唐松岳〜五竜岳を縦走登山【前編】北アルプス八方尾根から五竜山荘へ

こんにちは、アキです。

北アルプス北部エリアの『唐松岳・五竜岳』の登山記録【前編】です。

今回は山小屋泊による1泊2日、いつもの相方との二人登山。

嬉しいことに登山日の4日前にタイミングよく梅雨明けしてくれた。多少の天候の崩れも覚悟していたけど、天候に恵まれた登山日和の2日間でした。

『唐松岳・五竜岳』の登山記録【前編】

唐松岳〜五竜岳(南下縦走) / あきさんの西遠見山大黒岳(長野県)大遠見山(長野県)の活動データ | YAMAP / ヤマップ

唐松岳(標高2,696m)と、五竜岳(標高2,814m)の縦走登山。

五竜岳は日本百名山です。

計画は、1日目に八方尾根から唐松岳へ登頂してから五竜山荘まで縦走して宿泊、2日目に五竜岳を登頂してから遠見尾根で下山するという周回プラン。スタート地点とゴール地点が異なるので、下山後はスタート地点までタクシー移動になります。(車があるので)

ちなみに唐松岳〜五竜岳までの縦走路には「牛首の鎖場」というアスレチック感ある鎖場・岩場エリアがあるので、縦走は南下するのか北上するのかで多少の難易度が変わる。(岩場を登るのは怖くないんだけど、降りるのは怖い的な感じ方があるらしい。)

そんな鎖場の評判に少し不安を抱えながらの登山。

この記事は【前編】として五竜山荘までの記録です。

 

登山者駐車場について

八方尾根での登山ですが、スタート地点まではリフトを利用します。深夜に車移動して、リフト始発までは駐車場で仮眠するという計画。

まずは長野県白馬村までの深夜ドライブなんだけど、静岡市からはかなり遠い。(ちなみに8月29日より中部横断自動車道が全線開通予定です。これで長野県までの移動が少しは短縮できるのでありがたいですね。)

なんやかんや4時間強くらいだったかな。

休憩も挟んだのでもう少しかかったと思うけど。

八方の湯

リフト乗り場には有料駐車場がありますが、少し歩くけど周辺には登山者も利用できる無料駐車場が多くあります。今回は『八方の湯』前にある第2駐車場を利用させて頂きました。

下山したら車に荷物を置いてすぐに温泉に入れるし、外にはトイレ完備、コンビニが隣接しているのが嬉しい。

駐車場到着後はリフトの7時始発に合わせて仮眠や食事を済ませました。

無料駐車場について

週末や混雑するシーズンなどは、リフト乗り場から近い順番に埋まってしまうだろうけど、無料駐車場はたくさんあるので駐車に困ることはないと思います。

駐車場案内 | 白馬八方尾根スキー場

 

リフトを乗り継いで八方池山荘へ

八方アルペンライン

リフトは『八方アルペンライン』を利用。

大人往復3,000円・片道1,700円ですが、僕のような周回コースで違う場所へ下山する場合は「片道」になるので購入は間違えないように注意。

ちなみにリフトは3つ乗り継ぎます。

  1. 八方ゴンドラリフト「アダム」(約8分)
  2. アルペンクワッドリフト(約7分)
  3. グラートクワッドリフト(約5分)

順番に乗り継ぐと、登山スタート地点となる八方池山荘へ到着します。

 

八方アルペンライン

1番目の八方ゴンドラリフト「アダム」は6人乗りゴンドラだけど2人で乗車できた。密を避けてグループ単位で分かれて乗車できるのだと思います。

リフトやゴンドラってワクワクします。

 

グラートクワッドリフト

乗り継ぐ間には、高山植物を散策できたり展望テラスのある飲食店などがあるので、登山をしなくても観光だけで訪れても十分に楽しめると思います。

 

グラートクワッドリフト

3つのリフトを乗り継ぐと標高1,830mの「八方池山荘」前に到着、ここから登山スタートになります。唐松岳までは標高差900mと思うとけっこう手軽な登山コースですね。

もちろん下から歩いて登ってリフト料金を節約することも可能。900mじゃ物足りないと思う猛者は挑戦してみてはどうでしょうか。

 

八方尾根で登山スタート

八方尾根

7:50頃、登山スタートと同時に美しい高山景色が広がる。

リフトを楽しんでるだけで標高1,830mの北アルプスに来れちゃいます。

 

八方尾根からの景色

山々をよく見ると残雪が確認できる。空、雪、草木の色合いがマッチしていて北アルプスは美しいですね。いきなりこの景色なので写真を撮りたくて足が進まない。

 

八方山ケルン

20分ほど登ると「石神井ケルン(八方山ケルン)標高1,974m」の登場。

この八方尾根コースにはケルンポイントが6箇所ほどあります。全部チェックしておこうかと思ったけど、八方池山荘近くに第1ケルンがあったらしくすでに1つ見逃している。

 

八方尾根の雪渓

この標高では随所に残雪が見られる。

周囲には遮るものがなくて風がよく通るんだけど、雪渓で冷やされた空気が流れてくるので、ヒンヤリと天然エアコンのようで気持ちがよかった。

 

