Leofoto LH-30は登山用雲台のゴールとなり得る(ならなかった)

Leofoto LH-30

こんにちは、アキです。

登山用雲台に『Leofoto LH-30』を導入しました。

以前に紹介した登山用の自由雲台の候補には入っていなかった雲台ですが、選んだ理由とか使用感などを紹介します。登山用三脚へ乗せる雲台探しのゴールとなり得る製品です。

 

↓今まで使用していたのは『ベルボン QHD-G6AS』です。

ベルボン自由雲台

 

Leofoto LH-30について

Leofoto LH-30

自由雲台LH-30は中国メーカーLeofoto(レオフォト)の製品。

雲台選びで気にしている主要スペックです。

重量 308g
ボール径 30mm
ベース径 47mm
耐荷重 15kg
フリクション
調整機能

登山用なのでなるべく軽量、固定力のためにボール径は小さすぎない、ベース径は三脚と近いもの、耐荷重は低すぎないことを目安に。フリクション調整機能がないこと以外には、希望スペックの最低条件は超えていると思います。

もちろんアルカスイス互換です。

 

フリクション調整を削って軽量化

QHD-G6ASよりもだいぶ小振りな雲台です。ボールサイズは大きければ大きいほど固定力が強いけど、登山用として考慮して30mmならギリギリ許容レベルかな。

フリクション調整機能とかボールサイズなどの無駄を削って軽量化した最低ラインの雲台です。撮影機材がミラーレスで軽量化したので多少は雲台のスペックダウンができるようになったので、軽量化のために少し視野を広げてみることにした。

 

Leofoto LH-30

QHD-G6ASの重量403gに対して、LH-30の重量273gという軽さ。

130gの軽量化です。

(クイックリリースプレート無しの重量です。)

 

トラベラー2型4段にピッタリ

Leofoto-LH-30-01

LH-30はベース径47mmなので、ベース径40mmの『GITZO GT2545T』にピッタリです。頭でっかちだったQHD-G6ASよりも見た目がスッキリしました。

それもそのはずで、LH-30はもともとレオフォト製品の『LS-284CLin+LH-30』のように、28mm脚4段のような軽量三脚とセット販売されている雲台なので、同レベルであるジッツオの2型4段にもピッタリなはずです。(GT2545Tも28mm脚4段)

見た目のバランスも重要。

 

 

実際に使用した感想

実際に登山に携行してから撮影で使用しました。

登山で携行してみた感想

Leofoto LH-30

さっそくGT2545Tに乗せて、実際の登山で持ち歩いてみました。

とくに軽くなった気がしません。雲台だけで130gの軽量化は数値上では上出来なんだけど、実際に登山装備の130gの軽量化なんてまったく体感できないというのが現実。

しかし“軽量化”とはチリツモです。カメラのミラーレス化によって雲台や三脚のスペックダウンが可能となったわけなので、1つの軽量化が大きな軽量化へと繋がるのです。

 

撮影に使用してみた感想

Leofoto LH-30と富士山

別メーカーのLプレート『ベルボン BR-ASZ7』は問題なく固定できました。

夜間から明け方にかけての撮影に使用したけど、思っていた以上に固定力が強くて安心。そして雲台操作にはフリクション調整機能がなくても気にならないことが判明した。なぜフリクションにこだわっていたんだろ…。

使用した機材はこの中での組み合わせです。

シャッタスピート30秒程度や、インターバル撮影(タイムラプス)においてボール固定にズレはなかったです。基本的に軽量な組み合わせだったので固定力は十分です。

角型フィルターや望遠レンズなどで重量が増えてきたら、スライドプレート等を使用して雲台の荷重バランスを調整した方が無難ですね。

って思ったんだけどよく考えたら、登山のための軽量化なのでスライドプレートの導入は本末転倒だ…。LH-30よりも固定力のあるQHD-G6ASを使用した方が軽くて済むような気がする。

 

妥協できないと感じた点

LH-30をしばらく使用していて気になった点が1つあります。

ボールの固定ノブ操作に難を感じました。

通常の丸形ノブに対してLH-30のノブは平べったい特殊な形状をしていますが、これが掴みづらいためストレスを感じます。指を引っ掛けて力を入れやすい形状だということは理解できますが、これがパッと一発で掴めないのですよね。決まった角度で掴まないといけないため、掴み直す手間が増えてしまうのが面倒くさい。

通常の丸型ノブならどの角度から掴んでも一発で操作できます。

1台のカメラで何度も構図変更して撮影しようと思うと固定ノブは何回も触ることになるので、操作までにワンテンポ遅れてしまうのは不便に感じます。

フリクション機能無し、ボールサイズダウンなどはギリギリ妥協できるものだったけど、固定ノブは触る頻度の高い部分なので操作性は重要。丸型ノブに戻したいところです。

Leofoto LH-36+QP-50 自由雲台 LHシリーズ

ボール径36mmへとサイズアップするLH-36なら丸型ノブなんだけど、重量が一気に重たくなるので却下かな…(ボール径36mmで重量430gはなかなか重たい雲台です。)

 

本当のゴールになり得る雲台があった話

またしても興味深い雲台を見つけてしまいました。

それがマーキンス製のQ3iTRシリーズです。

Q3iTRQ-BK
Q3iTRQ-BK

マーキンスは1997年設立の韓国メーカーです。

実はマーキンスにはジッツオトラベラー三脚での使用を想定した「Q3iTR」というシリーズの自由雲台を発売しています。“TR”はトラベラーの意味ですね。

ジッツオGT2545T専用雲台があるのなら話が早いです。

今まで雲台探しで悩んでいたのは何だったのか…

狙っているのは『Q3iTRQ-BK』というレバーリリースタイプ。

ボール径38mm、重量370g、耐荷重30kg、フリクション機能という上出来なスペック。軽量重視のLH-30よりも、安定重視のQHD-G6AS寄りかな。

LH-30による軽量化なんて体感できないレベル、そこまで軽量化に拘る必要もないことが分かったので重量370gはぜんぜん許容範囲。若干不安を感じたボール径30mmから38mmへのサイズアップが心強い。フリクション機能はなんやかんや「あっても損はない機能」だと思う。

しかしマーキンスの品質はRRS辺りと同等クラスだそうで少し値が張ります。手を出すか検討中ですが、おそらく買ってしまうかもなぁ。

いやー、沼ですねぇ。

“登山用の三脚に載せる雲台”の沼。