こんにちは、アキです。
10月上旬、北アルプス「燕岳」の登山記録です。
初秋に高いところの紅葉を撮影したくなり幾つかの候補から燕岳を選択。
同じタイミングにインスタで見かけた南アルプスが綺麗だったので当初はそちらも考えていたけど、紅葉ピークは過ぎていて今から行ったところで下位互換な写真しか撮影できないと判断して潔く中止。
次点で登りたいと思った燕岳を選択したという経緯。
1年前の燕岳登山で撃沈した富士山撮影のリベンジが目的です。
あとオマケに紅葉を撮影できればいいかなって。
もくじ
北アルプス「燕岳」の登山記録
燕岳ナイトハイク / あきさんの燕岳・北燕岳の活動データ | YAMAP / ヤマップ
今回は日帰り登山の予定。
でも明け方の撮影をしたいのでナイトハイクです。
中房温泉のある登山口を出発、合戦尾根を上がる燕岳定番コース。
燕岳と言えば北アルプス初心者向けの山だけあって、そこそこ登りやすい部類の山だと思っています。一度明るい時間帯に登っていてナイトハイクでも安全だと判断。(僕は基本的に初見コースをナイトハイクすることはありません。)
そして静岡市から深夜の4時間近いドライブ。
中部横断自動車道が全線開通したのでくっそ便利になりましたね。自宅から10分圏内に新東名ICがあるのでほぼノンストップで安曇野市まで行けてしまう。ちなみに北アルプス遠征時はいつも諏訪湖SAで休憩しています。
せっかく北アルプスまで行くのなら山小屋も満喫したい気持ちはあるんだけど時間がないのでしょんないです。連休が取れません。
燕山荘の夕食に出てきた濃厚豚汁は今でも忘れられない…。
また宿泊したい。
深夜1時ナイトハイク出発
0:30頃、前回も利用した安曇野市営第1駐車場へ到着。
登山口から最寄りの人気な駐車場です。
平日深夜にも関わらず8割くらい埋まっていました。前日からの宿泊者や、早朝から出発するために車中泊しているハイカーもいたかもしれない。
ナイトハイク予定なので到着後はササッと支度。
1:12頃、駐車場を出発。
3:06頃、合戦小屋へ到着。
出発から2時間程度。
日の出時刻5:40に合わせて行動すればいいのでそんなに急ぐ必要もないんだけど、ナイトハイクだと記録撮影もできないので黙々と登るしかない。
合戦尾根は初心者向けコースだけあって迷う要素や危険箇所は少なく、一度登っているので安心感もありますね。
4:00頃、燕山荘へ到着。
人面岩が不気味です。
燕山荘前のテント場ではチラホラとテントの明かりがついていたので、早起きをして御来光を見る準備をしているのだろう。小屋前にも数人の宿泊者が星を見上げていた。
人がいる安心感は異常。
燕山荘まで上がると稜線上になるので風で一気に冷え込みます。
防寒具を着込んでから燕岳方面への尾根を進みます。
道中には1年ぶりのイルカ岩ちゃんと対面。
星と一緒に撮影してあげたいところだけど今回はスルーです。
帰りにまた会える。
メガネ岩と呼ばれているやつが不気味。
1年前は明るい時間に歩いていて見つけられなかったのに、今回は真っ暗な中で見つけられました。なんでだろうな。
4:43頃、燕岳頂上をスルーして北燕岳(標高2,723m)へ到着。
マイナーピークなのか小さな木製看板があるだけ。
燕岳を構図に入れて撮影したかったので先へと進む必要がありました。日の出時刻まで1時間あるので稜線上で良さげな場所を探して撮影の準備に入ります。
燕岳からの富士山撮影とか
天気予報やSCWをチェックして富士山撮影リベンジの成功を確信しながら登山をしてきました。確実な天候じゃないとここまで遠征できませんね。体力的にも時間的にも。
1年ぶりとなる燕岳からの富士山。
果たして結果はどうだったでしょうか…
なんかめっちゃいいやつ!
手前に広がる松本市辺りの夜景。
雲海に浮かぶ南アルプス。
そして直線距離で約151kmの遠景富士。
雲上と下界との境界線がはっきりとしていて面白い景色だ。
1年越しのリベンジは成功ですね。
どことなく高ボッチみを感じるシチュエーションだけど諏訪湖がないのでまったく違う。前景の山影のおかげで北アルプスからの目線であることが分かる構図がお気に入りです。
ちなみに稜線上は風がビュービュー吹いていてブレブレな写真を大量生産してしまった。一見、無事そうなショットも少し怪しいレベル。簡単に来られない場所での撮影で後悔しないようにするために何か対策をせねばと考えさせられました。
↓帰宅後にブレ軽減システムを導入しました。
振り返れば赤く染まる槍様が異常にカッコいい。
赤槍とでも呼ぶのでしょうか。
純粋に登山を楽しめるようになってからは富士山以外の山々の魅力も分かるようになってきました。自分が立ったことのある山をまた遠くの山から「あの頂上に立ってたんだー」と眺めるのが面白いんですよね。
この1ヶ月程前にあの槍の穂先に立っていたと思うと不思議だ。
広角撮影で燕岳と富士山の共演。
尾根左の紅葉はピークを過ぎていて散り気味なんだけど、木々に朝日が当たって強制的に赤く染まっています。これを紅葉と呼んでいいのか怪しいところだけど気にしない。
燕岳特有の岩稜帯と紅葉、奥に見える富士山も存在感抜群です。
高山でよく見かける白い砂浜は雪にも見えて面白い。
燕岳頂上に立っている豆粒ハイカーが全体的なスケール感を分かりやすくしていてお気に入りポイントです。稜線にもハイカーを配置したいという願望もありました。自分が歩けって?
