こんにちは、初の三ツ峠山を登ってきましたアキです。
山梨県にある標高1,785mの三ツ峠山。降雪後には樹氷風景が狙えるということで有名かと。紅葉風景もよく見かけるよね。今年は紅葉も狙おう。
僕はミツトウゲと読んでたけどミッツトウゲが正しいのかな?よくミッツて聞くけど。
そんな三ツ峠山の樹氷を狙うべくナイトハイクしてきたのでフォトログにまとめます。
まずは冬の三ツ峠山を登山するのに必要な物
樹氷を狙うには雪山を登ることになる。今回の三ツ峠山の登山に必要な物のまとめ。
スタッドレスタイヤ必須
まずね、登山口に行くまでが問題。スタッドレス必須だよ。山道へ入れば雪が深いこともあるだろうからスタック対策にチェーンも常備してれば安全かも。
雪と無縁のしぞーか民の僕の頭の中では『路面の見える凍結にはスタッドレス』、『雪上にはチェーン』という認識だ。スタッドレスでもいざという時のためにチェーンも用意しておいた。四駆じゃないし。
『ノーマルタイヤにチェーン』でスタッドレスの代用という方法を見かけたけどどうなのだろうか?雪上じゃないところ走るのが色々とデメリットが多そう。
ちょっと調べてみたら北海道の人はチェーンなんか無しでスタッドレスだけで100キロ出すものらしい。パネェっす。ホイールが半分くらい埋まるレベルでチェーンを使うようだ。大事なのはアクセルワークとかブレーキングだって。
どっちも揃えるものだと思っていた。走れるならなんでもいいんだけど。
『チェーンスパイク』または『アイゼン』
雪山を登るのであればどちらかが必須。三ツ峠山に関しては登ってみた感じチェーンスパイクの方がおすすめかなー。
チェーンスパイクについては別の記事でも紹介してるのでチェックしてね。
三ツ峠山の登山道は基本的に山頂近くまでジープが走れる林道だ。その林道に雪が積もっているわけだけど、思ったよりも岩がゴツゴツしている。
雪の上を歩くことには変わりはないけどアイゼンの爪の長さだと歩き辛くなる。アイゼン向けの雪の深い部分もあるがゴツゴツした林道を歩く時間の方が多いのでチェーンスパイクがおすすめ。
両方用意して使い分けるのが一番良いけど、そこまでするほどの危険はないです。
初めての山をナイトハイク、しかも雪山でソロ
この写真なんで夜撮ったんだろう。帰りの明るい時に撮ればいいのに(汗)
登山口には無料駐車場がある、トイレ完備で整備された登山口だと思う。ただ『車上狙いが多い』とのこと。そんな注意書されても停めるしかない訳でどうしようもない。不安を煽られただけだよ。
こんな道路状況で車上荒らしなんて来ないだろう、と言い聞かす。
林道ではないルートの存在
登山道は林道をずっと登れば迷うことはない。ジープが通れるだけの幅もあって安全なんだけど、序盤に分岐が一つだけある。どちらへ行っても合流するから好きな方でどうぞ。
僕はGPSマップで確認して距離の短そうなルートを選んだ。分岐を見る限りどちらのルートにも新し目のトレースがあった。
うーん、このルート通ったの一人だなー。林道から外れちゃったし不安になる。
でもGPSマップだとこっちのルートの方が距離が短い。というか登山道としてマップに載ってるんだから間違ってはいない。ちゃんとした登山ルートだよ。
後に山頂で知ることになるがこの足跡はあの大物の!?
林道を外れた登山道をトレースだけを頼りに登る。トレースが無かったら全くわからないルートだよ。
おおっとー?急にトレースが可愛らしくなったぞ。
人間に化けていたのかな。
一体…何者なのだろうか…。
林道に合流した。『非正規ルート』感がハンパない。他の山でも見かけるよね。無理やりショートカットする人が開拓したルートって。そうやってできた登山道ではないだろうか。
トレースが無ければ怖いルートだと思うから初見の人は林道をおすすめするよ。絶対に迷うから。
あとはひたすら林道。まず迷うことはない。トレースがなくても迷わないよ。
今さらだけどトレースっていうのは先行の登山者の足跡のことっす。専門用語ドヤァ。
吹雪いていたりするとトレースが消えてしまいルートがわからなくなってしまうなんてこともある。雪山の怖さっす。
樹氷が良い感じだ。
風がなければこれが残っててくれるんだなー。風があると落ちちゃうんだよ。
三ツ峠山荘に辿り着きました。
自販機と車が。写真だけ見ると山の上とは思えない光景だな。
そして本当にここまで車が上がってくるという驚き。確かに林道は車も通れるくらいの車道にも見えるけど…。
雪があっても登り降りするのだろうか?
