『モンベル山歩き講習会アイゼン・ピッケル編』へ参加しました【北八ヶ岳・縞枯山】

こんにちは、アキです。

モンベル主催の『山歩き講習会アイゼン・ピッケル編』へと、雪山初心者2人で参加してきました。

いわゆる雪山講習というやつ。

天狗岳くらいまで登っているけど僕はまだまだ雪山初心者。ピッケルやアイゼンワークの知識については完全な我流になります。(解説動画を少し見たことがある程度)

はっきり言ってピッケルはザックの飾りで、たまに杖として使った程度。

雪山における行動技術の基本中の基本をゼロから学びたかったので参加することにした。これから雪山をステップアップしていくには避けては通れない道かと思います。

 

モンベル山歩き講習会について

モンベル・アウトドア・チャレンジはモンベルクラブの野外活動部門で、登山を中心としたツアー・イベントを開催しています。

その中でも雪山講習は大きく分けて2種類。

  • 山歩き講習会
  • 雪山登山技術実践講習会

僕の参加した「山歩き講習会」というのは、雪山装備を揃えたばかりの初心者向けの緩めの雪山講習となっています。アイゼン&ピッケル講習以外にも、スノーシューハイキングなどの参加しやすそうな企画もあります。

一方「雪山登山技術実践講習会」はもっと掘り下げたい初心者向けの雪山講習です。雪上技術(ピッケル&アイゼンワーク)、雪崩対策、危急時対策(ビバーク訓練)の3種類があり、それぞれを受講して雪山初級技術を一通り習得できるようになっています。

何度か雪山は登っているけど、僕はまだピッケルすらまともに使用したことのない初心者で、一緒に登山しているパートナーもピッケル・アイゼンワークには不安があるようで、2人して初級の山歩き講習からのスタートにしました。

日程的に参加できるのがコレしかなかったという理由もある。

 

北八ヶ岳・縞枯山での講習

今回の『山歩き講習会ピッケル・アイゼンワーク編』は北八ヶ岳で行われる日帰り講習。

講習によって日帰り、1泊2日などあります。

北八ヶ岳ロープウェイ集合

北八ヶ岳ロープウェイ

北八ヶ岳ロープウェイ山麓駅に集合。

頂上駅をスタートして縞枯山まで登って、アイゼンワークや滑落停止技術の練習をするという内容。ガイドさん曰く、縞枯山はそこそこ簡単に登れる山なので本来ピッケルは不要だということでした。

参加人数は7名、ガイドさん含めて8名での行動になります。

 

アイゼン装着の練習

モンベル山歩き講習

集合場所にはモンベルの旗が目印になっていてすぐに見つかりました。

全員が揃うとまずはガイドさんの挨拶や注意事項があり、参加者も簡単に自己紹介を行います。急な自己紹介って妙に緊張しますね。(何処から来たのか、氏名、参加理由など)

ロープウェイ搭乗前には、オーバーグローブ着用状態でのアイゼン装着練習。

これには皆さん苦戦。

僕はBDソロイストフィンガーで装着を試みるも無理ゲーだったので、急いでテムレスへと変更してやり過ごしました。実際の極寒の雪山ではオーバーグローブを外すのは危険なんですよね。

そしてアイゼンの紐が長いと指摘されます。本来はアイゼン購入後に適度な長さで切ってしまうものらしい。

  • オーバーグローブで細かい作業に慣れること。
  • アイゼンの紐を切ること。

さっそく課題が2つ。

その後「今回ストックは不要なので車へ置いて来てください。」とのこと。

え?

持ち物に“ダブルストック”と記載されていたから買ってきたのに使わないのか。カリマーのお買い得ストックを選んでよかったなぁ…。

 

縞枯山を目指す

北八ヶ岳・縞枯山

全員でロープウェイへ搭乗。

搭乗中、ピッケルはザックから外して手に持っておくこと。鋭利な物を目に見えないところに装着しておくのは危険だということです。

頂上駅を出るとアイゼン装着の本番。やはりテムレスは優秀。

スタート前には傾斜の少ない場合のアイゼンワーク解説。転倒防止のためにアイゼンを引っ掛けないような歩き方が大切です。

ピッケルの持ち方はネット情報で予習済みだったので問題なし。登りと下りでピックとブレードの向きに注意して持ち、基本的には杖のように使用します。

縞枯山へ向けて出発。

 

北八ヶ岳・縞枯山

そこそこ風と降雪があり、晴れた日や無風時に歩くよりは訓練として丁度いいらしい。

雨池峠辺りの急登に入る前のポイントで、ちょうど昼時だったので食事休憩になります。みんな立ちながらパンをかじります。米は凍ってしまうので雪山におにぎりは向いていない。

サングラスは曇って視界が悪くなるので注意。僕はゴーグルだったけど、序盤は快適だが発汗してくると中で曇ってしまう。拭こうと思ってもすでに凍っている。

曇り対策が必要だ。

休憩後に傾斜の上がる登りへと進みます。

傾斜に合わせたアイゼンワーク解説が勉強になりました。我流だけでは知ることのなかったスリーオークロック、ナインオークロック、フロントポインティング等を教わりました。

