こんにちは、アキです。
購入から8ヶ月で一度しか使っていない中華三脚に乗せている「ハスキー雲台」を触っていて気が付いたことがある。どうも最近の「アルカスイス互換」の主流化の影響か、3ウェイ雲台の使い勝手に不便を感じるようになりました。
今回は、メイン三脚を自由雲台へ乗り換え検討してみたという話になります。
3ウェイ雲台の不便に感じたエピソード
具体的に不便を感じた点についてですが、あくまでも僕の環境では「アルカスイス互換クランプを取り付けたハスキー雲台」なのでご了承下さい。例外となる3ウェイ雲台やカスタマイズ方法などもあるかもしれません。
レンズサポートが縦向きだった
レンズサポート「ベルボン SPT-1」を導入してかれこれ10ヶ月、はじめて使おうとハスキー雲台に乗せてみたところ違和感を感じた。雲台のレバー類が写真のように前側にあり、非常に扱いにくい状態です。この違和感が発生したのは、アルカスイス互換における「縦方向・横方向で使い分ける」という性質によるものでした。(使えないわけじゃないけど慣れないと非常に使いにくい。)
ベルボンSPT-1の開封とアレンジ。レンズサポートで望遠レンズのブレ軽減を図る
根本的にアルカスイス互換との相性が悪い
ハスキー雲台にアルカスイス互換クランプを取り付けている現状では、クランプの方向が“横向き”にしか対応できません。クランプはハスキー雲台のカメラ固定ネジで留めているだけなので、手で緩めれば“縦向き”にするだけなら可能です。
しかしクランプを正常に使うためにハスキー雲台のコルクシートを加工をしている。つまり縦方向に対応させるための加工も必要になって面倒くさい。カッターで切って剥がして、汚く残ったノリを除去するのが意外と面倒くさい。しかもクランプの接地面積が減ってしまい安定性が落ちる。
そもそもカメラをスマートに取り扱うためにアルカスイス互換化しているのに、いちいちネジを緩めたり締めたりするのは本末転倒。ちっともスマートではない方法なので却下。
クランプ選びには注意!ハスキー雲台をアルカスイス互換化した方法
じゃあ現状で出来ることは、クランプが縦方向になるようにパンを90度回転させること。でもレバー類が扱いにくく違和感がハンパない。という経緯で3ウェイ雲台の不便なところに気が付いた。これが自由雲台ならクランプなんて文字通り“自由”にグリングリン動かせるし、いろいろとアルカスイス互換との相性が良いです。
プレート類も縦向き
プレート類も“縦向き”です。カメラ位置をズラして三脚の重心を調整したり、パノラマ撮影の際に使用するアクセサリーで、プレートを前後に可動させるためにクランプは縦向きで使用することになる。これもハスキー雲台だと違和感が出てきます。
今どきの三脚座も縦向き
今ちょうど欲しいと思っていた望遠ズームレンズの「TAMRON 70-210mm F/4 Di VC USD (A034) 」を見ていたら、TAMRON純正の三脚座がアルカスイス互換なんですよね。このレンズに限らず、どうやら今どきのナウい三脚座は最初からアルカスイス互換タイプのようです。
僕の手元にはないので気が付きませんでしたが、三脚座のアルカスイス互換も“縦向き”です。使用頻度が多いだろうレンズなので雲台の違和感はない方がいい。
ハスキー雲台のままで問題を解決できた
ここまで書いたところで気が付いてしまった。ハスキー雲台に「パンニングクランプ」を取り付ければ解決することに。パン機能の付いたクランプのことで、360度ぐるっと回転できるタイプのクランプがあるのは知らなかったです。また情弱を極めてしまった。
ただしギミックが1つ増えることで安定性低下の懸念が生じるので注意。
良い発見はあったけど、僕はすでに「自由雲台へ乗り換えたい」という気持ちでいっぱいだったので、このまま自由雲台への乗り換え検討を続行していくことになります。
欲しい自由雲台を検討してみた
- ボール径50mmくらいのやつ
- 耐荷重10kg以上あれば十分
- フリクションメモリはないよりはあった方がいい
- アルカスイス互換クランプ
- レバー式、ノブ式は問わない
- 低重心型は除外(RRS的なやつ)
本体重量においてはハスキー雲台(1.5kg)より重くなる自由雲台なんてまずないから気にしません。買う買わないは別として、以上の条件をもとに候補をあげてみると下記の2種でした。
本家 ARCA-SWISS Z1+
おそらく自由雲台のゴールになり得るのがARCA-SWISS Z1+です。そもそもの“アルカスイス互換”と呼ばれる形式のもとになった本家アルカスイス製品のため、品質性能ともに信頼性がある。Z1+はボール径50mm、耐荷重60kgと上出来なスペック。
価格はRRSクラス…見なかったことにしよう…。
コスパ抜群 SIRUI K-40X
そして我らがコスパ王子シルイ様のハイエンド自由雲台SIRUI K-40Xがなかなか現実的。ボール径54mm、耐荷重35kgというスペックだけなら高級メーカー同等レベルなのに価格はリーズナブルだ。ちなみに1番軽量なモデル「K-10X」は登山用の「Gitzo GT2545T」に組み合わせて愛用しています。コスパと性能を兼ね備え、中華メーカーでは個人的に信頼性が高いかな。
SIRUI自由雲台K-10Xの1年使用レビューと、今後欲しい登山用の雲台の話
低重心型を除外した理由
ボール径50mmクラスでは「RRS BH-55LR」「Leophoto LH-55」などもスペックが優秀で魅力的でしたが、このタイプは『低重心型』と呼ばれる少し背の低い自由雲台になっている。見た目はけっこうカッコいいと思う。
低重心型の特徴は、“フリクションメモリが独立したノブ”になっていること。ノブが増えることで「ノブが密集して扱いにくい」「操作するノブを間違える」というようなレビュー記事を多々見かけました。たしかになーと思ったので低重心型は除外した。
たどり着いた自由雲台は…
最終的に落ち着いたのは日本製ベルボン!
いやー、調べてみるとベルボンは2019年にアルカスイス互換の自由雲台4種類を発売していたんですね。全然知りませんでした。また情弱レベルがアップ。日本製があるのなら話が早い、ということで「ベルボン QHD-G7AS」に決めました。というか購入済み。
低重心型ではない通常タイプでボール径54mm、推奨積載質量8kgというスペック。最大耐荷重がはっきりと記載されていないが、実用耐荷重が8kgだとしたら最大耐荷重は16kgくらいかもしれない。最大耐荷重8kgだとしても実用耐荷重4kgあれば十分すぎます。
SIRUI程ではないけど価格はリーズナブル。見た目は悪くないが「ベルボンのマークってこんなだっけ?」という印象。というかマークなんてあったんだ。使用した感想はおそらく数カ月後、数年後、覚えていたらまとめようかと思います。