕の久しぶりのHDR合成は「鮮やか」をベースに調整していこうと思います。
各種パラメータの調整
画面左のメニューが各種パラメータになっています。
自分の好みのイメージになるまでここにあるパラメータを弄くり回します。触っていれば「どれを弄ると何が変化する」など分かるので、ひたすら弄ることが大切かと思います。僕はいつも深く考えずに、写真を見ながら直感的に「うん、これでいい!」とパパッと調整しています。
考えすぎてもキリがないのです。その時のインスピレーションに身を任せます。
「カラー設定」にはPhotomatix Pro 6からの新機能のブラシツールもありました。部分的にカラー調整ができるので表現の幅が広がります。
Lightroomへ再インポート
調整が済んだら再びLightroomへ作業を戻します。
写真の右下にある「次:仕上げ」を選択します。
「最後の仕上げ」というメニューが表示されるので、とくに調整が無ければここで「再インポートする」を選択します。これでHDR合成と各種調整の済んだファイルがLightroomへと再インポートされます。
画面は自動でLightroomへと戻り、合成後の写真が追加されていることが確認できます。合成後はTIFFファイルとして保存されています。Lightroomで再び好みの調整をしてからJPEGで書き出してHDR作品の完成です。今回は彩度マシマシしておきました。
HDR作品の完成
最近はHDR合成を意識した撮影はしていなかったけど、今回は富士山写真でごてごてのHDR合成をしてみました。お蔵入りしていた写真の再利用です。
こちらが完成品です。
いいねぇ、ごてごてしてるねぇ。僕こういうの好きです。もともとInstagramで見ていたごてごてなHDR写真に憧れていたこともあるんですよ。HDRでは自然風景よりは、やはり工場だとか建物だとかの方がHDR映えすると思います。
これ僕のお気に入りです。HDR映えする要素を上手く詰め込めたと自画自賛します。工場、青空に雲、煙もくもく、フィッシュアイによるダイナミックな奥行き感など。画角は広ければ広いほどダイナミックになりカッコいいと思います。HDR素材を撮る上ではフィッシュアイレンズが最適だと思います。(僕の好みのHDR作品では)
まとめ:HDR合成楽しいですよ
久しぶりにPhotomatix Proを触ったけどやっぱり面白い。これから富士山撮影もしつつHDR作品用の素材を撮り集めておこうかな。HDR合成が前提の素材撮りも楽しいです。
HDR風に類似加工するアプリや自動でHDR化してくれる機能のカメラやソフトもあるかと思いますが、自分で複数の写真を用意して1枚の写真に合成するという手作業での調整もなかなか楽しいものです。過度なデジタル処理を嫌う人も多いかと思いますが、HDR作品という分野の魅力を理解してもらえたら嬉しいな。
以上が、無償でアップグレードされたPhotomatix Pro 6で遊んでみたという話でした。
リスペクトするHDRフォトグラファーさんのブログも紹介しておきます。
HDR Works | HDR画像作品と作成時の試行錯誤を紹介します。