こんにちは、アキです。
7月17日〜18日と、相方からの提案で初めての『八ヶ岳』を登山してきました。八ヶ岳の中でも南八ヶ岳と位置付けられている赤岳〜横岳〜硫黄岳を1泊縦走するというプランです。
もちろん富士山撮影もできる山なので一眼レフを持って撮影をしてきました。
南八ヶ岳について
山梨県と長野県に跨る山塊一体を総称して『八ヶ岳』と呼ばれており1つの山を指しているわけではない。僕は今回、初めて八ヶ岳を登山するにあたって知った事実でした。『南アルプス』という総称と同じパターンですね。
八ヶ岳の中でも夏沢峠から南を「南八ヶ岳」それより北を「北八ヶ岳」と区分されています。南八ヶ岳に含まれている赤岳(標高2,899m)が八ヶ岳最高峰となっています。
今回はそんな赤岳を第一目標に踏んでから横岳・硫黄岳を縦走するというコースを周回しました。
二人共初めての八ヶ岳だったので調べた中で最も無難そうな美濃戸口からの周回コースを選びました。
「やまのこ村」という山小屋の駐車場を利用して歩くコースですが、美濃戸口〜やまのこ村までは未舗装の林道区間になっています。雨などで道路状況が変化するので車種によっては通行不可な場合もあるかもしれませんね。
やまのこ村まで通行禁止だった話
僕が訪れた三連休明けは、荒れた林道の整備作業で重機が入り込んでいたため一般車両が通行禁止だった。林道入り口となる美濃戸口(八ヶ岳山荘)の有料駐車場を利用することにした。
やまのこ村をスタートする計画だったがタイミング悪く美濃戸口から1時間多く歩く羽目になった。しかし整備作業してくれているおかげで普通車でも林道を通行できている訳なんですよね。僕は通れなかったけど。
登山記録(2018年7月17〜18日)
1日目は行者小屋経由コースで赤岳の山頂直下にある「赤岳天望荘」にて宿泊して、2日目に赤岳を踏んでから横岳・硫黄岳と縦走して赤岳鉱泉経由コースで下山というプランです。
今回のコースだと行者小屋の水場にて無料で飲用水を汲むことができます。空のペットボトルを潰さずに残しておくことをおすすめします。
飲み物も購入できるので困ることはないかと。
ヤマレコの山行記録もあります。
南八ヶ岳1泊縦走(赤岳~横岳~硫黄岳) – 2018年07月17日 [登山・山行記録] – ヤマレコ
美濃戸口→赤岳行者小屋
「通行止め」というアクシデントがありながらも「歩こう!」と気持ちを切り替えて11時頃スタートをしました。
ただ相方との待ち合わせの関係もあって赤岳展望荘に到着する時刻が遅れてしまうのが少しまずかった。宿泊の予約時には「17時から食事なので15時までには到着してください。」と言われていた。
通行止め区間の1時間のロスにより15時までに到着できないということが判明。もともと15時ギリギリに到着するくらいの計画だったので。少し時間に追われながらの登山になる。
約1時間歩いてやまのこ村へ到着。ここでトイレ休憩とお昼ご飯タイム。ソフトクリームが売っていたので下山時に買おうと決めた。
ここから行者小屋を目指して登っていきます。
本当ならここからスタートだったのにな…しょんないか。
それにしてもアブがめちゃくちゃ飛び回っていて顔の周りに付いて来て非常にウザい。虫除けスプレー類を必ず持参した方が良いです。それでも隙をつかれてチクチク噛まれますけど。
美濃戸山荘の先にある分岐を南沢(右)へ進みます。下山時は周回して北沢(左)から帰ってくることになります。逆周りをすれば二度美味しい縦走ルートだな。
序盤は樹林帯を進みますが何度も沢を渡ったりするので涼を感じられる。
この暑さの中だと水浴びしたくなる。
しばらく登っていると視界が開けて稜線まで見えた。あそこまで登ります。
見た感じだと途中から一気に標高を上げていくような雰囲気ですね。崖のようにも見える…
美濃戸口駐車場をスタートして3時間30分程で行者小屋へと到着。
