こんにちは、アキです。
ケンコー・トキナー様よりお借りしたレンズ「SAMYANG 35mm F1.4 AS UMC」の紹介です。ケンコー・トキナーでは韓国サムヤン社製の交換レンズを代理販売しています。サムヤンは価格がリーズナブルで魅力的な単焦点レンズが多いメーカーイメージです。
ありがたいことに好きなレンズを選べるということで「XP 14mm F2.4」など最新の広角レンズが気になる中で、あえて古めの「35mm F1.4 AS UMC」を選択しました。「存在は知っていたけど買うほどではなかった」そんなレンズだったので、この機会に試しにお借りした。
「サムヤン 35mm F1.4 AS UMC」について
2016年08月26日にサムヤンから発売された「35mm F1.4 AS UMC」の一番の特徴は『8枚絞り羽根』であるところ。これによって表現の幅が広がるのは“ニコンFマウント”ユーザーです。現在の各メーカーのニコンFマウントレンズの中で9割以上が7枚、9枚などの奇数が主流となっているので、ニコンFマウントで8枚絞り羽根レンズは希少となる。(絞り羽根の枚数によって光条の本数が変わります。)
焦点距離 | 35mm |
明るさ | F1.4〜F22 |
最短撮影距離 | 0.3m |
絞り羽根 | 8枚 |
重量 | 690g(ニコンF) |
ニコンFマウントで希少な8枚絞り羽根
ニコンFマウントにおいて8枚羽根絞りレンズはオールドレンズを除けばかなり希少。(オールドレンズの知識はないです、すみません。)
僕の知っている限りでニコンFマウント用8枚絞り羽根レンズは「シグマ 30mm F1.4 EX DC」を以前に所有していました。しかしシグマの方はDX用なのが惜しい。今回のサムヤンレンズはFX用なので使い勝手も良いです。
8枚絞り羽根レンズでF値を絞り込んで撮影すると8本光条を出すことができる。偶数の場合はそのままの本数になり、これが7枚・9枚などの奇数となると倍の14本、18本となり光条による表現が大きく変わってくる。
光源の多い夜景などでギラギラ感を出したければ奇数、ダイヤモンド富士のようにシンプルなキラリ感を出したければ偶数。というように使い分けたりできます。
“ニコンFマウントでは希少”とは言いますが、「マウント変換アダプタ」を使って別マウントの8枚絞り羽根レンズを使っての撮影が可能になる。とくに解像力の高い中判カメラ用レンズの人気が高いかもしれない。(PENTAX67、A645など)
なのでニコンFマウントでも8枚絞り羽根レンズの選択肢はたくさんあり、「SAMYANG 35mm F1.4 AS UMC」に特別なプレミアが付くこともないのが現実。希少レンズと言っても簡単に手に入る。ただしマウント変換アダプタを噛ましたり、中判カメラ用レンズは重たくなるので、機材重量を切り詰めたい登山などでは比較的軽量なサムヤンレンズの方が利便性が高い場合もある。
ちなみに変換アダプタには完全な互換性があるわけではなく、レンズとの接続部にガタツキがある場合もある。ブレやピンぼけの原因にもなりかねないため、変換アダプタを噛まさなくてもいいならそれに越したことはないと思う。
変換アダプタの存在により「存在は知っていたけど買うほどではなかった」というサムヤンレンズをさっそく試しに使用しました。ニコンFマウント設計のレンズなので、無駄がなく軽量にまとまっている。ガタツキの心配もいらない。
撮影機会の恵まれない中でなんとか8本光条の撮影に成功。竜ヶ岳からの初日の出ダイヤモンド富士を8本光条でキラリ。焦点距離も35mmピッタリのトリミング無し。富士山麓において使い勝手のいいレンズです。
ふもとっぱらキャンプ場での日の出の1枚。雲が多く撃沈かと思われたけど、隙間から太陽がチラ見えしてくれて8本光条が出てくれました。
山中湖のダイヤモンド富士を狙うも撃沈。雲に吸い込まれる寸前の8本光条です。
撮影機会と天候のタイミングが合わずに思ったようなダイヤモン富士を撮影できなかった。もう少しまともにダイヤモンド富士を撮影したかったけど泣く泣く返却。「もっと撮影したかったら買ってね^^」ということですかね。
まとめ
「存在は知っていたけど買うほどではなかった」だったのが「高くないし買ってもいいかも」くらいには興味が増したかな。
光条の本数に関しては変換アダプタで解決できますが、ニコン専用レンズでも8枚絞り羽根が存在するので試してみてはどうでしょうか。もちろんF1.4という明るい単焦点レンズとしても使用できますよ。
そして35mmの他にも「50mm F1.4 AS UMC」も8枚絞り羽根となっています。