この付近には山小屋が3件ある。山小屋と自販機があるなんてかなり充実した良い山だよ三ツ峠は。
ただ充実している割には登山としてのボリュームがない。ここまで1時間10分だった。
三ツ峠山をピストンするのであれば宿泊するほどではない。縦走者とかが泊まるのだろう。
山頂へ着いてからの絶望と退避
そしてもう少し登って山頂に到着!
タイムは1時間半くらいか。山頂には先客が2名。ガスって何も見えない中で待機していた。
一人は声をかけてみるとなんと、富士山写真家 オイさんだった。
あの大物の足跡の主だ、僕は導かれたのだ。
オイさんのHPはこちら→富士山とともに
オイさんが言うにはこの北風だともう下山したいレベルだと言う。お風呂入りたいって。
初の三ツ峠山は撃沈に終わりそうだなー。
風にビュービュー吹かれてめちゃくちゃ寒い。震えが止まらん。
マイナス10℃の中でオイさんとサイト作りのアレコレを少し話せたのが嬉しかったな。
富士山の話は写真仲間と散々話していることだろう。しかしサイト関連の話をできるのは新鮮だったようだ。
もう明るい時間のはずだけどガスの中で薄暗い。絶望だね。
樹氷だけは完璧だ。これも強風で飛ばされてゆく。
この後に富士山が見えればいいというわけではない。時間が経てば経つほど風で樹氷が飛ばされていくからね。樹氷のコンディションが一番良いときに撮りたいの。
もしこの後に富士山と撮れたとしても今日一番のコンディションは逃すことになる。
山頂は諦め、風の無い場所へと退避することに。山頂に居たのは4名。
うち3名が退避。残っていた方すごい根気。あとで聞いたら富士宮の方でした。
3名ということはもう一人カメラマンがいました。三重から富士山を撮りに来ていたそうです。交通費がかかると嘆いていた。それで撃沈なんて嫌だよねー。
追記:後からTwitterで繋がりのあるボタンさんだと判明。またご一緒したらよろしくです!
少し降るだけで風は弱まった気がする。山頂付近だけガスガスだ。あの中にいたのかー。
寒いわけだ。
風があると樹氷となる雪は飛ばされ、ガスによる霧氷へと変わっているようだ。
僅かな希望にかけて待機
風の当たらないポイントへ退避。下山するレベルと言うオイさんを捕まえ少し粘る。
とりあえず、富士山の位置くらいは確認しないとロケハンにもならないんだよー。
って話してると富士山が見えそう。
そして見えない。
この繰り返し。下の方が少し明るい。これでも陽が出ているようだった。
しかし粘ると僅かな希望が。富士山の麓が見えてきたよ。
その後三ツ峠山を覆っていたガスは晴れ、富士山の麓まで見渡せるほどには回復する。
半分以上は雲に覆われているけどね。とりあえず富士山の位置の確認はできたがこの雲がどうにもならなそうだ。次から次へと湧いてくる。
ここでオイさんが洗濯したいと下山。僕はまだ粘ることに。
暇つぶし(笑)雪山が楽しくてしょうがないしぞーか民。
駄目かー。あの雲が退かなそうだ。ずーっと続いている。悔しいなー。
僕もしびれを切らし泣く泣く下山することにした。笑顔で帰りたかったよ。
一眼レフを出すこと無く下山ってのがね。辛いよね。
それだけRICOH GRⅡが優秀なんですよって話でもある。
RICOH デジタルカメラ GRII APS-CサイズCMOSセンサー ローパスフィルタレス 175840
楽しい雪山登山だっただけにすっごい名残惜しい。帰りたくないよーって。
でも富士山が見えないのはしょうがない。
再び山頂へ
登山道はまだ日影の中で薄暗い。気持ちも晴れずモヤモヤ。
半分くらいまで下山したところで、iPhoneが死んでいたことを思い出す。
『極寒だとiPhoneの電源が落ちて使えなくなる』というのを経験した。ホッカイロで温めておいたiPhoneは復活したり死んだりの繰り返し。
