こんにちは、アキです。
ついにメスティンを購入しました。トランギア製TR−210という定番商品です。
購入するだけなら2,000円出せばお釣りが返ってきます。それだけ簡単に手に入るのになぜ導入に戸惑っていたのかというとメスティン購入後にやるべき2つのことがあるためです。
メスティンの使用前にやるべき2つのこととは「バリ取り」と「シーズニング」です。避けて通れない「儀式」とされています。(※やらなくても使用することは可能です。)
メスティンを買ったらまずやるべき2つのこと
今テレビアニメで「ゆるキャン」が放送中でキャンプがプチ流行しており、作中でもシーズニングの話が出てきてタイムリーなネタのようです。
①フチが鋭利なのでバリ取りをする
トランギアはスウェーデンのポータブルストーブ関連製品メーカーであり日本製ではありません。頑丈さや扱いやすさに定評のある人気メーカーですが、海外製ということもあり少し品質が落ちます。
メスティンの本体と蓋のフチにはバリが残っています。切り口はかなり鋭利でエッジに手を引っ掛けたりすれば切り傷を負ってしまうレベルです。
調理に使用したり料理を食べる際には口を付けることもあり、手や口に怪我を負わないために「バリ取り」をしてフチを滑らかにする必要があります。それがまず1つ目にやるべきことです。
②シーズニングでアルミ臭さを消す
メスティンに限らず色んな素材のクッカーで共通するのがシーズニング作業の必要性です。シーズニングとは表面に皮膜をコーティングすることで黒変化や焦げ付きを防ぐことです。
鉄鍋を「育てる」という言葉も聞きませんか?
大事に手入れをすれば一生モノになるということです。
今回のアルミ製のメスティンには何の表面加工もされておらず、シーズニングをする1番の目的はアルミ臭さを消すためです。もちろんコーティングされた皮膜により黒変化の防止にもなるため定期的なお手入れとしてシーズニングは欠かせないものです。
メスティン本体を米のとぎ汁・重曹などに浸けて15分ほど煮沸すると表面に皮膜がコーティングされます。最初に1回だけ行えばしばらくはそのままでよく、焦げを削り落としたりクエン酸等で黒ずみを落とした際にシーズニングをやり直す必要がある。
検索してみると重曹でのシーズニングはメスティンが黒ずむこともあるようで、賛否両論のように思いました。もともとのアルミの酸化皮膜を落としてしまうらしい。色々調べた結果、僕は米のとぎ汁を推奨します。(あくまで個人の見解です。)
バリ取りをしてみた
先述したダイソーの紙やすりセット(100円)を用意しました。
今回は#240(中目)でバリを削り落としてから#1000(細目)で仕上げ磨きをしました。自分が触ってみて気の済むようにバリを削り落とせればいいので正解の順序とかはないと思いますので、あくまで参考までにどうぞ。
まずは#240を扱いやすいサイズにカットします。
バリ取りをすると鉄粉がたくさん出るので新聞紙などを敷いて作業をしてくださいね。風があると舞ってしまうので注意です。
まだバリの多い序盤では軍手・手袋などで手の保護をして下さい。力強く紙やすりで擦っていると手が滑ってしまい切ってしまうかもしれないです。
心配な方はダイソーへ行ったついでに作業用の手袋なども仕入れておくといいですね。
メスティンのフチはとくに外側にエッジが効いているのでガンガン削り落としていきます。フチ周辺には削り傷が付きますがそれも「味」だと思います。手間をかけることで愛着も湧きます。
内側から外側にかけてフチ表面が丸くなるように意識しました。
終わったら細目の#1000で仕上げ磨きをします。目が細かいので更につるつるになります。
メスティンと言えば同時にポケットストーブもセット購入する方も多いはず。僕も正規品のエスビットを購入しました。(ポケットストーブとは固形燃料を使用するためのポータブルストーブ。)