息ケルン

続いて「第二ケルン(息ケルン)標高2,005m」に到着。

ヤスムケルンと読むらしい。

あっという間に標高2,000mを超えました。

 

イブキジャコウソウ

イブキジャコウソウ(しそ科)の花。

高山植物もたくさん生えていましたが、花はあんまり詳しくありません。

 

八方池とリフレクション

八方池

8:50頃、八方尾根の見どころの1つ「八方池」へ到着。スタートから1時間程度ですね。

標高2,060mに池があるんですよ。

 

八方池のリフレクション

雲がかぶっている辺りが白馬三山かな。

水面には波ひとつ無く、北アルプス白馬三山を鏡面の如く映し出していました。この見事なリフレクション越しに朝景や夕景を撮影してみたいですね。

 

八方池のリフレクション

カメラ趣味あるある「写真はたくさん撮るけど自分の写真はない」

同行者がいると撮影してもらえるので嬉しい。

 

八方池のリフレクション

相棒のZ 6IIちゃんも撮影してあげました。

登山のときのレンズは「とりあえず全部持ってくる」みたいなことはしません。荷物を最小限に抑えるために撮影イメージをして使用レンズを絞るんだけど、今日は夜間撮影をしない登山計画だったので24-200mmの1本のみです。イメージでは望遠撮影が主体かな。

 

八方池飯森神社

八方池のほとりには「飯森神社」がありました。

神社と言っても小さな祠だけですが、絵的には映える。

 

丸山ケルンと雪渓歩き

八方池には「この先は登山装備が必要です」という注意喚起があります。

たしかに八方池までなら整備された遊歩道だったので、それほどの登山装備でなくても観光的に訪れることは可能かもしれない。しかし標高2,000mを超える場所なので、気候の変化に対応できるだけの装備は必須だと思います。

八方池

八方池での撮影タイムを終えると登山再開。

少し登ってから振り返って眺める八方池も良きですね。

 

草木の多いコースとなり、風が少し遮られてしまって暑さを感じるようになりましたね。雪渓の近くを通るときは少しヒンヤリするけど。

今回の登山中この黄色い花をたくさん見かけたけどなんていう花でしょ。

これも高山植物なのかな。

可愛らしくて好きです。

 

八方尾根の雪渓

「扇雪渓」という雪渓ポイント。

名前まで付いているくらいだから一年中残っている雪なんだろうな。

 

八方尾根の雪渓

雪渓を登る箇所も増えてきました。

もちろん雪上は滑るのでチェーンスパイク等が欲しくなるが、少しの距離だけなので荷物を重たくしてまで用意する必要はない。一歩一歩蹴り込んで登れば問題なしでした。

夏季の北アルプスって富士登山よりも残雪が多いですね。

 

丸山ケルン

10:15頃、丸山ケルン(標高2,430m)にて小休憩。

日差しによる暑さでシンドくなってきたので、雪渓の綺麗な部分の雪を手にとってクールダウンに使用した。首に当ててもいいし手で握っているだけでも全然違うのでおすすめ。

残雪があると暑さ対策ができて便利だ。

 

唐松岳を目指そう

八方尾根

丸山ケルンから先は展望の良い尾根歩きです。再び風がよく通るようになり、雪渓の近くはヒンヤリとした風が吹いて気持ちがいいです。

唐松頂上山荘まではアップダウンも少なくて歩きやすいエリアでした。

 

唐松頂上山荘

11:00頃、唐松岳頂上山荘へ到着。

前触れもなく急に山小屋が現れて「あれ、もう着いた?」となる。体感的にはもう少しかかるものだと思って歩いていました。

そしてガスっていて唐松岳の頂上が見えない…

 

唐松岳

まだ五竜山荘までの縦走の予定もあるので、景色は見えないかもしれないけどガスに包まれた頂上へ向かうことにする。

 

唐松岳

11:20頃、唐松岳(標高2,696m)へ到着。

頂上へ着く頃にはガスがすっきり晴れましたね。

よかったよかった。

平日でもそれなりに賑わっているな。

 

唐松岳

すっきりと晴れた空には、プカプカと夏雲が浮かぶ。

夏雲って気分が高まってすごい好きです。夏が好きなんです。

南西方向には、立山連峰と剱岳を近くに確認できて歓喜。

剱岳はいつか登ってみたいですね。槍とか剱とかネーミングがカッコいいよね。頂上に伝説の槍とか伝説の剱とか刺さっててほしい。

 

唐松岳から見る白馬岳

北方向には、白馬三山が連なる景色。白馬鑓ヶ岳、杓子岳、白馬岳と順番に連なっているんだけど、正直どれがどこなのかは分かっていないやつ。

とりあえず絶景ですぜ。

景色を眺めていると、白馬三山方面から歩いてくるハイカーもチラホラと確認できた。ご苦労さまです。

 

唐松岳

お昼休憩にはシーフードヌードルBIGサイズ。

 

