D810でUHS-Ⅱ SDカード(R285MB/s)を使用!転送スピードを計測をしてみた

D810にUHS-ⅡのSDカード

こんにちは、アキです。

D810でメイン運用する記録カードを購入したので使用レビューや速度テストなどをまとめました。

CFとUHS-Ⅱ SDカードで悩んでいましたがようやく決まりました。タイトルでお分かりの通りUHS-Ⅱ SDカードを選びました。

前回の記事では「非対応であるD810でUHS-Ⅱを使用するメリット」などを綴っていますので、先にそちらの記事を読むと流れが分かりやすいと思います。

D810でCFではなくSDカードを使う理由

Transcend製のUHS-Ⅱ SDカード

トランセンドのUHS-Ⅱとカードリーダー

前回の記事ではLexarの2000X(読み込み300MB/s)のSDカードを検討していましたが、Amazonを眺めているともう少しコスパの高いSDカードを発見したのでそちらを購入しました。

Lexarも良かったのだけど、今まで使用していたSDカードもTranscendだったのが決め手です。同じだと安心感あります。

僕が1番見ているポイントは「読み込み速度(R:◯MB/s)」です。

最大R:300MB/sのLexarに対して、購入したTranscendはR:285MB/sです。

詳細スペック
  • インターフェース:SDHCカード
  • スピードクラス:class⑩
  • UHSスピードクラス:UHS-Ⅱ・U3
  • 最大転送速度:読み込み285MB/s・書み込み180MB/s

Lexarには少し劣りますが、Transcendのハイエンドスペックはこの1種だけのようでした。

UHS-Ⅱ非対応のD810では書き込み時の効果は得られませんが、大量のRAWデータをPCへと高速転送できるところに魅力を感じました。

ちなみにセットでTranscendのUHS-Ⅱ対応カードリーダーも購入。

UHS-Ⅱの転送速度を発揮するにはカードリーダーもUHS-Ⅱ対応じゃないと駄目です。僕のMacのカードスロットは非対応なので別途カードリーダーも必要でした。

同じTranscendで揃えてしまえばハイパフォーマンスを期待できるんじゃないでしょうか。

UHS-ⅠとUHS-Ⅱの違い

UHS-ⅠとUHS-Ⅱの端子の違い

同じ形状・サイズなのでスロットを共有できますが、双方の大きな違いは端子部分です。

従来のUHS-Ⅰに対して、UHS-Ⅱは接続端子の数が多いことで高速転送を可能にしています。これは物理的にスロット側も端子に対応していないと効果がないということです。

最近はUHS-Ⅱスロット対応の最新カメラも増えてきましたね。

SDカード4パターンをベンチマーク計測

ベンチマーク計測をすることで「メーカー表示の速度」と「実際の速度」を比較できます。これにより、速度に大きな違いがあればSDカードの故障や偽物などの判別ができます。

Wi-Fi搭載になると速度に変化があるかもしれないので、オマケにFlashAirを入れてあります。スペック上ではTranscend UHS-Ⅰと同等です。

せっかくなのでCF変換アダプタにUHS-Ⅱを入れた場合のベンチマークも確認してみました。これはCFスロットを使用しました。

※ベンチマークは計測するPC環境によって結果が異なります。

①Transcend UHS-Ⅰ

UHS-Ⅰベンチマーク
①Transcend UHS-Ⅰ

計測結果:W:32.8MB/s R:89.7MB/s
メーカー表示:W:?MB/s R:90MB/s

読込み速度はほぼメーカー表示の速度になりました。書き込み速度のメーカー表示が不明でしたがW:40MB/sくらいじゃないですかね。

②Transcend UHS-Ⅱ

UHS-Ⅱベンチマーク
②Transcend UHS-Ⅱ

計測結果:W:144.1MB/s R:233.1MB/s
メーカー表示:W:180MB/s R:285MB/s

メーカー表示通りとまでは行かないけどこんなものでしょうかね。

それでもUHS-Ⅰよりは断然高速です。

③東芝 FlashAir W-04

FlashAirベンチマーク
③FlashAir W-04

計測結果:W:62.9MB/s R:87.0MB/s
メーカー表示:W:70MB/s R:90MB/s

今まで使用していた①Transcend UHS-Ⅰよりも書き込み速度が高速でした。同じUHS-Ⅰ規格ですが、FlashAirの方がスペックが上だったようですね。

とりあえずはメーカー表示に近い結果です。Wi-Fi機能を搭載していることによる影響もそれほどないと思います。FlashAirに関してはWi-Fiが目的なので速度には贅沢を言いませんけど。

④CF変換したUHS-Ⅱ

CF変換アダプタベンチマーク
④CF変換したUHS-Ⅱ

計測結果:W:21.7MB/s R:24.7MB/s

変換アダプタ経由でCFスロットにUHS-Ⅱを入れた場合のベンチマークはかなり遅いです。変換アダプタを経由してCFスロットを使用するのは現実的ではないように思います。

