こんにちは、アキです。
奥秩父にある国師ヶ岳(標高2,592m)まで富士山撮影に行ってきたので撮影記録をまとめました。狙いはもちろん雲海です。
国師ヶ岳からの展望は素晴らしく富士山写真として人気スポットの1つです。
大弛峠(登山口)について
国師ヶ岳まで最短ルートで登山できるのが「大弛峠(おおだるみとうげ)」からになります。大弛峠は山梨県と長野県の県境にある峠で、国師ヶ岳は奥秩父山塊に含まれています。
大弛峠のある標高2,360mまで車で登れてしまうのが凄いなと思う。富士山5合目レベルの標高ですね。ここの登山口から国師ヶ岳(標高2,592m)までは60分ほどです。
僕は大弛峠までは県道219号経由で行きました。
国道140号のトンネル出口(マップA地点)から県道219号に合流してひたすら道なりに坂道を登っていきます。琴川ダムを過ぎると林道ゲートを通過してさらに山道を道なりに登っていきます。林道に入ってから大弛峠までは1時間以上は走行しました。
非常に長い山道だった。林道は1.5〜2台分の車幅で、対向車とすれ違いのできない箇所も多々ある。十分に安全運転を心がけて下さい。夜間であれば対向車が来ていてもライトですぐに気がつけます。逆に日中だとコーナーで対向車が来ていても分かりづらいです。
帰りの話ですが、猛スピードでコーナーを登ってきた車をすれすれ交わしてヒヤッとした。対向車が来る道路であることを頭に入れておいてもらいたい。
大弛峠は十分に整備されており、約50台分の駐車場やハイカー用公衆トイレなども完備されているので大勢のハイカーやカメラマンが訪れることができる。
平日でしたが日中には駐車場は満車で、空きスペースにも駐車されている状況でした。この時点で標高2,360mなので人によっては軽く高山病を発症するかもしれない。もしも頭痛がしたら意識的に深呼吸をしたり、多めに水分補給をしてみて下さい。
登山記録(2018.6.22)
国師ヶ岳までには分岐ルートがありますが道迷いの要素はほとんどない。とは言っても登山マップは常備しましょうね。途中には北奥千丈岳(標高2,601m)への分岐もあります。奥秩父山塊の最高峰ということで、せっかくなので下山時に北奥千丈岳へ立ち寄ってきました。
大弛峠〜国師ヶ岳静岡市から3時間半もかけて大弛峠までやってきました。そのうち1時間以上の林道走行がすでに疲れる。自分の運転で酔うこともあるので山道の車走行が嫌いです。
到着した大弛峠には車は自分を入れて10台くらい。朝一で登山するハイカーや富士山カメラマンなどで賑わっていると思っていたのにガラガラで拍子抜けした。甘利山でも拍子抜けしたな…
案内看板は目立つところにあり登山口がすぐに分かりました。ここからすでにチラッと見えている大弛小屋へ向かいます。
山小屋前にある案内看板横から登山道へと続きます。
ここでどこからかグァーグァーと鳴き声が聞こえて熊かと思ってすっごいビビったんだけど、山小屋で寝ている人のイビキだったかもしれない。
登山コース序盤は木道の区間が多いので迷いにくいし歩きやすいです。整備された登山道は非常にありがたいです。
ここで三脚を持って下山してくるカメラマン2人組とすれ違った。夜明け前に下山してくるので僕は「え、富士山ダメだったのかな?」なんて心配になってしまう。
最初の分岐に到着。
ここはどちらへ進んでもすぐに合流する分岐コースなので好きな方へ進めばいいです。右の「夢の庭園」という展望ポイントは帰りに通ることにして左のコースへと進んだ。ナイトハイクだと展望は見えないので。
ナイトハイクなのでとくに見どころはなく前国師岳へと到着。
国師ヶ岳の手前にあるピークのこの地点はすでに空が開けて岩場も増えて森林限界の近い雰囲気を感じとれる。標高も2,500mを超えているせいか普段より息が切れるのが分かった。
いつも低山ばかり登っているので僅かな気圧の変化を体感できる。すぐに順応しちゃうだろうけど。
前国師岳からしばらく歩くと分岐がある。右へ行くと北奥千丈岳、左へ行けば国師ヶ岳となるので間違えないようにしてください。
奥秩父最高峰の北奥千丈岳も興味があるので帰りに立ち寄るとして、ここはまっすぐ国師ヶ岳へと進む。
スタートから50分ほどで国師ヶ岳の山頂へと到着した。
山頂直前でガヤガヤと声が聞こえたので何人か先客がいるのかと思ったけどラジオの音だったようだ。先客は1名だけ。駐車場で見た多くの車はおそらく朝一に登り始めるハイカー達のものだったか。
富士山撮影
