こんにちは、アキです。
静岡県富士市の2大茶畑スポットの大淵笹場・今宮の茶畑。
綺麗に整った茶畑の新芽と富士山を一緒に撮影できる人気の撮影スポットです。
僕は撮影にはじめて訪れるためにまず撮影ポイント詳細について調べてみると、それなりに撮影ルールが設けられていることを知りました。かつて地主さんと富士山写真家との間にトラブルがあったこともあるため、撮影時のマナーやルールには気をつけたい撮影スポットです。
人気スポットだからこそ気をつけるべきマナーを記事にまとめてみました。
もくじ
富士市イチオシの富士山ビューポイント
大淵笹場と今宮の茶畑は、富士山観光交流ビューローでも富士市を代表する富士山撮影スポットとして紹介されています。この2つの茶畑に共通するのが「電線や電柱が見えない」ということで富士山写真家に限らずに観光客などにも親しまれる富士山撮影スポットになっています。
昨今では観光ツアーに組まれる程となり、マイクロバスが乗り付けられて外国人観光客も多く訪れるようになりました。
茶畑にも“見頃”があり、新芽が伸び切ってから茶摘みをされる前くらいが1番綺麗な時期です。ちょうどGW頃ですね。また大淵笹場では「お茶まつり」と題して「茶摘み娘」が茶摘みをする様子を撮影できるイベントが毎年GW時期に行われています。
写真家・観光客のマナー問題
今宮の茶畑について調べていると、過去に富士山写真家のマナーが問題で地主とトラブルになり「一時的に立入禁止」となっていたことが伺える記事が見受けられます。
最近でも言語の通じない外国人観光客のマナーによるトラブルもありました。
茶畑地権者の方々や地元団体で保全活動の協力のもとで撮影スポット・観光スポットとして開放して頂いているのです。誰もが訪れることができ、素敵な茶畑の風景を堪能できているのは色んな方達の協力があるお陰なのです。
これからも沢山の人にこの絶景を見てもらい富士市を満喫してもらいたい。そのためには現地でのマナー・モラル、撮影ルール等はきっちり守って頂きたいと僕は思います。
撮影スポットにおけるルールまとめ
撮影に行く際は必ずルールを守りましょう。その土地にはその土地のルールがあり「知らなかった」なんて通用しません。
この先も富士山ビューポイントとして残していくためでもあり、協力して開放してくれている農家の方達への迷惑を減らすためにもです。
大淵笹場におけるルール
大淵笹場は「電線・電柱の見えない茶園」と富士山を撮影できる数少ない撮影スポットとして富士市公式HPにも紹介されています。
分かる限りでのルールをピックアップします。
- 必ず「撮影者用駐車場」を利用すること
- 農道は「南側からの一方通行」を厳守すること
- 徐行運転を心がけること
- 茶畑には立ち入らないこと
- 絶対に農家さんに迷惑をかけないこと
- ゴミは必ず持ち帰ること
関係者の方々のご厚意で設けられた「撮影者用駐車場」があるので必ず利用しましょう。
僕が訪れてみた限りでも空きスペースに駐車している富士山写真家の姿が目立ちました。少しでも歩く距離を減らしたいという欲にかられてルールを守れない人達もいますが絶対に真似しないようにしましょう。
駐車可能台数が10台前後です。もし満車なのであれば空いている時間に出直したり諦めるなりするしかありません。農道に好き勝手に駐車されると困るから駐車場が設けられているのです。少し考えれば分かると思います。
最近では少し離れた場所にある「富士芸術村」にも観光用駐車場が用意されているということなので、必ず事前にチェックしておきましょう。
空いているからといって駐車場以外のスペースに駐車してはいけませんよ。
そして農道は狭いので車同士のすれ違いが困難です。「南側からの一方通行」を厳守してトラブルや混雑の原因にならないように注意しましょう。
歩いているカメラマンや観光客もいるので必ず徐行をして接触事故といった無駄なトラブルを回避することも大切です。これを守らないと自分も困ることになりますからね。
当たり前のように農地へ侵入している富士山写真家の姿も目立ちますが、普通に考えればそれがどういった行為なのか分かるはずです。恐らく分かっていて行為に及んでいると思います。