僕は5月くらいから低山をちょこちょこ登って体を慣らしていたつもりだったが、全然登っていなかった相方のペースにまったく敵わないという。才能の問題かな。
行者小屋には水場があり、無料で飲用水が汲める。殻になった500mlペットボトル2本に水を補充した。
暑くて飲水の減るペースが早かったので水の補充はありがたい。しかも冷たいの。ここまでは生温いスポーツドリンクを飲んでいたので水が非常にさっぱりしていて美味しい。
登山をしていなかったら「ただの水」をこんなに美味しいと思えることはなかったかもしれない。
ちなみに水には塩分など含まれていないので熱中症対策には気をつけましょうね。僕が登山時に心がけている熱中症対策やエネルギー補給について記事にまとめています。
僕が心がけている熱中症対策と行動食の話!経口補水液には頼らない工夫が必要
赤岳行者小屋→赤岳展望荘
この時点で15時。
「山小屋に連絡しなきゃ!」とバテバテの僕を他所に連絡をしてくれていた相方。頼もしい。もうひと頑張りというタイミングなのでここでアミノバイタルを摂取しておいた。
行舎小屋からは急登になるので一気に標高を稼げる。
階段だったり鎖場だったり整備されているので安全です。けっこう手をついたりもするので手袋などあると便利です。
登っていると森林限界に到達して岩場だらけになる。アスレチック感覚で楽しめるコースだし、振り返ると素晴らしい展望も待っています。
途中に謎のお地蔵さんが出現します。後に知りますがここは「地蔵尾根」というコースだったそうです。
急登を1時間登ったところで尾根(地蔵ノ頭)に到着。
雲に飲まれていて稜線がいまいち見えなかったが北側には硫黄岳が確認できる。目の前にあるのは「二十三夜峰」「日ノ岳」というピーク。横岳はいくつもの小ピークが並んでいて中でも最高峰である「奥ノ院」が横岳の山頂になる。
この分岐から2〜3分で赤岳天望荘なのでゴールのようなもの。
赤岳展望荘について
だいたい16時に赤岳天望荘へ到着。上に見えているピークが赤岳の山頂。(北岳で言うところの肩ノ小屋みたいな位置になります。)
林道の通行止めで1時間のロスをしたのでやはりピッタリ1時間遅れてしまった。連絡は入れておいたし問題は無いでしょう。この時間でも他にぞろぞろとハイカーがチェックインしてくる。
しかし「15時には到着してください。」とのことだったので極力守って計画を立てたいところ。
宿泊した赤岳天望荘がかなり快適だったので紹介します。
公式HP:八ヶ岳 赤岳天望荘
赤岳の山頂直下にある赤岳天望荘は標高2,722mにあります。(山頂までは標高差260m)赤岳主稜線上に位置しているので山小屋からは富士山や御来光、北アルプスと夕日を眺むことができる。
- 定員200名
- 個室(ツイン19室、トリプル15室)
- 大部屋(36人1室、15人3室、16人1室、20人1室)
- お風呂あり(ごえもん風呂)
- 朝夕食事(バイキング)
- コーヒー飲み放題
それでいてまさかのお風呂完備である。一汗流して個室でのんびりとできる辺りはすでに旅館レベルだ。(風呂場は1つだけど男女で入浴時間を分けてある。)
食堂棟でチェックインを済ますと地下トンネルを通り宿泊棟へと移動する。
地下トンネルとか珍しい構造だ。
宿泊棟には個室がズラッと並んでいた。
サンダルも準備してあって至れり尽くせりである。ツインの個室内はツインベットくらいの広さで、荷物置き用のロフト(3人目用?)があり十分にくつろげる広さだった。相方はずっとロフトで寝ていた。
部屋の場所は指定できるのかは分からないが、僕は運良く2階の富士山側の個室で宿泊できた。個室の窓からは富士山側の素晴らしい眺望を満喫できる。
富士山も御来光もこの個室の窓から撮影が可能である。快適すぎてやばい。望遠レンズで富士山だけを切り抜くなら個室から出る必要がないのだ。
