こんにちは、アキです。
南アルプス北岳での2泊3日のテント泊の最終日の記録です。
- 南アルプス北岳でテント泊に挑戦!富士山撮影記1日目
- 南アルプス北岳でテント泊に挑戦!富士山撮影記2日目
- 南アルプス北岳でテント泊に挑戦!富士山撮影記3日目(完)
北岳テント泊3日目(最終日)
睡眠不足が続いていたので2泊目はなんとかガッツリと寝たかった。さすがに2泊目で慣れてきたのか早々に眠ることはできたが、ときどき目が覚めてしまったりの繰り返し。
しかも北岳山荘周辺は物凄く電波が良好で、ついついスマホを開いてしまう。
ドコモ系(格安SIM含めた)は安心してネットができる環境です。ストレス無くYouTubeも見られるくらいに。
富士山撮影はまさかの展開
1時半頃に目が覚めてしまい、寝ておきたかったがやはり空が気になるため「1枚だけ!」という気持ちで撮影。
やはり安定のクオリティな満天の星が見られます。今夜は少し薄雲も多いようだ。
数枚撮影してトイレも済ませて2時には再びシュラフに潜り込んだ。アルコールのお陰もあってか、6〜7時間は眠れたのかな。
最終日の朝は風がありテントがバサバサうるさくて4時前には目が覚めてしまったが、そこそこ眠ることが出来たのでもう起床することにしました。
撮影前に片付けられるものは片付けておいた。特にシュラフをポーチに押し込むのは手こずってしまうため。
5時頃撮影。
これぜったい焼ける雲やんけ!
そう期待して前日に決めておいたポイントへと移動した。最終日はテント前からの撮影ではない。
ライブカメラ類は雲の下のようだったが、標高2,900mからの景色は見る見るうちに焼けていき…
大当たり!
なんという絶景。
ナイスタイミングに登ったものだ。
紅葉のナナカマドが朝焼けに照らされ、より深く紅く染まり空まで秋に染まった瞬間。
紅葉に紅雲。
しかし風が強かった。
結構な枚数を撮ってはいたけど、ナナカマドがブレていないショットが2枚くらいしか無かった(笑)この一枚も怪しいが。
余韻に浸っている暇もなく、今日は下山するのでさっさと撤収しなくてはならないのです。
午後からは天気が崩れる予報。雨に降られる前には下山したい。
御来光の後は太陽は厚い雲に隠れてしまいました。
最終日は風もあって少し冷えた。
北岳テント泊、下山の話
- 北岳山荘(8:30)→北岳(9:56)
- 北岳(10:20)→小太郎山分岐(11:05)
- 小太郎山分岐(11:10)→二俣分岐(12:22)
- 二俣分岐(12:30)→広河原(14:05)
記録写真の撮影時刻からだいたいのコースタイムです。
下山前の食事
6時半、テント泊最後の食事。
残っていた “ふえるわかめ” を味噌汁にすべて投入してみました。この時にチョイスしたアルファ米も “わかめごはん” です。
意図せずにわかめ尽くしとなった。
北岳山荘〜北岳
撤収が完了すると、北岳山荘から見える富士景色とお別れです。
曇ってはいるけど富士山は見えている。
また来るよー。
楽しい3日間だったよー。
来る時は不安だらけだったが、いざ帰るとなると物凄く名残惜しいものだ。
帰りの飲水は北岳山荘で汲んだ水に粉末アクエリアスを入れて完成です。ガワはポカリですが。
飲水が汲み放題なのがとても素晴らしい。北岳山荘も有難うございました。
ということで、北岳の頂へと向かって出発です。コースタイムは約1時間となっています。
下山は登りとは違うルートの予定です。
下山時はとくに膝が心配なので最も膝に優しい下山ルートを考えた結果、山頂と肩の小屋を経由し、右俣ルートを通って二俣分岐へ合流、残りは登りと同じルート。というコース内容です。
右俣ルート。ここが重要。
八本歯のコルも、左俣も、草すべりもかなりの急登である。その中でも一番緩やかな部類であるのが右俣ルートなのです。
それはそうと北岳の頂を目指します。
