一眼レフにバッテリーグリップ(縦グリ)を付けるメリット・デメリットまとめ

こんにちは、アキです。

3年前にカメラと一緒に購入してから全く使用していなかったバッテリーグリップ(ニコン MB-D14)が押し入れから出てきました。僕の撮影スタイルにはバッテリーグリップは必要なかったということを意味します。

便利そうに見えるバッテリーグリップ(縦グリ)にはメリットだけではないということで、所有しているニコン MB-D14を触ってみた上で僕目線でのメリット・デメリットをまとめてみました。

バッテリーグリップとは

バッテリーグリップ

カメラ本体に取り付けるグリップで、縦グリップとも呼ばれていて縦構図での撮影の時に便利なグリップです。本体には追加のバッテリーや乾電池などを内蔵できるのでカメラの駆動時間を増加することもできます。

純正品から中華製の互換品まで数多く存在しています。

バッテリーグリップのメリット

バッテリーグリップ(通称:縦位置グリップ)を装着して撮影することにおけるメリットです。MB-D14を使った感想であり、全てのバッテリーグリップで共通するとは限らないのでご了承下さい。

バッテリー追加による撮影可能時間の増加(乾電池可)

バッテリーグリップ

バッテリーグリップ

バッテリーグリップ内には追加でバッテリーを内蔵することができます。

カメラ本体に1個、バッテリーグリップ内に1個となりバッテリーは合計2個になります。バッテリーが2倍になるので単純に撮影可能時間も2倍になります。

僕の所有するMB-D14ではバッテリー用ホルダーと乾電池用ホルダーの2種類があり、場合によっては乾電池を入れてカメラ用のバッテリーにすることができます。単3乾電池を6本を使用します。

もしも出かけ先で予備バッテリーが無くなったり充電環境がなかったりしても、コンビニで乾電池を購入すればカメラ用バッテリーに早変わりします。

バッテリーグリップ

カメラにもよりますが、僕のバッテリーグリップは装着するとカメラ側で認識されて2つのバッテリー残量が表示されます。

この場合にどちらのバッテリーを優先して使用するかなどの優先順位も設定で変更できました。

互換品では対応していない場合もあります。

縦持ち撮影時の操作性がアップ

バッテリーグリップ
バッテリーグリップ

従来の操作ボタン各種が縦グリップにも搭載されています。フロント面(写真㊧)には「コマンドダイアル」「シャッターボタン」、リア面(写真㊨)には「コマンドダイアル」「AE-L/AF-Lボタン」「セレクターボタン」があります。

シャッタースピードや絞り値の変更など縦位置で握ったままでも操作が可能です。MB-D14ではAE-L/AF-Lボタンに割り振っていた親指AFも可能でした。

バッテリーグリップ

縦位置でのシャッターボタンも押しやすく、従来の操作性をそのままに違和感なく縦位置での撮影が可能です。

縦位置を使用しない際に誤作動を防ぐためのロック機能もあるので安心です。

グリップ力が向上する

バッテリーグリップ

カメラ本体が大きくなるので縦位置に限らずに握れる面積が増えます。手の大きい方でもガッシリとカメラをグリップできるようになるため手持ち撮影での安定性が向上します。

フラグシップ機のような見た目がゴツくてカッコイイ

バッテリーグリップ

バッテリーグリップ

バッテリーグリップを装着するとカメラが大きくなりかなりゴツくなりますが、その姿はまさにフラグシップ機です。(ニコンのD5、キヤノンの1DXなど)カッコイイと思います。

カメラをゴツくして威圧感を出したいと思う方は、そのためだけでもバッテリーグリップを装着する価値があると思います。

連写性能がアップするカメラもある

ニコンのD850、D810、D800/D800Eはバッテリーグリップを装着すると高速連続撮影の性能がアップします。

D850を例にするとバッテリーグリップ無しだと秒間約7コマだったのが、バッテリーグリップを装着すると秒間約9コマの高速連続撮影が可能になります。

バッテリーグリップのデメリット

けしてメリットだけではなく、撮影スタイルによってはデメリットもあります。

カメラの重量が増す

バッテリーグリップを装着すれば当然、バッテリーグリップ本体+バッテリー1個(または単3乾電池6本)の重量が加わります。

手持ち撮影をする場合などは重量の増加が感じられるレベルで、長時間の撮影で疲れやすくなることもあると思います。

三脚撮影では重量の増加による疲労はありませんが、三脚や雲台の耐荷重が超過してしまうことのないように気をつけたいところですね。

三脚撮影時の安定感が落ちる

カメラ下にバッテリーグリップを噛まし重心を高くすることで振動が伝わりやすくなりブレが起こりやすくなります。三脚撮影がメインの場合はこの微妙な誤差でも写真に影響が出ることもあると思います。(バルブ撮影など)

カメラ本体とバッテリーグリップの接続部分の安定性は高くないとも言われています。いくら三脚や雲台を高性能な物を使用してもバッテリーグリップを噛ますだけでパーになることもあります。

純正品ならともかく、中華製の互換バッテリーグリップなどは注意が必要かと思います。作りが甘いと振動が伝わりやすくなるはずです。

カメラバッグに収まらなくなる

カメラ本体が大きくなることでグリップ力が増すというメリットはありますが、カメラが大きくなる分カメラケースの収納に支障が出ることもあります。

カメラバッグなど、従来のバッテリーグリップ無しの状態でピッタリ収まっていた場合は収納に工夫が必要になります。(カメラバッグに収納する時はバッテリーグリップを取り外すなど。)

従来のL字プレートが対応しなくなる

すでにカメラ本体にL字プレートを装着している場合は、そのL字プレートを取り外さないとバッテリーグリップを装着できません。

Nikon D610にL字プレート

L字プレートを使用したいのであれば、バッテリーグリップに対応したL字プレートを新たに買わないといけません。従来のL時プレートでは対応していません。

カメラ本体のバッテリー取り出しが不便

バッテリーグリップを装着するとカメラ本体の下面を全て塞いでしまいます。なのでカメラ本体に内蔵したバッテリーを取り出したい時はその都度バッテリーグリップを取り外す必要があります。

僕はこれが非常に不便に感じました。

バッテリーグリップまとめ

バッテリーグリップが向いている撮影スタイル
  • 手持ちで縦構図の撮影をすることが多い
  • 長時間の撮影が多くバッテリー交換の手間を減らしたい
  • カメラの見た目をゴツくして威圧感を出したい
  • 充電環境のない時に乾電池でも対応させたい
バッテリーグリップは向いていない撮影スタイル
  • 縦構図はあまり撮影しないから問題ない
  • なるべく小型軽量で持ち歩きたい
  • 三脚撮影がメインで安定性重視である
  • すでにL字プレートを使用している

まとめ:三脚撮影がメインの僕は使わなかった

僕はカメラに装着しているL字プレートが対応しなくなるのが不便なのでバッテリーグリップは使用する予定は今後も無いです。KIRK製でバッテリーグリップ装着時に対応したL字プレートの取扱いを見つけたけどけっこう高価なんだな。買ってみようかな…

≫スタジオJin / 【KIRK】Nikon D610・D600+MB-D14専用L-ブラケット

バッテリー事情に関しては、外部電源供給器がバッテリーグリップよりも便利だったりします。

僕の撮影スタイルにはバッテリーグリップはそれほど必要ないように感じました。

以上が、僕目線でのバッテリーグリップのメリット・デメリットでした。