こんにちは、アキです。
K&F Concept様より「可変ND2〜ND32中性濃度および円偏光フィルターコーティング」というレンズフィルターを提供していただいたので紹介します。
数点の提供品の中から選択できるシステムだったので僕は迷わずにこのレンズフィルターを選択しました。簡単に言うと「CPLフィルター」と「可変NDフィルター」が1枚になった「2in1レンズフィルター」ということになります。聞いただけで便利さが溢れ出る製品です。
2in1レンズフィルターの利便性の良さ
PL(偏光)、ND(減光)それぞれの効果についての説明は省きます。効果をすでに理解、使用している人が「こんなのあるんだ」と辿り着くようなレンズフィルターだと思います。
今回は複数の効果が1枚になったことによる“利便性”について紹介します。
フィルターとしてけして安物というわけではなく、クオリティは「出来の良いフィルター」という第一印象です。ケースにはフィルターがハマるクッション素材があるので、持ち運び時にカタカタしなくて良い。(地味に良いポイント)
- 多層コーティングの光学ガラス
- 0.4%の光透過率
- ナノコーティングによる防水や傷防止
- アルミ合金製のフレーム
防水、傷防止コーティングなど最低限欲しい処理も施されている。
減光と偏光を同時に必要とするのは水辺での撮影くらいしか思いつきませんでしたが、少し使用してみて僕が感じた2in1レンズフィルターのメリットについてまとめました。あくまでも私感なので参考までにどうぞ。
- 6枚分のフィルターが1枚になり携行が楽になる
- ケラレ防止の工夫がありがたい
- 可変NDのおかげでピント合わせが簡単
- フィルター重ね付けによる面倒が発生しない
まだ撮影回数が少ないため映りに関する評価はハッキリとはできません。色かぶり、解像度の低下などは今後も使用し続けてみて検証できればと思います。あくまでも僕が伝えたいのは“利便性”についてです。
①6枚分のフィルター効果が1枚に集約
ここでは2in1と表現していますが、「可変ND」がすでにND2〜ND32の複数のND効果を兼ね備えているので実際には2種類以上のフィルター効果が1枚に収まっていることになる。ND2、ND4、ND8、ND16、ND32、CPLと“実質6枚分”のフィルター効果です。
CPL(偏光)としては従来のタイプと同じで、稼働部分をクルクルと回すことで偏光の度合いを調整します。
ND(減光)はツマミをスライドさせて調整します。ND2、ND4、ND8、ND16、ND32の部分にある白い点を目安にしてNDを好きな位置に合わせます。ツマミを動かすとCPLも一緒に回ってしまうので注意して操作してください。
単体NDフィルターに例えると5枚分のNDフィルター効果ですが、ツマミによるスライド調整なので実際には絞り1段〜5段分までの「無段階」で減光の調整が可能です。5枚分とか6枚分とかいうレベルではない。
「ND2〜ND32+CPL」という本来なら6枚分のフィルターが必要になる効果が1枚に集約されていることでとにかく携行に便利。登山や旅行などで荷物を最小限に抑えたい場合や、付け替える手間も、重ね付けの必要もなく利便性に優れている。
②ケラレ防止の工夫
ギミックの多いフィルターのため厚みがありケラレの心配のあるが、この2in1フィルターにはケラレ防止の工夫がされていました。
写真では2in1フィルター(77mm)をレンズ(77mm)に装着している様子。対応サイズで揃えているけど、ケラレ防止のために実際のレンズ経よりもフィルター経の方が大きく作られている。これは地味にありがたいポイントだと思う。
フィルターサイズよりも小さい経口のレンズでも「ステップアップリング」を使用すれば装着が可能。所有レンズに合うステップアップリングを揃えておけば、2in1フィルターは1枚だけ購入しておけばいい。
③装着したままピント合わせがしやすい
ND2では辛うじてレンズの前玉が透けて見えていますが、ツマミを回していくと真っ黒に変化していきます。この可変NDの特徴を活かした使い方の紹介です。
NDフィルターを装着しているとAFの効きが悪くなったり、時間帯によっては視認性が落ちたりと「ピント合わせ・構図決め」に支障が出ます。画角調整やピント合わせのたびにフィルターを付け外しするのが手間で面倒くさい。
可変NDであれば減光量の少ないND2でピントや構図を合わせてから、ND16以上に調整すればいいのでフィルターを付け外しする手間を省くことができる。
④フィルターの重ね付けによる面倒が起きない
「CPL+ND」という複数のフィルターの重ね付けをするとフィルター同士を外せなくなってしまう場合があります。一度は経験したことがないでしょうか。
キツく締め付けないように注意していても、撮影中にCPLをクルクル回しているとフィルター自体がだんだんと締め付けられていくのが原因。CPLの回す方向を注意していれば問題ないかもしれないが、撮影中にそこまで頭は回っていない。
外そうにもフィルターは掴む部分が少なくて力が入りにくい、回そうにもCPLがクルクルと空回りしてしまう。専用工具「フィルターレンチ」を常備していれば解決するが、それだけで荷物がまた1つ増えてしまうことになる。
2in1フィルターは1枚で完結しているので困ることはない。
フィルターを何枚も持ち歩いている普段の撮影でも、重ね付けが面倒なときのちょっとした飛び道具としてバッグに忍ばせておくとなにかと便利かもしれない。
一言で表すと「横着できるレンズフィルター」です。
実際に2in1フィルター使用による撮影
僕としては2in1フィルターの“利便性”をメインに伝えたいだけですが、試し撮影をした写真も少し貼っておきます。当然レタッチ済みなのでポテンシャルだけ感じとって下さい。
山中湖での撮影。
この2in1レンズフィルターは「水流」の撮影が最適かと思います。水面の光の反射具合を調整しながら、減光してシャッタスピードを伸ばすことが1枚のフィルターで完結する。水辺ならSS1秒も開ければヌルっとしてイイ感じになります。
波打ち際と富士山の日中スローシャッター。
こちらもSS1秒くらいでちょうどよかった。可変NDと言ってもほとんどND32がメインで、ピント合わせや構図決めの時にND2にするという使い方。フィルターの付け外しの必要がなく楽ちんでした。
最大のND32だけあれば水流の日中スローシャッターは楽しめるけど、物足りない場合は手持ちのNDフィルターを追加で重ね付けすれば、もっと長めのスローシャッターも可能。使い方をアレンジすれば可能性は無限大です。
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