こんにちは、アキです。
スローシャッターのために使用するNDフィルター。ND16とかND32とかよく使うかと思いますが、中にはND1000というような高濃度なタイプのNDフィルターも存在します。
より高濃度なNDフィルターを使用することで日中に数十秒とシャッタースピードを伸ばすことができます。
高濃度フィルター(ND1000)の使い方をまとめてみました。
ND1000の使い方まとめ
ピント合わせ
ND1000くらいの高濃度フィルターになるとファインダーでもライブビューでも真っ暗で被写体がほぼ見えなくなってしまいます。ピントを合わせてからND1000を取り付けることになります。
日差しが強ければ薄っすらと見えることもありますが、確実にピントを合わせたいならフィルターを外して行うのが確実です。
シャッタースピードの設定
ND1000は光量を1/1000(10絞り分)に減光できます。
シャッタースピード「1/1000秒」だったらND1000を使用してシャッタースピードを「1秒」まで伸ばせます。ようするに1000倍遅くできます。「1/125秒」だったら「8秒」に。
正直、設定値は計算とかするよりも現地で試し撮りして調整した方が楽です。
NDフィルターの重ね付け
NDフィルターは重ね付けすることで効果を増加させることができます。
例えばND1000+ND16を重ね付けしたら1000×16となり「ND16000」として扱うことができます。ND1000だけで物足りない時は手持ちのNDフィルターを重ね付けして濃度を増加させることができます。
日中スローシャッター時のポイント
「フィルターを外さないとピント合わせができない」など、高濃度NDフィルターを使用して撮影をしようと思うと少し面倒なこともあります。注意点をまとめました。
ファインダーからの「逆入射光」問題
日中に数十秒のスローシャッターをすると光漏れが起きます。ファインダーから光が入り込んでしまう「逆入射光」という現象です。ファインダーから逆流した光は写真に映り込んでしまう可能性があるため、日中のスローシャッターではファインダーを塞ぐ必要があります。
▲アイピースキャップ DK-5使用の様子。
ファインダーはテープで塞いだり、布を被せたりする方法もありますが確実にファインダーを塞ぐのであればアイピースキャップ等の専用アイテムの使用をおすすめします。
僕はニコンのカメラなのでアイピースキャップ DK-5を使用しています。新品でニコンの一眼レフカメラを購入した際に付属していますよね。無くしても単品で購入できます。安いので予備も買ってみてはどうでしょうか。
Canonのカメラでもアイピースカバーとしてカメラに付属していたと思います。
ステップアップリングを使用する
フィルター類を手持ちのレンズサイズごとに揃えようと思うとけっこうな金額になります。おすすめは手持ちのレンズサイズに合うステップアップリングを揃えてしまう方法です。
各レンズサイズごとのステップアップリングを揃えることで、ND1000は一番大きいサイズ(82mm)を1枚だけ購入しておけばどのサイズのレンズでも対応できるようになります。
例えば、77mmレンズで82mmフィルターを使用したい場合は「77mm→82mm」のステップアップリングを使用すればフィルターを装着できます。
ステップアップリングを揃えた方が圧倒的に安く済むので、ND1000に限らずフィルター全般で使える方法です。
問題があるとしたらレンズフードが使えなくなること。そこも考慮してください。
ND1000を使って撮影してみた
何回か撮影に使用したので紹介します。
富士山5合目須走。標高2000m超えで日差しの強い場所。
そんな場所でND1000を使用すると…
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20秒のスローシャッターが出来ました。オマケに上空の雲も動きが速かったので程よく流れを表現できました。
次はこちらの小さな滝。
これも真っ昼間でしたがND1000を使用すると…
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シャッタースピード30秒で撮影できました。昼間の撮影でこれだけ流せると面白いです。フィルター無しだとISO50で最大限に絞っても2秒もシャッターを開けば白飛びします。
次はこちらのドクターイエロー待ちのだだっ広いだけの河原。
ここでND1000を使用すると…
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シャッタースピード25秒で夜の湖のように滑らかになりましたが、青空に夏雲で真っ昼間という。
これが…
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こうなる。
これも…
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こうなると!
まとめ:表現の幅が広がるよ
日中の日差しの強い場所でもスローシャッターができると楽しいです。表現の幅も広がりますね。
良かったらND1000で日中スローシャッターに挑戦してみてください。