 

北八ヶ岳・縞枯山

目的地の縞枯山(標高2,403m)へ到着。

先日登った天狗岳と比べてしまうと物足りない山ですが、雪山の行動技術として有益な知識を得ることができた。体力でゴリ押しして雪山をステップアップしても、いつか痛い目を見ると思うと講習は大切な時間だと思う。

頂上ではモンベルの旗を持って記念撮影。

 

北八ヶ岳・縞枯山

縞枯山の頂上に展望はないけど樹氷が綺麗でした。

 

北八ヶ岳・縞枯山

頂上から少し離れた景色の良い展望ポイントへ移動。

真っ白な樹林帯を見渡せる。

展望が開けるということは強風が通ります。樹氷の付き方、枝の生え方で風向きが分かるので、強風の通る場所は足早に通り抜けた方がいいらしい。

 

北八ヶ岳・縞枯山

強風により雲が流れて、視界がだんだんと晴れてきました。

景色を堪能したら下山になります。

 

滑落停止技術の簡単な練習

北八ヶ岳・縞枯山

下山中の樹林帯に光が差し込んで綺麗だったな。

そして程よい傾斜を使って滑落停止技術を練習。

今回の「山歩き講習会」はガチ訓練ではないのでアイゼンを外しての簡単な練習でした。滑落停止ではアイゼンを引っ掛けると骨折等の危険もあります。

軽くでも実習することは大事。

動画では見たことがあるけど、実際に体験しないことには身体は覚えませんからね。(仕事でもそう。口頭だけで教えた気になっている先輩っていますよね。触らせてくれよと思う。)

基本は教わったので、あとは適当な斜面を見つけたときに自習できます。

 

下山、八ヶ岳ブルー再び

北八ヶ岳・縞枯山

下山時にはすっかり晴れて八ヶ岳ブルー再び。

 

北八ヶ岳・縞枯山

白い樹林帯が綺麗です。

 

北八ヶ岳・縞枯山

ゴール間近、先ほど登っていた縞枯山が見えた。

 

北八ヶ岳・縞枯山

北八ヶ岳ロープウェイ頂上駅へ到着。

搭乗前にトイレへ駆け込んだのは僕だけだったんだけど、皆さんなんで平気なんだろう。出発前にトイレ寄ったし、水分摂取も少なめにしていたんだけどな。

 

北八ヶ岳・縞枯山

スキーヤーは滑って下山するので、ロープウェイの下りは登山者しか搭乗しない。

 

北八ヶ岳・縞枯山

黒ごまプリンのような蓼科山が見えました。

だいたい5時間程度の日帰り講習会。

集合地点へ戻ったら終了の挨拶をして解散。ガイドさんの撮影した写真をダウンロードできるリンクを参加者に読み込ませてくれました。

 

山歩き講習会に参加した感想

すでに初級レベルの雪山を登り始めている方には少し物足りない内容かもしれないけど、知らなかった雪山行動技術はあるはずなので参加しておいて損はないと思いました。

ひとまず初級レベルの雪山登山を少しずつこなしてピッケル&アイゼンワーク経験を積むとして、次は「雪山登山技術実践講習会」を検討しています。

日程に合わせて連休を取れたら危急時対策(ビバーク訓練)に参加したい。雪崩対策やビーコンの使い方も追々覚えていきたいですね。

普段からソロ登山か2人登山だけだったので、団体行動もたまには面白いと思います。

しかし団体行動では勝手な行動ができないのが難点。

終始、尿意との闘いでした(笑)

ちなみに参加者の自己紹介を聞いていると、登山歴10年以上あるんだけど雪山は始めたばかりだから参加する方などもいます。

僕なんかよりも登山経験が豊富なのに、雪山初心者として山歩き講習会へ参加というのは良い姿勢だと思います。登山歴が長くなるほど変なプライドを持ってしまい、講習会というものを避けてしまう方もいるかもしれない。

無雪期と雪山はまったく異なるジャンルだということですね。

無茶をせず、初心を忘れずに雪山を楽しんでいきたいと思います。

 

おまけ

北八ヶ岳ロープウェイのコケモモ大福

北八ヶ岳ロープウェイの売店で買える「こけももクリームチーズ大福」がめっちゃ美味いのでおすすめです。コケモモジャムはお土産に購入したけど、大福も箱買いすればよかった。

黒百合ヒュッテで食べたコケモモカップケーキやコケモモソースも美味しかった。

コケモモがマイブームに来そう。

 

小斉の湯

下山後のお風呂は『小斉の湯』さんを利用。

佇まいはこじんまりとしているけど、屋外露天風呂がたくさんあり計6種の温泉を楽しめる広い温泉施設です。温度が高めなので雪山登山の後には最高です。

 

 

使用した撮影機材