あちらこちら良い構図を探して「素敵な写真を撮りたい」という気持ちにかられてしまうのは僕にも分かります。でもそれが迷惑行為をしていいという理由にはなりませんよね。
基本的に茶畑への侵入は禁止です。
イベントにも利用される整備されたスペースがあるので、車道以外ではこの場所が撮影場所として容認されています。
現地へ訪れてみて驚いたのは、駐車場前には仮設トイレが3つ設置されていたこと。
まったくお金を徴収せずに駐車場や公衆トイレを用意してくれています。とてもありがたいことです。感謝の気持ちを忘れず綺麗に使用しましょう。
これは逆に言えば「駐車場以外での駐車は禁止」「公衆トイレ以外での排泄行為は禁止」という意味であることを理解できます。
大淵笹場(富士山と茶畑の眺望スポット)について | 静岡県富士市
【追記】駐車場が整備されました
2019年6月3日のお茶まつりに来たところ駐車場が綺麗に整備され、公衆トイレも敷地内に移動していました。2年ぶりに来たので知りませんでした。
ちなみにお茶まつりの日だけは一般車は通行禁止だったので、このカメラマン駐車場は利用できませんでした。大淵お茶まつりの日だけは注意して下さい。
整備のためにお茶畑も少し削られてスペースが確保されていました。お金や手間をかけて整備されているからこそルールは守りたいものですね。
今宮の茶畑におけるルール
こちらは立入り禁止になったこともありますが、富士市の観光スポットの一つにするために関係者と農家の方々の協力があり訪れることができるという現状です。
撮影者へ向けて注意書きがあるので必ず守って撮影すること。注意書きの看板は違えど、基本的には大淵笹場と同じことです。
- 農作業の防げにならないようすること
- 茶畑には立ち入らないこと
- 周りの人にも迷惑をかけないこと
- 周辺の私有地は駐車禁止
- ゴミは必ず持ち帰ること
当然ですが現地には撮影注意の看板がありますので「知らなかった」が通用しません。
これは完全に富士山写真家へのメッセージですが、昨今では観光ツアーにも組み込まれたりしているので英語や中国語に対応するように改善が必要かもしれません。
僕も富士山カメラマンとして撮影をしてみた感想として、撮影構図の関係上「もっと高さを出したい」と感じました。そうなると段差のある茶畑に踏み入って撮影することになるか脚立を用意するかの二択になります。
どうするべきかは言うまでもありません。
踏み入るのは言語道断として脚立も邪魔でしか無いのでモラル的にアウトです。ただでさえ三脚で場所をとっているので、身軽に譲り合えるように無駄なものを持ち込まないのが好ましい。
迷惑をかけず可能な範囲内でのみ撮影をするだけです。
それでも分かっていて踏み入ってしまうのが富士山写真家。フォトコン、SNSなどで少しでも人とは違う写真で差をつけたいと強く思って撮影しています。
なので現地では高確率でルールを守らない人を見かけることになります。もし実際に踏み入っている人を見かけたら注意し合うことが大切なんだけど、現場でのカメラマン同士のトラブルなどは避けたいという気持ちもあります。
注意して素直に聞ける人だったらそもそもルール無視しませんからね。
難しい問題です。
注意看板に記載されている通り公衆トイレも用意されています。
もちろん料金を徴収せずにこういった配慮をされているということは、「迷惑な排泄行為はしないでくれ」という農家さんの悲痛な叫びでもあります。
実際に訪れてみて感じたこと
富士山撮影を趣味とする僕も実際に訪れてみました。
朝陽に煌めく新芽がとても綺麗で、富士山と茶畑の組み合わせが静岡らしさを表現された素晴らしい撮影スポットでした。
ひとつだけ、完全無料というところが気がかりでした。
この茶畑スポットには「お金を落とすシステム」が設けられていません。駐車料金があるわけでもなく、入場料があるわけでもなく、お土産屋があるわけでもなく全て無料です。
僕は観光地へ訪れた際はなるべくお金を落とすように心がけていますが、お金を落とす場所がないと少し申し訳なく感じます。現地の駐車場や空いている土地を有料駐車場にしたっていいと思う。