そして遠景撮影としては申し分ない「無難なピーカン」だと思う。そりゃ雲が広がっていた方が面白いかもしれないけど、遠征となると一か八かな展開を狙えるほどの手数がないのです。
モルゲンロートも綺麗でした。
かれこれ2時間ほどの富士山撮影に満足したので、ぼちぼち下山準備としましょう。
1年ぶりの燕岳と燕山荘へ
6:40頃、往路でスルーした燕岳へと戻ってきました。
せっかくなので山頂を踏んでいきましょうか。
6:45頃、燕岳(標高2,763m)へ到着。
募金箱みたいなことになっている。
けっこう見下ろす標高にある紅葉がピークのようですね。
再びイルカちゃんの登場。
槍ヶ岳を背ビレに見立てた構図が好きです。
イルカ岩はちゃんとイルカなところが凄いと思う。
他の山にも“イルカっぽい岩”は探せばあるんだろうけど、ここまで“ちゃんとイルカ”なのは無いんじゃないかな。ちょっと手を加えたんじゃないかと疑うクオリティですよ。
本当かわいいです。
7:14頃、燕山荘へ戻ってきました。
縦走をするのか下山をするのか、出発準備をするハイカーで賑わっている。
展望デッキからの景色も良かったけど、この時間はもう富士山が霞んでいる。
稜線上にそびえる赤い建物が秋晴れの青空に映えますね。
快適な燕山荘にまた宿泊したいけど、ここでのテント泊も楽しそうなんだよなぁ。
尾根越しに眺める槍ヶ岳。
1年前にこの景色を眺めていて「来年は槍ヶ岳に登る」と決意した目標は無事に達成されたよ。という報告のために再びこの地へ来た。(って言うとなんか山意識の高い人っぽい)
燕岳からは表銀座縦走コースを槍ヶ岳まで縦走できます。
時間さえあれば歩いてみたいよ。時間さえあれば。
日帰りピストン下山
今回はあとは下山するだけなので、軽くパンでだけ食べておきます。
セブンの「コクと旨味のカレーパン」です。
熱々でサラサラのカレーよりも冷えて固くなっているカレーが美味しく感じるのはなんでだろうか。スーパーの弁当コーナーで売れ残っている冷えたカレーライスの旨さは異常。
燕山荘でイルカ岩ステッカーが販売していたので思わず買ってしまいました。
かわええのう。
着替えを入れるのにちょうど良さそうなポーチも購入。
7:30頃、人面岩へ別れを告げて下山開始。
こいつネット上だと岩男とか山男とか呼ばれているけど1つに定着しないのかな。
下山中、標高を下げるほど紅葉が綺麗になってきます。
9:45頃、2時間強で下山完了。
登ってくるハイカーとのすれ違いで立ち止まることが多かったので、人が少なければもっとタイム短縮できると思う。
下山後は駐車場すぐ近くの有明荘にて朝風呂に入りました。
ここの温泉は硫黄臭のするお湯です。
帰りには梓川SAで「野菜畑の味噌ラーメン(赤)」を食べたんだけど、リピートしようとは思わない安っぽい味噌ラーメンでしたね。
素直に信州そばを食べればよかった。
燕岳ナイトハイクの感想
簡単に来られる場所ではない遠征登山だけに、富士山撮影リベンジができたことの満足度が高いです。ただ普通の富士山を撮影したのではなく良いシチュエーションで撮影できたのも大きい。
次は北アルプスから「冠雪した富士山」を狙ってみたい。
積雪した北アルプスの稜線越しに見える富士山もまた魅力的だろう。四季折々の景色、天候による現象など、同じ山に何度も通わないと撮影できない景色があります。
まずは雪山スキルを上げておかないとならない。
少し先なんだけどピッケル・アイゼンワーク講習を予約済みで、それを受講して以降の残雪期あたりで挑戦したいところだけど、安全面を考慮すると燕岳になるのかな。今の僕のスキルだと。
焦らずに自分のペースで狙っていくとします。
使用した撮影機材
- Nikon Z 6II
- NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR
- RICOH GRII
- H&Y K-Series Basic Set
- GITZO GT2545T(Markins Q3iTRQ)