風があり寒い。
暑くて出番の無かった新品のソフトシェルはここで活躍しました。
北岳に向かう途中振り返ると、やはりこの綺麗な稜線にうっとり。
この稜線を歩いて間ノ岳まで行ったんだよなー。楽しかったなー。
さらに横に目をやると富士山が見守ってくれています。
どこを見ても絶景で足が進まない。
何度振り返ったことか。
標高を上げるに連れて稜線景色も素晴らしく美しくなる。滞在していた北岳山荘も小さくなっていくのが少し寂しい。
こんなトラバース道をゆっくりと歩きます。
吊尾根分岐まで登ってきましたがタイムは1時間かかりました。コースタイムは山頂まで約1時間ですけどね。
流石に荷物があると時間がかかるようだ。
ここから八本歯のコルを通って下山するのも早いだろうけど、ハシゴやら急登が膝に優しくないのでスルーです。そもそも北岳の頂をまだ踏んでいない。
際どい箇所には鎖があったり、一箇所だけハシゴがあったりします。ナイトハイクをして山頂を目指す方は気をつけて登って欲しいものですね。
朝方の暗い時間に北岳山荘から山頂に向かって行く人らを何人か見ました。
山頂からの御来光もいいよね。
北岳の山頂までのタイムは北岳山荘から約1時間半でした。コースタイムを30分もオーバーした。しょんないしょんない。
1年ぶりの北岳の山頂。昨年に来た時はガスガスで景色なんて見えなかった。間ノ岳へ続く美しい稜線も、お隣の鳳凰三山も、肝心な富士山すらも見えなかった。
今年は全て見渡せて歓喜です。
標高3,193mの北岳は日本第二位の山ですが、富士山を見られる日本一の山でもありますよね。
天空に浮かぶ富士山。高度感がありとても美しく見えました。
写真よりも肉眼で見たほうが感動が大きいです。
北岳〜小太郎山分岐
山頂で30分ほど撮影や休憩をしてから再出発です。ここからが本当の下山開始です。
山頂を通り過ぎて反対側へと下り、標高3,000m地点にある肩の小屋を目指します。
この登山道は昨年も歩いたな。懐かしい。
肩の小屋までの途中に両俣小屋への分岐がありますがスルーして直進です。あまり聞かないけど他にも山小屋があるんですね。
山頂から下るとしばらくは見えなかった富士山も姿を表しました。丁度タイミングよく紅葉のナナカマドもありました。
テント場以外での撮影は全てコンデジですが。
肩の小屋は標高3,000mピッタリ。ここのテント場は南アルプスで唯一の標高3,000mクラスのテント場ということになりますね。
昨年ここ標高3,000mで宿泊した際は軽く頭痛が発症しました。今年の標高2,900mのテント場では一切の頭痛はありませんでした。
そう、僕が高山病になる「リミット標高」は3,000m付近になることが分かりました。ちなみに、間ノ岳へと続く標高3,000m超えの稜線を歩いた直後も少し頭痛がありました。
自分の身体の秘密を一つ理解した。
これはもう富士登山で高山病を避けることは出来なさそうだな。
肩の小屋を通り過ぎたら小太郎山分岐を目指します。
ここもしばらく稜線的な登山道で気持ちよく歩けますし、横を見れば富士山も見えています。
今年もライチョウを見られなかったのが残念だな。一度は撮影してみたい。ころっころしたやつ。
山頂から30分程で小太郎山分岐へ到着しました。
ここから下山していきますが、草すべりルートと右俣ルートの分岐はまだ先にあります。どちらへ行く場合もここは同じルートです。
小太郎山分岐〜二俣分岐
小太郎山分岐で小休憩をとったら再出発。右俣ルートへと続く分岐を目指します。
途中の看板が壊れていました。「白根御池小屋・大樺沢二俣」を目指して進みます。
昨年も歩いたので分岐の場所もなんとなく覚えています。
この登山道の紅葉がまた綺麗だったんですよ。
ハァ~って溜め息が出る。
登りと下りで違うルートを歩くのも楽しいよね。