薄暗い山頂でどこが良いだろうなとウロチョロ。おそらく先客のカメラマンさんの場所がベスポジだろう。岩が多く三脚が不安定になりやすくけっこう場所取りに時間を食ったな。
3時半近く、星を撮るには来るのが遅く夜明けまではもう少し時間がかかるという中途半端な時間帯だったのでセッティングに時間をかけた。
夜が明け始める頃に1枚目を撮影すると狙い通り雲海も富士山も確認ができた。先に下山していったカメラマン2人組は星空の撮影が目的だったのだろう。
盆地を埋め尽くす雲海の隙間からは夜景もチラリ。富士山も上層は抜けが良くくっきりとしている。いやー、絶景ですね。
国師ヶ岳の山頂の撮影スペースとしては10人位は横並びで三脚を並べられるくらいのスペースはあるが、木が邪魔になったり、足元が岩場だったりするのでベスポジは限られると思います。
早いもの勝ちですね。それ以上の人で溢れても、岩場を一段下に降りた場所からも撮影できそうだったのでキャパはもう少し多いです。
朝焼けタイム。
国師ヶ岳から見る空は遮るものがなく圧巻です。星撮りに向いていますね。ここで撮影をしてみた感想としては、富士山撮影なら70-200mmなど望遠レンズが扱いやすいかなと思います。
富士山の雪もだいぶ減ってしまったな。
朝焼けも終わるとしばらく待機時間になる。富士山、雲海、前景の山々、構図内に無駄なく光が入った瞬間が僕にとっては一番好きな瞬間です。薄明時や朝焼けよりも好きです。
この日のベストショット。めっちゃ綺麗、初めて来たけど国師ヶ岳は良い場所だ。紅葉も狙えるということなのでまた訪れてみたいですね。空いていそうな日に。
もう少し眺めていたかったが、メインイベントがあるので先客のカメラマンさんを残して早めに撤収した。ソワソワ。
北奥千丈岳〜下山
明るくなったことでようやく山頂がどんな場所かを把握できた。枯れ木や大きめの岩がゴツゴツしているのは森林限界が近いということでしょうかね。
下山を開始。
暗闇の中で登っている時に気が付かなかったが、登山道からも富士山はちらほら見えている。
立ち枯れってなんでこんなにカッコいいんだろう。シルエットが好きです。
再び分岐点まで戻ってきました。
せっかくなので下山の前に北奥千丈岳へと寄り道していきます。
分岐から5分位で北奥千丈岳へと到着。あっという間です。
奥秩父最高峰の北奥千丈岳(標高2,601m)分岐から5分くらいで立ち寄れるので、国師ヶ岳まで来たらせっかくなので奥秩父最高峰も踏んでみてはどうでしょうか。
なんとか1m誤魔化して2,600mぴったりにしたくなりますね。ちなみにここからは富士山は見えず、反対になる北側の展望が開けている。最近「埼玉の仙人」ってYouTuberさんの動画を見ていたんだけど、よく秩父という言葉を耳にしていたのでこっちの方の人なんだなーって。よく知らんけど。
北奥千丈岳からの眺望はとても綺麗で、北側には金峰山(標高2,599m)の五丈岩も見えている。(地蔵ヶ岳で言うところのオベリスクみたいなやつ。)
で、本日のメインイベントとはあそこの金峰山までのハイキングです。これからあそこまで行ってきます。大弛峠まで来たら金峰山方面も歩いておきたいのです。遠出嫌いな僕が3時間半もかけて再び大弛峠まで訪れることなんて滅多にないだろうから、国師ヶ岳と金峰山はセットで行こうと決めていた。そして金峰山は百名山の1つなんですよ。
百名山がすぐそこに見えていたら踏みたくなるでしょう。
金峰山が見えてワクワクしながら先を急ぐ。
下山時は「夢の庭園」のあるルートを進みます。登る時は夜で展望が見えないのでスルーしたやつです。
「夢の庭園」という看板と一緒に展望デッキを兼ねた階段のコースが続いていた。この絶景が夢の庭園ということですが、北奥千丈岳から見る景色と同じだったので新鮮さはなかった。
なので北奥千丈岳へ行く前にこのコースを歩くと息を呑む絶景を楽しめます。
下山後はご飯休憩を取りつつ金峰山へと出発する予定。
登山口は国師ヶ岳よりも奥にある。
まとめ
登山60分で出会える国師ヶ岳からの絶景は素晴らしかったです。この登山量で標高2600mですからね。富士山カメラマンにも人気なのも納得です。
国師ヶ岳の山頂だけじゃなく登山道からも富士山が見えるポイントはあるのでハイキングがてら散策するのが楽しいと思います。もちろん北奥千丈岳や夢の庭園なども見どころの1つです。
ぜひ国師ヶ岳とセットで楽しんでみて下さい。というわけで金峰山編は次の記事に続きます。