バッテリー切れで落ちても、再度電源入れると40%くらいあったりと。錯乱状態のiPhoneちゃん。
で持っていたモバイルバッテリーで充電を始めた。その時に富士山の状況を確認した。なんと山頂付近に居た今井さんのツイートで富士山がかなり見えてきている状況だということが発覚。
なんだってぇぇぇぇーー
どうしようか、再度登るのか。
いや、疲れたぞ。
と、一本満足を食べたところで…
再度、山頂を目指し登ることにした。と言ってもコースタイムとしては40分あれば着くくらいかな。疲労もあるしそんなところだろう。
途中、三重から来ていた方が下山してきていた。遠出組だから僕よりも粘っていた方です。
「富士山が見えそうですよ」と伝えたが再度登る元気はないそうだ。
僕も悩んだ末に登った。もし登ってまた富士山が隠れていたら登り損だからね。
しかし、ここである言葉がよぎる。
「行かずに後悔するよりも行って後悔」
2015年くらいはこれをモットーに動いていた気がするが、気づいたら忘れていたようだ。年だね。
富士山パワー恐るべし
富士山パワー恐るべし。サクサクと登りさっきまで居た場所へ。足取りは軽く感じた。
そして富士山見えてるーー!!!ヒャッホー。
作品にならなくてガッカリする人が多いだろう状態でも、僕レベルの人間は富士山が見えるだけで嬉しいものだ。
山登って “楽しい”、雪山 “超楽しい”、富士山見えて “嬉しい”。
カメラマンよりも完全にハイカー寄りの人間だ。
すっかり晴れて山頂も見える。あと少し。ごちゃごちゃ見えるのはアンテナ。
ソフトバンクでも電波が入るのが嬉しかった。どこ登っても圏外なのがソフトバンククオリティだったのに。
最初よりも足取りが軽く感じていたが、富士山が見えたことで気が抜けた。早くしないとまた雲が邪魔すると判断して頂上よりも手前のポイントで撮影を開始した。
「早く撮りたい」って気持ちが強かった。
青空と雪。気持ちいいねー。
三ツ峠山の樹氷を狙って登山した結果
この時間には樹氷は随分飛ばされちゃっただろうね。雪景色ではなく霧氷景色でしょうか。
クオリティは低いだろうけど、初回にしてはまずまずの収穫だ。
やったねー。下山しなくてよかった。
いや、したのか。また登ってきたんだった。
そんな苦労も忘れさせてくれる富士山の癒やし効果。
その後、やはり雲がすっきりと離れることもなく大きな雲も迫ってきていてシャッターチャンスは終了となった。
この辺りで何か聞こえた。鳴き声だ。
まさかの三ツ峠のアイドルとの出逢い
下山前の腹ごしらえをしていると確かに聞こえた。
ワンコが近くにいる。野犬ってことはないだろう。
下山を始めると、
いたぁぁああああーーーーー
歓喜した。
最高かよ。
看板犬だろうか。
山小屋のオーナーと登ってきたんだろうなー、かわいいなー。
もっふもふの刑ですわ。
クマっぽくて何とも言えない。人懐っこいしね。くぅ~んくぅ~んって。
三ツ峠ヤバい。僕の好きな山ランキングで上位に食い込んだ。
整備された駐車場、トイレ完備、安全な登山道、充実した山小屋、ワンコ。塔ノ岳と良い勝負だ。
ただ登山としてのボリュームが少ないデメリットがある。縦走とかしないと満足できないだろうな。
帰りはもうニッコニコ。あのまま下山しなくて本当によかった。(ブログの尺的にも)
これはワンコの足跡だろうなー、かわいいなー。
まとめ:三ツ峠の人気な理由は十二分にわかった
ナイトハイクもしやすい、ボリュームも少なくてカメラマンは登りやすい。ハイカーとしても楽しめる要素満載。
人気な理由は分かった。
危険な箇所と言えば、登山口までの道路の凍結具合。
行きではねスタッドレスでもツルッってすること数回。
帰りはめちゃくちゃゆっくり帰ったよ。本栖湖に立ち寄るまでにひっくり返ってる車を2台見かけた。こえー。
次は新緑、紅葉も狙いに来たい。
今回の三ツ峠山の樹氷を狙った結果でした。