「白根御池小屋・大樺沢二俣」分岐へと到着しました。ここで右へ行けば右俣ルートとなり、大樺沢にある二俣分岐まで歩けます。
左は急登で有名な草すべりルートです。登りでは一気に標高を稼げて登るのが早いルートかと思うけど、下山ではやはり膝が心配だ。
白根御池小屋にはソフトクリームが売ってるんすよ。立ち寄りたいところだけど、ここは我慢。
けして急な段差が皆無という訳ではないけど、他のルートに比べたら緩やかな道が続くルートでした。下山で一番膝に優しいルートとしておすすめです。
緩やかということは登りでも多少は楽でもありますね。
歩いていると左俣ルートにある雪原が見えてくるが、あのルートと合流するわけです。
見えているのに中々合流しない。疲労もあり物凄く長く感じる。
もう少しだー!という頃にはけっこう岩がゴツゴツしていて段差も激しかった気もする。
緩やかが故に長いのか、疲労により長く感じたのか。この分岐までがとても長かった。
小太郎山分岐から1時間20分。
二俣分岐〜広河原
二俣分岐では小休憩をとり、あとは登りで通った道を下山するだけです。
この地点ではすでに疲労が半端なかった。途中までずっと「膝がー」とか思っていたのに脚が全体的に疲れていて膝どころではなかったな。
「今までずっと膝を庇っていたのは何だったんだ」というくらいに膝がどうでもいいという(笑)
実は異常がないのに、膝を気にしすぎて膝に違和感を感じていただけなのか。考え過ぎも良くないな。
見覚えのある橋があるも延々と続く長く長く感じる道を無心で歩き続けた。
いや、下山後のラーメンのことだけを考えていたな。
山岡家…
すでに獣臭い駐車場…
店内がマジでくっさい…
油ギッシュな豚骨100%スープ…
ネギチャーシュー醤油…
そこにニンニク2杯を投入するのが僕のジャスティス…
海苔はスープに浸けて油ヒタヒタにして口へ運び…
ボリューム満点のチャーシューが5枚…
申し訳程度に添えられたほうれん草…
おお。
いつの間にか分岐に着いていました。「白根御池小屋・大樺沢」分岐はかなりの序盤。ゴールはもう少しですね。
二俣分岐からここまで1時間半かかりました。北岳山荘を出発してすでに約5時間が経過していた。
さらに歩くこと15分。ついに広河原山荘へと到着です。ほぼゴールですね。
疲れていると非常に長く感じる。
始まりも終わりもこの吊橋から。
そして14時頃に広河原へと着きました。ゴールです。下山タイムは約5時間半。
5分前に乗合タクシーが出てしまったようで、次の15時30分発の乗合タクシーを待つ羽目になる。
と思いきや、やはり乗客が揃い次第タクシーが出発するようで登山客が降りてくるのを待ち14時半には出発できました。良かった。
まとめ:テント泊での撮影は楽しい
装備を揃えてから初めてのテント泊登山に南アルプス北岳に挑戦しましたが、トラブルもなく無事に帰還できました。
緊張から不眠気味だったが、そこはアルコールでゴリ押しできた。
非常に楽しかった。大変だったけど楽しかった。苦だと思うことは一つも無いのだ。
実際にテント泊登山をしてみて「アレがあればよかった」や「コレは要らなかった」など学習することもできて、次のテント泊登山に活かせる経験になりました。
テント泊のメリット・デメリットなども多少分かった。
何よりもテント泊は自由に動けるためカメラマンには絶好の環境だと分かった。
次はどこでテント泊しようかなー。
あ、帰りはお風呂に入った後にもちろん山岡家へと立ち寄りました。中盛にしてやったぜ。
食後はしばらく「うぷぷ」って気分になるけど定期的に食べたくなるのが山岡家。
以上が、南アルプス北岳で初めてのテント泊登山に挑戦した記録でした。
- 南アルプス北岳でテント泊に挑戦!富士山撮影記1日目
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