こんにちは、アキです。
中古のハスキー三脚を見つけてこれを常用三脚にしようかと落札してみました。他の中古品と比べてかなりの良品でした。
中古機材は誰がどこでナニに使っていたのか分からず、このままでは気持ちよく使えないのでオーバーホール(分解清掃)することにしました。何だかよく分からない古い汚れを全て落としてグリスアップして愛着を深めようという回です。
落札したハスキー三脚について
少し競りましたが相場的にはかなり安く落札ができました。種類で言うと「ハスキー3段クイックセット」という三脚と雲台の一体型タイプになっています。
完全に出品者(リサイクル業者のストア出品)がハスキー三脚の価値を知らなかったのか、商品名も「COLUMN LOCK+PAN LOCK」とパンノブに書かれた文字を使っていたりと。型番かと思ったのかな。
実物を見てもどこかに問題のあるようにも見えません。今後おかしい箇所が見つかってもネジ1本から部品購入してメンテナンスができるのがハスキー三脚の大きなメリット。劣化が気になる部品は新品に変えてしまえばいいのです。
最も劣化しやすいコルクシートや石突ゴムはかなり状態が良いので交換の必要はありませんですね。これあれでしょ。屋内専用に使われていた三脚か、もしくは殆ど使わずに物置に眠っていたとかそういうハスキー三脚だと思う。
ぱっと見で目立つ傷、サビや塗装ハゲは全くありません。
目立った汚れはシルバー部分のクスミ汚れだけですがクリーナーで拭き上げればピカピカになるレベルです。ただ良品ですが外見を磨いただけでは落としきれない汚れやホコリが隙間にたくさん詰まっているはずなので、全分解して綺麗にしていきたいと思います。グリスも新しく塗り直したいですね。
ハスキー三脚のオーバーホールまとめ
脚は3本ですが同じことを3回繰り返すだけなので1本分の説明しか書きません。
メンテナンスをする上で部品の劣化が目立つ箇所があれば新品の部品を購入できます。ハスキー三脚の販売元はトヨ商事です。中でもとくに雲台のコルクシートとか劣化が速いと思います。張り替えも簡単そうです。
部品用語は分解図を参考にしています。
雲台部分の分解の流れ
雲台の分解・メンテナンス方法は別の記事にまとめているのでそちらを参考にして下さい。一体型のハスキー三脚でも共通の方法で分解が可能です。スナップリングプライヤーという工具が必要なので注意して下さいね。
まず雲台を取り外したら、先に雲台だけで分解してメンテナンスをしてしまってもいいですね。分解した部品がごっちゃにならないように。ここは好きな順番で行って下さい。
バラし方がよく分からない雲台プレートと頭部本体の隙間が凄い汚れが溜まっていてワッシャーも歪んでいたので、このまま使うのは気持ちよくないのでもともと使っていたハスキー雲台から部品を流用することにしました。
流用してしまえばコルクシートの加工は必要ないのでアルカスイス互換クランプを付け替える手間が省けます。
中古のハスキー三脚から取り外した部品を使った「単体のハスキー雲台」になったけどこれは今のところ使用する予定はないので封印します。
センターポール部の分解の流れ
雲台のメンテが終わったら次にセンターポール(EVパイプ)を取り外していきます。
雲台を外したヘッド台座にあるスナップリングを外すとストラップベルトの上部が取り外せます。ハスキー三脚の分解でスナップリングは、このヘッド部分と雲台の2箇所だけでした。ストラップベルトの下部分はセンターポール(EVパイプ)の下にくっついています。
銀色のポッチが付いているので押しながらストラップベルトを引き抜きます。指では無理なので細いもので押し込みました。この銀色のポッチ自体も取り外せそうだったので、これも綺麗にするために外しておきました。
外見だけじゃ分からなかったけど、取り外したストラップはホコリだらけでした。中古のこういうよく分からない汚れが嫌ですよね。分解しないと清掃できない部分もあるのでオーバーホールはおすすめです。
あとはハンドルを回してセンターポール(EVパイプ)を限界まで伸ばしていくとスポンと抜けます。外した部品を綺麗に磨きます。
脚パイプの分解の流れ
