iPhoneでRAW現像とHDR撮影を高品質にする方法|Lightroom Mobileの使い方ガイド

こんにちは、アキです。

現像ソフトでお馴染みの「Lightroom mobile」が2017年3月のアップデートでHDR撮影機能が追加されました。このHDR撮影機能がどの程度のものかちょっと試してみた。

僕は普段はこのLightroom mobile自体そんなに使っていません。人によっては、一眼レフで撮影したファイルをその場でRAW現像してSNSで共有するにはスマホ版Lightroomがとても重宝しているようですね。速報性を求める人には良いアプリです。

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HDR(ハイダイナミックレンジ)とは?

被写体を適正露出にした際にそれ以外の部分で明暗差が発生することがあります。空が白く飛び、影の部分が黒く潰れるなんてことあると思います。

ハイダイナミックレンジは3枚の露出の違う写真を1枚に合成します。それぞれの写真の適正露出の部分だけをかけ合わせたような写真に仕上がりますまさに良いとこ取り。

この技法を使うことで限りなく明暗差を減らすことができるというものです。

露出の違う3枚の写真の「良いところ」をかけ合わせる合成方法

これがスマホカメラでも簡単にできるようです。iPhoneの標準カメラのHDR撮影の場合は1枚の写真を撮影すると、自動で露出違いのJPEG 2枚を合成してくれるようです。

今回、Lightroom mobileで追加されたHDR撮影の機能は「RAWファイル 3枚の合成を自動処理してくれる」というもの。

JPEG 2枚よりも圧倒的にキレイに仕上がることが予想できます。RAW 3枚ですから。JPEGでは圧縮されている関係で限界がありますよね。

HDR撮影してみた結果

HDR撮影と通常撮影の比較

今回「通常撮影」と「HDR撮影」でどれ程の違いが出るのか試してみます。通常撮影の方はプロフェッショナルというモードです。細かい設定ができるやつです。ほぼオートですが。

撮影した段階ではパッと見でも分かるくらいに違いが出ます。ちなみにHDR撮影の方は撮影後にデータ通信を行い、クラウド上でHDR調整を行う処理をします。オフライン状態ではその処理が「保留」になります。

さすがHDR撮影だけあって暗所が明るく処理されています。通常撮影では手前の一眼レフカメラがほぼ黒つぶれしていますね。

HDR撮影のパラメータが自動調整されていた

HDR撮影の写真を少しイジってみようとしたらあることに気づいた。

最初からパラメータがガッツリと調整されていました。ハイライトをMAXで下げて、シャドウをガッツリと持ち上げてあります。

このパラメータの値は固定の部分があります。

[su_note note_color=”#fffbf4″ radius=”2″]・ハイライト -100
・シャドウ +70
・白レベル +15
・黒レベル -15[/su_note]

以上が撮影した状態での初期値になります。露出は変化するみたい。

てことで全部のパラメータを初期化してから通常撮影の写真と並べてみます。

変わらないよね。これは。

これってもしかして撮影データは同じで “HDR合成風” になるようにパラメータを「調整」しただけ?

むむむ。

暗所部分を比較してみた

双方の写真のシャドウをガッツリ持ち上げて比較してみました。

HDR撮影の方は明らかにノイズが少ないね。しっかりと露出違いのRAWファイル 3枚を合成しているようですね。

ただ、こんなにシャドウを持ち上げないと分からないレベルなら別に通常撮影してからHDR風にパラメータを調整しても同じな気もしないでもない。でも多少でも違いが出たし、撮影するだけで「自動調整」してくれることもあって手間も省けることにもなる。

SNS・ブログ等、スマホ画面で見る分には優秀

スマホ撮影の写真も少しでもクオリティを高めたい人には嬉しい性能ではないでしょうか。欠点としてはデータ通信が必須なことと、データ容量が半端ないこと。

自分でパラメータを調整するのが面倒くさいという方にはこの「自動調整」は便利かと思います。気に入らなければ再レタッチしても良い訳だし

最後にHDR撮影した写真を好みに再レタッチしてみました。

画像をクリックで拡大

これiPhone6sで撮影した写真です。思っている以上に綺麗に撮れる。最新のiPhoneだったらもっと綺麗な写真になるわけですね。

まとめ:イマイチかなと思ったけど割りと凄かった

そもそもLightroom mobileを分かっていて使う人はほとんど「レタッチ」などRAW現像が目的のはずです。撮影自体はデジカメ等で行ってその撮影データをLightroom mobileで扱うことが多いかと。

Lightroom mobileはやはり「RAW現像ソフト」として優秀だ。スマホ撮影でも現像アプリとしての優秀さが分かる。

スマホカメラでのちょっとしたスナップ撮影や記録撮影を少しでもクオリティを上げたい人にはオススメ。レタッチは必須だけどね。

以上が、iPhoneでLightroom mobileのHDR撮影を試してみた結果でした。