登山用三脚GT2545Tを1年使用して気になったトルクスネジ緩み問題とメンテナンスの話

GITZO GT2545T

こんにちは、アキです。

登山用三脚として選んだジッツオGT2545Tを使い始めて1年が経過していました。

ジッツオの三脚が優秀なのは分かりきっていると思うので『1年使用して気がついたダメなところ』をピックアップして記事にまとめようと思います。これに置いては僕なりに解決策を見出しています。

他にも1年使用したことで劣化した部分やメンテナンスの話です。

GT2545Tのトルクスネジ緩み問題

ジッツオGT2545T

僕がジッツオGT2545Tを選んだ理由が「登山用」です。この1年の間、山の上でGT2545Tを使用していて致命的なトラブルを起こしたことが何度かありました。

それがトルクスネジ緩み問題です。

このトラブルがどういう状況かというと写真を見て頂ければひと目で理解できるかと思う。

ジッツオGT2545T

こういうことです。

脚の付け根を固定しているトルクスネジが緩むことで脚がぷらーんとしてしまうという状況になります。これは三脚とし非常に致命的なトラブル。

脚が緩んでいることでガタつきが発生して撮影時のブレにも繋がります。それでなくてもぷらんぷらんした脚が鬱陶しくて三脚の取り扱いにストレスを感じてしまう。

ジッツオGT2545T

「じゃあ締め直せばいいじゃん。」と思っても山の上ではどうにもできなかった。あくまでも僕にとってGT2545Tは登山用三脚なのです。山の上にトルクスレンチを用意している訳もなく。

そこで「トルクスレンチも登山時に持ち歩けばいいじゃん。」と思うわけですよね普通は。

それでも解決はしなかった。

ジッツオGT2545T

トルクスネジを閉めようにも反対側のトルクスネジも空回りしてしまって閉めようがなかったのです。僕は学習してトルクスレンチを持参して登山したにも関わらずトルクスネジ緩み問題を解決できなかった。

そう僕は1本しかトルクスレンチを持って行かなかった。三脚に付属していたトルクスレンチは2本だったが、何を思ったか「1本は家用、1本は登山用」と決めてしまっていた。

ジッツオGT2545T

実際に締め直すためには2本のトルクスレンチを用意して片方を抑えながら反対側を締める必要があった。

締め直すにはトルクスレンチが2本必要なんです。これにより「トルクスネジ緩み問題」を解決できたつもりでいたのに、再び山の上で脚がぷらんぷらんになるという状況に陥ってしまった。

ジッツオGT2545T

二度の経験でようやくトルクスレンチ2本を持ち歩くようになった。登山用のカメラバッグのポケットに忍び込ませています。

これで解決にはなったのは良いけど、GT2545Tを使用していると結構な頻度でトルクスネジが緩む。月1回は締め直し確認したいところだと思う。ちょっと面倒だ。今まで他の三脚を使用していて同じ場所のネジが緩むなんてことなかったのにな。

ジッツオGT2545T

ちなみにトルクスネジというのは、よくある六角タイプとは違い星型のような形状のネジ穴になっています。なので専用のトルクスレンチが必要になります。

ジッツオGT2545T

付属していたトルクスレンチが少しチープなのか削れやすいので、予備で1つ追加してみました。ホームセンターで500円くらいのやつですが付属品よりは十分しっかりとしている感じでした。ベッセルというメーカー。

ジッツオGT2545Tで使用しているトルクスネジはT25というサイズです。

同じトルクスレンチなのに数千円とかする高価なタイプもあるけど、登山用なので紛失することも考慮すると安いタイプで良いと思っています。ネジやレンチは消耗品でもあるのでチープ過ぎないタイプを定期的に買い換えれば十分かと。

その他のメンテナンス

1年使用してみて劣化した部分やメンテナンスの話です。

石付きゴムの劣化

ジッツオGT2545T

1年間使っていたと言っても登山時の撮影のみでしたが、石付きゴムがけっこう劣化していた。汚れは拭き取れますが、ゴム自体が小さく欠けていたりひび割れが確認できた。

消耗品なのでしょんないですが、あまり劣化が目立つようになったら新品に交換してしまえば解決する。石付きゴムだけで購入可能なのでありがたいですね。GT2545Tの石付きゴムは25mmのGSF25です。

今回はまだ交換するほどではないので見送ります。

グリップテープの劣化

ジッツオGT2545T

グリップテープが少し破れているのが確認できるが、これは三脚をどこかにぶつけたということになります。本来なら三脚本体に傷が付いていたがグリップテープを巻いていたおかげて三脚が無傷というパターンですね。

もともとはカーボン部分の触り心地が嫌でグリップテープを巻いたのですがプロテクター的な役割も果たしてくれたのは想定外。高価な三脚に傷を付けたくない人にグリップテープはおすすめです。(年配カメラマンの使っているような傷だらけの年季の入った三脚もカッコいいですが。)

僕の場合は三脚専用のグリップテープではなく、テニス・バドミントンのラケット等に使用するためのYONEXというスポーツメーカー製です。スポーツ用だけあって握りやすい。

【質問回答5】三脚のスポンジグリップとグリップテープの長所・短所

自由雲台(SIRUI)のグリスアップ

SIRIUI K-10X

GT2545Tに付けている雲台は軽量な自由雲台のSIRUI K-10Xです。雲台はジッツオじゃないんですが、セットで使用しているものなので一緒にメンテナンスしてしまいます。

最近この自由雲台K-10Xのボールの動きが少しカクついているのを感じていました。構図を微調整したい時などにカクッカクッとして扱いにくいです。見た感じでもボール部がカラカラに乾いているように見えるのでグリスアップの必要がある。

SIRUI K-10X

グリスアップには過去にハスキー三脚のオーバーホールにも使用していた万能グリスを使用します。汎用的なリチューム石けん基グリスなので問題はありません。

心配な方はジッツオの三脚専用グリスなどを使用して下さい。

中古のハスキー三脚を落札したのでオーバーホール(分解清掃)してみた

SIRUI K-10X SIRUI K-10X

適量のグリスを塗りつけたらボール部をぐりんぐりん回して360°前後左右にグリスを馴染ませます。余ったグリスがはみ出るので綿棒で拭き取りました。

これでボール部の動きが滑らかになりました。構図の微調整もしやすくなったはず。

本当は全分解して清掃をしたいところですがバラし方がいまいち分からなかったです。隙間に入り込んだ砂やホコリなどを取り除いてからグリスアップした方が良いんですけどね。そのうち挑戦してみたいです。

まとめ:撮影機材の定期点検をお忘れなく

登山して山の上でトルクスネジが緩んだときの絶望感と来たらもうね…。定期的に締め直しておけば済みますが、それも少し面倒なのでトルクスレンチを持ち歩くことで解決します。

撮影時にトラブルの無いように三脚の日々の点検やメンテナンスが大切かと思います。

使用して1年が経過したジッツオGT2545Tのトルクスネジ緩み問題とメンテナンスの話でした。