反対側の部屋だったとしても北アルプス側の眺望や、夕日などを眺むことができる。
チェックインの時に手渡されたブルーのカップが食券の代わりになる。(自分で名前を記入。)食事の時間になると「◯色のカップのお客様食事の準備ができました」とアナウンスがあります。
しかもお湯、お茶、コーヒーが飲み放題である。素晴らしいサービスだ。
赤岳天望荘には水場がないにも関わらずお茶やコーヒーが飲み放題という謎。水分補給だけは怠らないで下さいねということなのだろうか。もちろんペットボトル飲料やビールも購入できる。ワインもあった(笑)
食事はバイキング形式で、好きな物だけ好きな量を自分でよそって食べられる。肉類も3種類くらいあるので好きな物を選べた。僕は豚の角煮を選んだ。(全部盛ってもいい。)
炊き込みご飯だったり、デザートには大好きな杏仁豆腐もあったり。ほんと素晴らしい。
もちろん食後にはコーヒーブレイクですよ。
赤岳天望荘に到着してからはガスに飲まれていたが、コーヒーブレイクしているとチラッと晴れ間が見えたのでパシャリ。こういう時にポケットにコンデジがあるとスナップショットが捗る。
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赤岳天望荘の消灯時間のは21時です。
消灯時間前に星が少し見えていたのでカメラを持って外に出て少しだけ撮影したが、星空が辛うじて見えるもの富士山も赤岳も雲に隠れていた。なによりも自分の目線の高さで雷雲がピカピカ近づいてきて怖かったので3枚ほど撮影してすぐに撤収した。
2日目の方がたくさん歩くのでさっさと就寝することにした。
枕が変わるとなかなか寝付けないタイプなんです。
翌朝の富士山撮影
(ブログへの写真埋め込みにFlickrを導入し始めたけどオリジナルサイズをそのまま上げるにはデメリットが多い気がして結局2048サイズでアップロードしています。画質的に意味ないかな…)
翌朝は3時半に起床して外で富士山撮影。さすが高山なので富士山は見えているがかなり高いところまで霞んでいるな。富士山の山小屋の明かりも辛うじて確認できる。
八ヶ岳から富士山までは距離があるので望遠レンズが欲しくなる。この1枚は70mmで撮影したものを多少トリミングしています。
PL効かせすぎた1枚。
明るくなると山小屋の前にも人が沢山いたことに気がついた。窓から顔を出している人もいる。しかし皆さん御来光が目的のようで富士山とは違う方向を向いている。
ちなみに赤岳の山頂にも山小屋があるのが見えています。「赤岳頂上山荘」です。
富士山をパシャパシャしていると御来光もあっという間で、硫黄岳方面を見てみると光の当たった二十三夜峰と日ノ岳がカッコよかった。やはりここからは横岳山頂は見えない。
5時15分には朝食の時間になり山小屋へと撤収。
2日目の山歩きに備えてご飯はしっかり食べておかないとならない。
朝食はあっさりとしたラインナップだった。何かわからないけど緑の野菜のようなものが美味しかった。カリカリ梅も地味に好き。
まとめ:前半戦終了
15時までに着けないことを連絡した際に「遅れちゃうのはもう仕方のないことですよね。」と嫌味っぽく言われた。ちなみに電話の際は同系列の予約センターに繋がるので赤岳天望荘の人ではない。赤岳天望荘のお兄さんは快く対応してくれました。
2日目は赤岳まで登ってから横岳〜硫黄岳と歩く予定。赤岳はスルーして縦走を開始するというプランも一度は考えたがやはり八ヶ岳最高峰の赤岳は踏んでおきたいのでスルーはできない。
赤岳天望荘とても快適でした。お世話になりました。
八ヶ岳と富士山にかけた筒に水を流してどちらに流れていくかという背比べをしたところ、富士山へと水が流れたという。背比べに負けた富士山が八ヶ岳を筒で叩いたことにより八ヶ岳は八つの峰に分裂してしまったのだとか。(神話の話です。)