こんにちは、アキです。
山を登る皆さんはガスストーブは何を使っていますか?僕はJETBOIL(ジェットボイル)を使用しています。
もともとはPRIMUS(プリムス)を使っていたんだけど、お湯を沸かすスピードが早く燃費の良いジェットボイルへと乗り換えました。僕は基本的にカップ麺しか食べないので。
そんな僕が最近「山の上で料理をしたい」と無性に考えていて調理器具を揃えていました。ヤマメシというやつのために。
ようやくヤマメシを始めることができたが、実際に調理をしてみて気づいたことが多かったよ。ジェットボイルが全てにおいて優れている訳ではなかった。プリムスの有り難みに気づき「プリムス買い直すかー」と考えたくらいです。
僕は使い分けるということを覚えました。
JETBOIL(ジェットボイル)の特徴
フラックスリング
一 般的なクッカーの熱効率(30〜40%程度)に比べて、ジェットボイルのクッカーは80%以上の高い熱効率を発揮し、ガスの消費量がおよそ1/2程度。その理由は、クッカーの底に取り付けられている「フラックスリング」。フィン状のリングが、熱損失を最小減に抑えてバーナーの熱を吸収し、小さな火力でも素早く沸騰し、燃費も非常に良好です。
ジェットボイル最大の特徴といえばコレでしょう。とにかく熱伝導の効率が良い構造のため、お湯を沸かすのが早くて燃費が良い。冬場の寒い場所でも確実にお湯を沸かせられます。
そしてもう一つ「オール・イン・ワン設計」であること。収納の際はガスやバーナーヘッドなどの付属器具が全部クッカーの中に収納できる。これが凄いコンパクトで収まり良い。
コンパクト、軽量、高燃費と優れている。お湯を沸かすのならジェットボイルは最強だ。
ジェットボイルとプリムスの火力の比較
商品名 | 出力 |
JETBOIL フラッシュライト | 1134kcal/h |
JETBOIL ZIP | 1134kcal/h |
JETBOIL PCS FLASH | 1134kcal/h |
JETBOIL MiniMo | 1512kcal/h |
PRIMUS P-115 | 2100kcal/h |
PRIMUS P-153 | 3600kcal/h |
PRIMUS P-173 | 3800kcal/h |
とりあえず定番と呼べるのはプリムスの「P-153 ウルトラバーナー」これ買っとけば間違いない。最小タイプのP-115ですら出力はジェットボイルを大きく上回っています。
しかし出力の低さはジェットボイルの特徴でもあります。この低出力でお湯を沸かすのがとても早い。素晴らしい性能ですね。
一人で使用する軽量タイプのジェットボイルだとZIPかFLASH、ZIPは点火装置無しでFLASHは点火装置あり。ジェットボイルの点火装置はかなり精度が低いのか、標高1500mでも点かなくなるというレビューもあります。
最初からライターやマッチを使うのであれば、点火装置の付いていないぶん軽量なZIPの方が良い気もする。
ジェットボイルは『湯沸かし専用機』である理由
プリムスに比べて弱い火力で効率良く熱伝導させる構造が逆に弱点になっている。お湯を沸かすことには優れていても調理にはまったく向いていない。どうしても火力の弱さが目立ってしまう。
ジェットボイルで他クッカーを使用するための “ゴトク” が付属しているが、フラックスリングではない他クッカーを使うのならそもそもジェットボイルである必要は皆無である。
ジェットボイル専用のフラックスリングフライパンが販売されているが6800円と高い。そして普通の山用サイズのフライパンよりも遥かにかさ張る。これは本末転倒である。
JETBOIL(ジェットボイル) フライパン フラックスリングフライパン 1824310
ジェットボイルの性能を活かすにはジェットボイル専用のクッカー類しか使えないのが痛い。
調理にはプリムスが良いと思った理由
とにかく火力があることが最大のメリット。寒い場所でも風さえ防げれば火力は圧倒的です。ジェットボイルに他メーカーのフライパンだと効率が悪い。
お湯に関しては、湯沸かしのスピードは火力でカバーできる。
「終電間近にカップ麺を食べたい」って人でもない限りそんなに急いでお湯を沸かす必要ってないんじゃね?って思うわけですよ。
せっかくの山の上。のんびり行きましょうってことで湯沸かしスピードなんて気にしない。湯を沸かしている間に食材を切ったりと他の調理の準備もできます。
違いがあるのは熱効率による燃費と湯沸かしスピードくらいで、他メーカーのフライパン等で調理をするなら断然火力重視でプリムスがおすすめ。
両方を実際に調理に使った感想
山を登ってモンベルのアルパインフライパン16を使って肉を焼いて来ました。
普段からジェットボイルは湯沸かし専用として活躍していたが、ゴトクを載せて他メーカーのフライパンに変えた途端に頼りない結果になりました。
薄い肉も中々焼けない。室内へ移動してもやはり力不足であった。
他クッカーを使用してしまうとジェットボイルの特徴の「熱伝導の良さ」は皆無。想像以上に非力だった。
お鍋も作りました。キムチ鍋です。
最初はジェットボイルで火をかけたが、あまりにも煮えなさすぎて相方のプリムス P-153に乗せ換えてしまった。しかもプリムスに変えたらあっという間にグツグツするの。
僕が最初に「肉焼きたい!ヤマメシやろう!」と言い出したのにジェットボイルが使い物にならなくて泣いた。
ちなみに僕はジェットボイル ZIPで相方はプリムス P-153を使用している。
カップ麺なら任せてくれ。
豆知識だけど、ジェットボイルのこの部分にライターを格納しておけますよ。フリント式のライターを入れておくと標高が高くても対応できるのでおすすめ。
モザイクはアレだね。ラブホテルのやつだったからだね。
まとめ:使い分けることが一番良い
専用クッカーで調理を済ませる登山の時はジェットボイルがおすすめ。
とくにお湯を沸かすのが早く燃費も良い。冬場にも強い。そして片付けた際もコンパクトにまとまるのも利点です。文字通り湯沸かし専用機としては最強だと思う。
他クッカーやフライパンを使って調理をするなら断然プリムスがおすすめ。
そもそも山の上で調理とかいう時点で、ガス効率が悪いのは承知。そこは燃費のことなんて忘れてヤマメシを楽しむものだ。調理に集中したいなら火力重視でプリムスやその他のストーブがおすすめ。
以上がジェットボイルが湯沸かし専用機である理由でした。