唐松岳から見る五竜岳

南方向にはこれから縦走する尾根と五竜岳が見えますが、頂上はギリ雲に隠れていますね。

そして本日は、五竜岳頂上までは行かずに手前の五竜山荘(矢印の辺り)がゴールになります。翌朝に五竜岳頂上まで登って御来光を眺めるという計画。

 

五竜岳を目指して縦走スタート

唐松頂上山荘

休憩を終えたら一旦、唐松頂上山荘まで戻ります。

戻る途中に見える山小屋の風貌がかっこよかった。

“天空の山小屋”を感じる。

小屋からジグザグに降りている線のところがテント場になっているようです。

 

唐松頂上山荘は2021年の宿泊営業を休止していますが、テント場、売店、トイレなどは利用可能でした。テント場は完全予約制なので注意です。

自販機でキンキンに冷えたコークを購入して縦走前に気合を入れます。

 

牛首の鎖場

五竜岳への縦走

13:20頃、縦走開始。

唐松岳頂上山荘を過ぎたらすぐに鎖場がいくつも連続した「牛首の鎖場」へと突入。そこまで難易度が高いわけではないけど、雨で足場が濡れていたり強風時には注意が必要なエリア。

これから唐松岳→五竜岳へと南下するわけですが、南下コースは岩場を降りる箇所が多くて北上するよりも怖いのだそうです。

登山前の下調べの段階では、鎖場でセルフビレイをしている情報があったりして、そこまで危険なのかとビビっていました。なので僕も念の為、スリングを用意して簡易ハーネスの結び方も覚えてきましたよ。

 

牛首の鎖場

そこそこ高度感がある(ように見える)鎖場。

写真だけで見ると怖そうですね。

 

牛首の鎖場

全体的にはそこまで怖い箇所もなく難なく突破できました。セルフビレイの準備はしていたけど1回も使用せずに終わって少し寂しい。

でも気候の変化でいつ状況が変わるか分からないので備えておいて損はない。

他には遅いハイカーで詰まっている場合、団体ハイカーで混み合っている場合、すれ違いで待機する場合など、狭い鎖場で足を止めるといったケースもあるはず。そういう時の補助にもセルフビレイは備えておいて損はないかもしれない。

 

牛首の鎖場

こんな岩場もよじ登りました。

牛首の鎖場には拍子抜けだったけど、この程度なら全体的にアスレチック感覚で楽しめましたよ。

 

ライチョウ親子に遭遇

ライチョウ

縦走中にライチョウに遭遇。

はじめは「プゥーン!プゥーン!」と何かの音が聞こえてきて、先行ハイカー達がふざけてオナラの真似でもしているのかと思ってた。

すると鳥がバササッと見えたのでライチョウだと気がついた(笑)

 

ライチョウ

ずっと「プゥーン!プゥーン!」と鳴き続けるライチョウ。

執拗に辺りをキョロキョロしていてなにか様子がおかしいことを察する。

 

ライチョウ

必死に鳴き声を上げるライチョウ。

周囲からは「ピヨッピヨ!」という声も聞こえる。

状況を理解しました。

母ライチョウが「ぼうやー!どこいったのーここよー!」と叫び、雛ライチョウが「メメー!メメー!」と声をかけ合っていたようです。

必死な母ライチョウの鳴き声で胸が痛みました。

 

ライチョウの雛

だんだん「ピヨッ!ピヨッ!」という声が近づいてくると、すぐ目の前の草の中をシュバババッとなにかが横切った。それは茶色い物体だ。

雛ライチョウなんだろうけど視認できないすばしっこさだ。

カメラでも捉えきれなかった。

 

ライチョウ親子

気がついたら母ライチョウと無事に合流していた雛ライチョウ。

よかったのう、かわええのう。

しかし雛ライチョウが燕岳登山のときに買ったぬいぐるみにしか見えん。(と思って写真を見返してみたけど、ぬいぐるみぶっさいくやん…)

 

五竜山荘までの道のり

五竜岳

写真の豆粒な先行ハイカーが映っている辺りまで行けば一安心かな。それでも牛首の鎖場を抜けるのに1時間くらいは歩くので、集中力を切らさないように注意です。

ちなみに鎖場を下ってきたので、五竜山荘までは登り返しになります。

 

大黒岳

14:30頃、大黒岳(標高2,393m)というマイナーピークを通過。

このピークが縦走路のちょうど中間地点です。もうひと頑張り。

 

五竜山荘

15:20頃、五竜山荘へ到着。

牛首の鎖場をキャッキャしながら通過したり、ライチョウ親子に足止めされたりしながら2時間ほどの縦走タイムでした。参考までにどうぞ。

チェックインを済ませたら、あとは翌朝に五竜岳で御来光を見るだけです。

後編へ続く。

 

 

使用した撮影機材

 

ABOUT US

アキ
インドア派だけど富士山写真と登山をエンジョイしている人。主に富士山撮影を目的とする登山が好き。撮影記録や登山日記、関連した情報を発信しています。誰かしらの参考にでも慣れば幸いです。

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