こんにちは、アキです。
群馬県・新潟県エリアの谷川岳(百名山)での雪山登山の記録です。
雪山は最後に登った2022年2月の縞枯山(北八ヶ岳)ぶりです。東京へ移住したことで登山における行動範囲がガラッと変化し、谷川岳のある群馬県、さらには東北エリアへの日帰り登山も可能になり夢が広がりました。
今後の登山人生が楽しみです。
谷川岳の登山記録(2024.2.15)
谷川岳(天神平駅からピストン) / あきさんの谷川岳の活動データ | YAMAP / ヤマップ
今回の登山情報です。
山名 | 谷川岳(標高1,977m)※百名山 |
周辺の山 | トマの耳、オキの耳、一ノ倉岳 |
登山口 | 天神平駅(谷川岳ロープウェイ) |
利用駐車場 | 谷川岳ベースプラザ駐車場 ・約1,000台 ・5月〜11月:普通車500円 ・12月〜4月:平日無料、土日祝は普通車1,000円 |
アクセス | 関越道「水上IC」を下車、国道291号線を経由 |
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雪山初心者として憧れの山の1つだった厳冬期の谷川岳。
そんな谷川岳について調べてみると悪名高い山であることが分かります。「世界一多くの死者を出した山」としてギネス認定されて「魔の山」と呼ばれているそうです。ルートや時期によっては多くの方が亡くなっている山域です。
一方で、雪山初心者に人気なお手軽な雪山であるのも事実。
今回は初心者でも安心なコースでの雪山ハイクです。
谷川岳ロープウェイの利用方法
東京からは休憩を挟みつつ関越道でおよそ3時間、水上ICを下車する頃には谷川岳が見えます。(写真中央付近のネコ耳に見える双耳峰の山が谷川岳です。)
高速道路を下車後は、国道291号線を経由して谷川岳ロープウェイ駐車場を目指します。
8:30頃、谷川岳ベースプラザ駐車場へ到着。
基本的に有料駐車場だけど冬季の平日は無料。
実はこの日、東京では2月にも関わらず最高気温21.1℃という暖かい気候でした。おかげで関越道で下車してからも道路上の積雪や凍結もなくノーマルタイヤでも大丈夫な道路状況でしたが、この時期はスタッドレスタイヤ必須です。
駐車場でも10℃近くて雪山装備だとまったく寒さを感じないほど。
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往復(3,000円)ロープウェイ単体のチケットを購入。スキー場なのでリフトセット券などもあるので間違えないように注意。
ちなみに周囲は9割ほどスキー客でした。
土合口駅(標高750m)よりロープウェイに乗り込み、天神平駅(標高1,300m)まで片道15分かけて雪山を登っていきます。
雪山を眺めていると同乗していたスキーヤーからは「今年は雪が少ないなー」なんてボヤキが聞こえました。2月でこの暖かさなら雪は溶けちゃうよね。
お手軽な天神尾根コース
天神平駅へ到着したら、ハイカーはアイゼンを装着して準備を整えます。
スキーをする方はここからさらにリフトへ乗車します。
9:35頃、天神平駅を出発。
リフト乗り場を通り越して登山道スタート。
この日は思っていたよりもハイカーは少なく、でもゼロではなく程よく安心感のある状況です。初心者でも気軽に登れる雪山である谷川岳と言えば「大渋滞」でお馴染みかと思うけど、週末を回避すればハイカーはポツポツで快適です。
駐車場も無料だし良いことばかり。
スタート直後からいきなり今日イチの急登。
まだほぐれていないアキレス腱にきます。
気温が高いこともあり序盤から汗だくになる。このとき東京都心部では風速15.7mが観測され春一番が発表されましたが、群馬県の谷川岳ではほとんど無風。ただただ暑い。
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いつもの夫婦登山です。
2人とも久しぶりの雪山登山でぎこちないアイゼンワークなので、周囲にハイカーがいなくて恥ずかしい姿を晒さなくて済みました。アイゼンワークやピッケルの持ち方とか練習を兼ねてゆっくり登ります。
10:00頃、30分ほどかけて急登を登りきる。
「アイゼンってこんなにアキレス腱にきたかな」なんて思うくらいには雪山が久しぶりなんだけど、それは急登のせいなのか、または3日前に完走したフルマラソンによる疲労なのかは不明。
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熊穴沢避難小屋まで
急登のあとはしばらく尾根歩きが続きます。多少のアップダウンはあるけど疲れることなく景色を楽しみながらスノーハイクを楽しめるようなコース。
トレースもしっかりしていて安全でした。
少しスリルのある箇所もあります。
人の多い週末だったら渋滞しそう。
傾斜のない平地歩きも多いのでお手軽です。
10:38頃、熊穴沢避難小屋を通過。
雪に埋もれていていますが扉前が掘られていて出入り可能な状態でした。ここで宿泊するハイカーもいるようです。小屋全体が雪に埋もれてしまうこともあるので、赤い鉄の棒が目印になっているようです。
とくに用事はないので通過。
肩ノ小屋まで