これは変換アダプタの性能に依存しますね。性能の良い変換アダプタがあればまた結果が変わると思います。今回の変換アダプタは安物なのでしょんないです。

ベンチマーク計測結果

どれもメーカー表示とほぼ同等の結果が出たので、これらのSDカードは偽物ではないし故障もしていないことを確認できました。さすがUHS-Ⅱは高速です。

連続撮影で書込み速度を計測してみた

今まで使用していたUHS-Ⅰと、今回買ったUHS-Ⅱで書き込み速度を比較したいと思います。本来ならD810はUHS-Ⅰ対応機種なので違いはないはずですが、非対応カメラでUHS-Ⅱを使用することでどんな挙動になるのかを見てみます。

検証方法は、レンズキャップをしたD810で何枚まで連続撮影ができるかを比較します。

一眼レフカメラでは撮影したデータは一時的にカメラ本体のバッファで画像処理が行われ、順番にSDカードへと書き込まれる仕組みです。

連続撮影を続けることでバッファの「書き込み待ちデータ」が一杯になってしまうと連続撮影が詰まってしまいます。(連続撮影間隔が伸びていき、最悪シャッターが切れなくなる。)

SDカードの書き込み性能が高速なほどバッファが詰まらずに連続撮影可能枚数が増えることになります。連続撮影が詰まった時点での枚数でSDカードの性能を比較していきます。(ちなみにD810の連続撮影スペックは秒間5コマです。)

①Transcend UHS-Ⅰ:20
②Transcend UHS-Ⅱ:25

③FlashAir W-04:25
④CF変換 UHS-Ⅱ:20

僕の環境での検証結果です。

ベンチマークの計測通り①UHS-Ⅰは少し書き込み速度が遅く、③FlashAirの方が撮影枚数が多い。その③FlashAir(UHS-Ⅰ)と②UHS-Ⅱの撮影枚数は同じ25枚でした。

④のCF変換アダプタ経由は期待していませんでしたが、今まで使用していた①UHS-Ⅰと同じ20枚だった。速くはならなかったけど、今までと同じ書き込み速度ならばアダプタ経由でCFスロットを使用するのもアリかと思います。

計測結果
UHS-Ⅱ非対応のD810にUHS-Ⅱを入れても書き込み速度はUHS-Ⅰ(W:70MB/s相当)と変わらないという計測結果でした

PCへの読み込み速度を計測してみた

僕は1回の撮影を終えるとだいたい10GB〜20GBくらいの撮影データ量なのですが、この容量をPC(HDD)へと保存するのにいつも数分かかっていました。

UHS-ⅠとUHS-Ⅱでどれほどの差が出るのか、実際に転送速度を計測してみたいと思います。

双方のSDカードへ同じ撮影データ(約10GB)を保存して、それをPCへと転送してタイムを測るというものです。同じカードリーダーを使用します。

※これもPC性能によって数値は異なりますので僕のPC環境での例として判断して下さい。

10GBの撮影データを転送して比較

僕がこれまで使用していたSDカードTranscend UHS-Ⅰ(最大 R:90MB/s)での検証。

UHS-Ⅰの転送速度2分28秒90

とくに気に留めたことはありませんが、撮影データを保存するのに毎回これだけの時間をかけていたんですね。PCに取り込んですぐにレタッチ作業をしたい時などはストレスが溜まりそうです。

ただ、これが当たり前だったので遅いとしても気にしていなかったのが事実。

今回、導入したTranscend UHS-Ⅱ (最大 R:285MB/s)はスペック上ではUHS-Ⅰの3倍以上のスピードなので、どれくらいタイムを短縮するのか楽しみですね。本当に3倍以上も速くなるのか。

SDカードに撮影データを入れる時にすでに速度が違い過ぎて笑いましたが(笑)

UHS-Ⅱの転送速度:1分9秒13

約1分20秒の短縮!2倍以上のスピードで転送できました!

スペックが3倍以上なので3倍の結果を期待していましたが、これだけ短縮すれば十分ストレスフリーになります。単純計算で20GBの撮影データなら2分40秒も短縮しますね。

まとめ:すっごい速いよ

UHS-Ⅱ非対応のカメラでもUHS-Ⅱを使用するメリットは大きいと思います。(撮影時の書き込み速度は高速にはならないので注意して下さい。)

僕は風景写真を一枚一枚じっくりと撮影するスタイルで高速書き込みは必要ないため、UHS-Ⅱ非対応のD810でも心置きなく使っていけます。

PCへの転送速度をストレスフリーにしたい方はUHS-Ⅱを導入してみてはどうでしょうか。