完全無料で撮影された茶畑の写真を有料販売などしている写真家もいます。綺麗に整った被写体を提供している農家の方達にもっとお金が回って欲しいものです。完全無料は割に合わないサービスをしている現状だと感じました。
まとめ
一度は「立入禁止」にまでなったことのある撮影スポット。農道にしても茶畑にしても、農家の方や関係者の協力があって撮影できている現状。
まずは一度、ルールを理解した上で撮影地に足を運んでください。
「迷惑を考えるなら最初からこの場所に来ないことが一番」と言えばそうなるが、どうしても撮影したいのがカメラマン。だからこそルールを守らなければいけない。
常に「ご厚意のもとで撮影させて貰っている事」を忘れてはいけない。
以上が大淵笹場と今宮の茶畑のルールと、実際に行ってみて感じたことでした。
【追記】大淵笹場のカメラマンマナーの現状
2019年5月3日の「大淵お茶まつり」へ訪れてみたところ、やはりと言うべきかカメラマンのマナーについて気になったので現状を少しまとめました。
まず気になったの高い場所へ登るカメラマン。人を避けて写真を撮影するために高い場所へ登る行為ですがこれも「農地への侵入」です。
この日はイベントにつき係員がいました。こういったカメラマンには「農地へ入らないでください、降りて下さい」や「足元の花を踏まないでください」なんて声をかけて回っていました。カメラマンにも悪意があるわけではなく「知らなかった」というケースがほとんどなので、注意されると皆さん素直に降りてくれていました。
ただし注意喚起をする係員もずっと同じ場所にいるわけではないので、次から次へと新しく来たカメラマン達が同じ場所へと登ります。そして定期的にやってくる係員が注意して降りるというやり取りの繰り返しでした。
ちなみに普段は係員なんていません。
注意されるまでは写真のためにあちらこちらへと不法侵入してしまうカメラマン達。
いろんな土地へ足を運ぶカメラマンの靴には何かしらの病源菌や微生物が付着している可能性もあり、農作物への悪影響が出てしまう可能性だってあります。
農地は農家さんたちにとって大切な資産。カメラマンがちゃんとルールを守ってくれることを前提で撮影スポットとして開放してくれているのですよね。リスクを背負っているのは農家さんだけという現状です。
農地であろうと高台があれば侵入するカメラマンもいます。少しでも良い写真を撮りたいのは分かりますが、守るべきルールを守れずに撮影した写真に価値なんてあるんですかね。
その土地にはその土地のルールがあります。
注意して回っている係員のいるお茶まつりの日ですらこれなので、普段から当たり前のようにカメラマンが農地へ侵入しているのが想像できます。
私有地への立ち入りは「不法侵入」です。
僕としても高いところに上がるだけならグレーだと思っていましたが、今回は係員がハッキリと「農地だから侵入禁止」と明白にしてくれたのでスッキリしました。茶畑のフチだとしてもそこは農地なのでアウトです。
完全なアウトなカメラマンもいました…
誰か一人が居たら「そこへ入って良いんだ」と感じてしまうのも心理です。なので本当に一人一人のモラルが問われる問題。「自分だけはセーフ」「少しなら大丈夫」なんていう浅はかな行動がその後の大きなトラブルへと連鎖しているのだと思います。
実際には悪質カメラマンというのはごく一部だけで、イベントに訪れていたカメラマンの多くはルールを守って専用の敷地や路上から撮影していました。
どちらかと言うと農地への侵入よりも気になったのは「罵声大会」です。
通行者がいれば「邪魔だー」「どけー」という罵声がすごかったです。とくに年輩カメラマンに多い。ネットに疎い世代には「カメラマンのマナー問題」などの情報が入ってこないのだと思います。価値観にもジェネレーションギャップがあるもので仕方のないことかもしれません。
今回は「注意してもその場限りの解決」にしかならない現状を目の辺りにしました。注意したところで何も解決しない。それがカメラマン界隈。
こういった現状で解決策なんて検討も付きません。
ならば何でもかんでも有料化してお金を徴収するほかないと思います。
第7回 おおぶちお茶まつり | 静岡県富士市