熊穴沢避難小屋を通過したら、谷川岳頂上付近まで景色が開けます。先行ハイカーがポツポツと歩いているのが見渡せます。中にはスキー板を担いでいるハイカーの姿も確認できた。
先行ハイカーがスキーで滑降していく様子を眺める。
通常の登山靴にセットできるスキー板があるのかな?仕組みがよく分かりませんが少し興味が沸きますね。下山が楽チンで羨ましい。ヒップソリでも買おうか。
12:10頃、肩ノ小屋に到着。
熊穴沢避難小屋を通過して1時間30分、頂上が見えているんだけど時間がかかりました。頂上付近にてようやく風が出てきたけど、ウェアを追加で着込むほどではないかな。
肩ノ小屋付近にある道標は雪がまとわりついて確認ができません。
肩ノ小屋を振り返ると見渡す限りが雪山に囲まれていた。馴染みのない群馬県エリアから見渡す景色は新鮮だ。
谷川岳(トマの耳・オキの耳)
12:20頃、谷川岳・トマの耳(標高1,963m)へ到着。
肩ノ小屋から10分ほど登ると谷川岳頂上です。谷川岳は双耳峰として手前が「トマの耳」、奥が「オキの耳」と2つの頂上からなっています。
頂上にいた先行ハイカーさんが記念撮影してくれました。
双耳峰なのでオキの耳も目指します。
トマの耳〜オキの耳までの稜線が美しいです。厳冬期の谷川岳における1番の目玉と言っても過言ではないポイント。とくに稜線右側に見える雪庇が迫力あります。この雪庇を見たくて谷川岳は憧れの山の1つでした。
トレースがしっかりしているので安全ですが、ノートレースの際はあまり雪庇寄りを歩いてしまうと踏み抜いて崖から落ちてしまいます。そう思うと少し怖い場所だ。
12:40頃、谷川岳・オキの耳(標高1,977m)へ到着。
これにて百名山を1つピークハントできました。私はとくに百座を目指しているわけじゃないけど、はじめての百名山を登るとなんか嬉しくなりますね。
オキの耳を踏んだら引き返します。
人が少なくて写真が撮りやすくていいですね。立ち止まって時間をかけても誰の迷惑にもならないのでのんびりできる。週末だと渋滞して写真もゆっくり撮影できなさそう。
トマの耳まで帰ってきました。
双耳峰の間は往復40分程度でしょうか。
下山前に休憩タイムにしたいところだけど頂上は風で冷えてしまうので、肩ノ小屋近くの風除けできそうな場所まで移動します。肩ノ小屋はよくみると1階が完全に雪に埋もれています。群馬県エリアとなると積雪量のレベルが違う。
雪にボフッと倒れ込んで跡を付けたかったらしいけど、意外と雪が固くて思ったように形が残らなかった様子。
13:10頃、肩ノ小屋付近で休憩タイム。
スープを入れつつ菓子パンを食す。
東京から持ってきた湯がちゃんと熱湯なのでサーモス山専ボトルは有能だ。最近は山でわざわざ湯を沸かす機会はなくなりました。テント泊でもしない限りはガスは持たずに山専ボトルでいいし、あれば山小屋に課金して温かいものを食せばいいやと思うようになった。
天神尾根ピストンで下山
休憩を終えたら下山開始、登ってきた天神尾根コースをピストンします。雪山は下山時の足への負荷が少なくて楽ちん。富士登山で言うところの大砂走りみたいな感じです。
14:56頃、天神平駅へ到着。
下山中にはだんだんと雲行きが怪しくなりました。天気予報としてはこれから雨予報だったので、振られる前に下山できてよかった。
休憩をした肩ノ小屋からの下山時間は約1時間30分でした。
ロープウェイへ乗り込んで帰路につきます。
下山後の休憩は赤城高原SA
17:00頃、赤城高原SAに立ち寄って食事休憩。
まだ東京までは時間がかかるので少し早めの夕食タイム。
私は無難にカツカレーを選択。
妻は天丼を食べていました。
山盛りの天ぷらの中には「下仁田ネギ」が2つあり、1つお裾分けしてもらったけど通常の長ネギよりも太くてネギ感が濃いため、ネギ好きにはたまらない一品でした。下仁田ネギはどうやら群馬県の特産品のようです。
ネギ感の濃さにあまりにも感動したので、赤城高原SAにあった特産品コーナーにて下仁田ネギを仕入れました。群馬県甘楽郡下仁田町及びその周辺を産地として、通常のネギよりも太くて短い特徴があります。
家ではすき焼き、かき揚げにして美味しくいただきました。
個人的には無理に料理に混ぜるよりはネギ本来の素材の味を堪能できる食べ方がおすすめ。赤城高原SAで食べたまるごと天ぷらも然り、素焼き等でまるごと食べると美味しそうだ。
下仁田ネギで群馬県が好きになった。
まとめ
今回の天神尾根コースは雪山としては初級レベルですが、積雪ボリュームは多く、見渡す限りの雪山の景色など満足度が高いです。中級レベルの雪山ハイカーでも物足りなさを感じることなく楽しめるかと思います。(感じ方は人それぞれですが)
ロープウェイを使用すれば初心者でも厳冬期に登れてしまう人気の山ではありますが、コース(一ノ倉沢とか)を変えれば瞬く間に危険な山になるのが谷川岳。世界で最も死者を出した山であることを頭に入れて登山をすると感慨深いものがあります。
初級レベルだと呼ばれるような雪山登山でもしっかりと装備を揃えて、万全の体制で挑んでくださいね。
はじめての谷川岳での雪山登山の記録でした。
私の雪山装備はこちらで紹介
使用した撮影機材
今回使用した撮影機材の紹介です。