ノーブランドの類似品が200円とか300円でも買えますが、そこはエスビットにしました。
このポケットストーブのフチも結構エッジが効いていたので、せっかくなのでこいつも紙やすりで削ってみみることにしました。
とくに角ばった箇所がチクチクに尖っているので怖いです。メスティンと違って口を付けるわけではないのでそれほどバリ取りは重要ではないかもしれませんが、この角ばった部分だけでも滑らかに削っておくと安心かと思います。
やはり小さく細かく角ばっているので削りにくかった。
写真じゃ伝えにくいんですが、これが気持ちいいくらいにつるっつるなんです。ずっと触っていられる。小一時間ずっとメスティンを撫でていました。(大袈裟)
どんなに強く指を擦っても切れる要素は皆無。これで安心して扱える。メスティンを買ったら「まずやるべきこと」というのも納得した。
誰かに触ってもらいたいくらいにつるつる。
これでバリ取り作業は完了しました。
シーズニングをしてみた
メスティンの収まる鍋で米のとぎ汁を沸騰させます。
シーズニングで使用できるのは米のとぎ汁の他にも、野菜くずを一緒に煮込んでもタンニンという成分が皮膜を作るそうです。タンニンと言えば茶類にも含まれていますので代用になるかもしれませんね。
タンニンと鉄分が結びついてタンニン鉄という皮膜を生成するとかどうとか。専門知識がないので難しい話です。
沸騰させた米のとぎ汁にメスティンを沈めます。鍋にスペースがあれば蓋も一緒に入れてしまいます。
ちょうどいいサイズの鍋がない場合は米のとぎ汁を入れたメスティンを火にかける方法でも有効です。最低限必要なメスティンの内側部分だけに皮膜がコーティングされます。
やはり全部分に黒変化の防止をしたいので、鍋があればメスティン全体を沈めた方が良いですね。
メスティンを15〜30分程グツグツと煮込みます。
蓋がはみ出てしまったので途中でひっくり返しています。素手で作業すると火傷するためトングなど使用して下さい。
時間が経過したら軽く水洗いをして、キッチンペーパーなどで水気を拭き取ります。
乾燥させて完了です。
メスティンには何かしらの皮膜というか跡が残りました。どこまでが皮膜で、どこまでが汚れか判断できないので無理に洗い流しませんでした。米のとぎ汁の成分なので害はない。
外側に付着した跡も敢えて洗い落とさずに残しました。スポンジでゴシゴシすればすぐに落ちそうですが、せっかくコーティングした皮膜も落ちてしまうんじゃないかと心配で。
というか見た目が渋くなったのでこれはこれでいい。まだ調理に使っていないのに一気にアンティーク感が増した。
玄人感がハンパなくてかっちょいい。山の上でこのメスティンをおもむろに取り出せば「アイツできる!」って思わせられるんじゃないか。
今はこれで気に入っているのでそのままですが、汚れからカビが発生しないか心配もある。気が向いたら洗ってしまうと思います。
これで「バリ取り」と「シーズニング」が完了し、ようやく調理に使用できる状態になりました。けっこうな手間がかかりましたが、同時にメスティンへの愛着が湧く大切な作業でした。
この後に実際に炊飯してみたので別記事にまとめました。
このメスティンで米1合を炊く方法や、おすすめの固形燃料からご飯の固さ調整などの解説もしています。気になったら覗いていって下さい。
まとめ
メスティンを導入するにあたって最初の儀式を無事に終えました。メスティン自体は安いのですぐに買えるのですが、この儀式に手間がかかるんです。
アルミ臭い料理になるくらいなら手間は惜しめないです。これでヤマメシの幅がさらに広がった。ほくほくの米を炊きたいなぁ。
手間はかかりますがメスティン本体含めて費用はそれほどかからないです。ヤマメシを楽しむために導入してみてはどうでしょうか?
メスティンを買ったらまずやるべきこと「バリ取り」と「シーズニング」の紹介でした。