脚パイプは六角ボルトで固定されているのでサイズの合うレンチを使います。六角ボルト1個、六角ナット1個、ワッシャー1枚が出てくるので失くさないように気をつけて下さい。六角ボルトを引き抜けば脚パイプはズポンと抜けます。
脚パイプの刺さっていた根元リングも取り外せます。
センターポールの固定ノブ(EVストッパー)は緩めれば外れ、脚3本分の根元リングを取り外すとこんな感じです。台板に付いているハンドル(EVクランクギア)の外し方はよく分かりませんでした。分解図では外れているので方法はあると思いますが今回は外しません。
脚パイプの関節部(シメ付金属リング)は緩めれば外れます。脚パイプの関節部は汚れが溜まっていました。古いグリスとホコリが入り混じった気持ち悪い汚れです。ピカピカにしましたよ。シメ付金属リングを脚パイプから完全に取り外すには石突ゴムを取り外す必要があります。
石突ゴムはネジ式でもなんでもないので力で引っこ抜きます。石突ゴムが外せたらシメ付金属リングを取り外せるようになります。このハスキー三脚は3段なので関節部は2箇所。シメ付リングは合計6箇所あります。
金属リングの下に白いプラスチックのリングも重なっています。
一番太いパイプの根元リング側には脚取付根元強化アダプター(金属のやつ)が入っているので取り外します。重さで簡単にポロンと落ちました。これを取り外すと脚パイプの根元側から中の脚パイプを取り出せます。3段なので脚パイプが3本になりますね。
この要領で脚3本分の分解をします。
バラし方の分からない部分も2箇所程ありましたが、これでハスキー三脚の分解が終わりました。1つ1つの部品を綺麗に磨いてグリスアップしていきます。
清掃・グリスアップの流れ
分解した部品はけっこう汚れが溜まっていました。やはり外見が綺麗でもバラすとかなり汚れています。一応、サビも考慮してサビ落としを用意していたけどさすがにサビはなかった。クスミ汚れや古いグリスを綺麗に拭き取ります。
クリーナーはこれを使いました。近所のホームセンターで140gのやつがもっと安く買えました。アルミや金属部分のクスミ汚れを落としツヤを出しサビ防止効果もあります。このクリーナーで磨いたら乾拭きで拭き上げるだけです。
グリスアップにはハスキー雲台のメンテナンスの時と同じ万能グリスを使用。心配な方はジッツオなどから販売されている三脚用のグリスを探してみて下さい。
前回のハスキー雲台のグリスアップにこのグリスを使用したところ少し固めな印象がありましたので注意。グリスは可動部に付けますが、もともとグリスが付着していた部分は覚えておけば問題はないです。同じところに塗るだけです。
組み立ての流れ
分解に関しては手順などの参考資料が無くても簡単に分解できたほどシンプルな構造でした。組み立てもそんな難しいことはないです。分解の逆の手順で行えば間違いないと思います。
ここで、僕が組み立ての前に1つ行ったことがあります。
(組み立て前というかグリスアップ前ですが。)
一番太い脚パイプにスポンジグリップを取り付けました。
ハスキー三脚はアルミ部分が剥き出しなので触り心地がよくありません。グリップ無しの三脚は冬場などで冷たくて掴むのが辛かったりもします。それを緩和するためのスポンジグリップです。あとは滑り止めの効果もあったりと。
ハスキー三脚にスポンジグリップ(3本1000円)を取り付けた
スポンジグリップを取り付けるには脚パイプを分解したこのタイミングが一番付けやすいと思いますが、分解までしなくても石突ゴムとシメ付リングだけ取り外せば取り付けられます。
そんなこんなで組み立て完了。
ピッカピカやでぇ。
97%くらいの汚れを落とせました。もともと持っていたハスキー雲台の部品を使っているのでシリアルナンバーが2つあるけどね。まあいいか。
まとめ:自分色に染めていくスタイル
オークションとか6年ぶりくらいに利用しましたよ。中古のハスキー三脚だけどオーバーホールすることで気持ちよく使用できるようになりました。よく分からない汚れは落としました。なんやかんや大きい三脚は持っていなかったのでたまたま良品が安く手に入ってよかった。
中古のハスキー三脚を全力でオーバーホールしてみたという話でした。メンテナンスの参考にでもどうぞ。
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