1泊2日の槍ヶ岳【前編】東鎌尾根からヒュッテ大槍を目指せ

こんにちは、アキです。

念願だった北アルプス槍ヶ岳の登山記録【前編】です。

ビギナー登山客が槍ヶ岳を登頂するためには2泊3日での山行が一般的とされているようで、僕は仕事の関係で1泊までの山行しか不可能な状況。ヤマレコやYAMAPを見る限りでは、健脚な方なら1泊どころか日帰りすらしている記録も存在する。

1泊2日での槍ヶ岳登山は可能。

「1泊2日で槍ヶ岳の登頂、その翌朝にはもちろん仕事へ行く。」と、槍ヶ岳を経験している相方へその旨を伝えると山行計画を考えてくれた。

そして1泊2日での槍ヶ岳挑戦となった。

もちろんいつもの二人登山。

『槍ヶ岳』の登山記録【前編】

槍ヶ岳 / あきさんの槍ヶ岳の活動データ | YAMAP / ヤマップ

名称 槍ヶ岳(標高3,180m)
宿泊 ヒュッテ大槍
出発地点 上高地バスターミナル
駐車場 さわんどバスターミナル

1泊2日の山行内容ですが、

1日目の上高地スタート(始発)から山頂直下にある「槍ヶ岳山荘」まで歩くのはけっこうなボリューム。まだ9月ということもあり暑さによる体力消耗もあって、我々の体力だとシビアなスケジュールになりそうだと判断。(山小屋というものは15時〜16時には到着するのが原則とされている。)

そこで東鎌尾根コースにある「ヒュッテ大槍(標高2,884m)」という山小屋を目指すことにした。

槍ヶ岳山荘(標高3,000m)まで50分という位置になり、少し余裕を持って山小屋へ到着することができる。翌朝に槍ヶ岳山荘まで50分かけて登ってから頂上アタックとなる計画。

槍ヶ岳山荘よりは早く到着できて、頂上までは遠すぎない。

1泊登山に相応しい山小屋だと思います。

それでも初めての山域でのボリュームのある山行計画なので、油断せずに体力温存を心がけながらの登山となります。

今回の【前編】では1日目にヒュッテ大槍を目指す内容です。

 

上高地までのアクセス

今回、僕は2.5連休という時間を使います。

現状で取得できる連休はこれが限界なんです。

まずはスタート前夜に静岡市から「さわんどバスターミナル」まで車移動して仮眠。始発タクシーまたはバスに乗車して上高地入りするというプラン。

ここまでは以前の涸沢カール登山のときと同じ内容。

普段からバスや電車に乗らない人間なので乗り物のスケジュールに合わせて行動するのが苦手なんだけど、二度目となると不安も少ないですね。

さわんどバスターミナル

5時前のさわんどバスターミナルはまだ無人。

ちなみにバスの始発は土日は5時だけど、平日の始発は6時となっていた。5時前にここで待機しているということはタクシー1択です。

キツキツになるかもしれない山行計画なので、釜トンネル前ゲートの5時開門に合わせてスタートしたいところです。6時まで待っていられない。

 

上高地バス停

5:30頃、上高地へ到着。

タクシー料金は定額4600円、他ハイカー含めて3人で乗車できたので割り勘で1人約1,500円でした。複数人で利用すればバスよりも安くてありがたいですね。

東京からの直通バスもあるので、平日の上高地にはすでにハイカーで賑わっていました。

朝食やトイレを済ませて登山スタートしましょう。

 

上高地から横尾までウォーキング

6:00頃、上高地を出発。

まず横尾までは平地をひたすら横移動になります。

コースタイム3時間のウォーキングだ。

上高地の河童橋

薄曇りの梓川と河童橋。

ここはまだ観光地なので飲食店の看板などがあり「山賊定食」なるものが目に入り誘惑されてしまう。美味しいものには目がないが、足を止めている時間はない。じゅるり。

 

歩いていると綺麗な池っぽい水溜りがいくつかある。

時間はないけど明神池もいつか立ち寄ってみたいな。

 

横尾山荘前の橋

8:15頃、横尾橋へ到着して小休憩。

コースタイムを30分以上巻くことができました。涸沢カールへ行く場合はこの橋を渡りますが、槍ヶ岳方面へ向かう場合は橋を素通りします。

ここまで来ると「登山が始まるぞー」とスイッチが入る。

 

横尾山荘

飲み水の補充やトイレなど、一息つくのに丁度いい場所にあるのが横尾山荘。

なんやかんや入ったことはありません。

 

横尾から槍沢ロッジまで

横尾大橋は素通りして槍ヶ岳方面へと歩き進めます。

まだしばらくは梓川沿いの登山道が続く。

9月とはいえ日中に登山していればまだまだ暑い時期。ここまでずっと薄曇りで暑すぎない歩きやすい気候に助けられています。7月に訪れた北アルプス五竜岳(遠見尾根)では、下山にも関わらず暑さによりバテてしまうという経験をしました。

暑さ耐性が低いのでとにかく体力温存を意識しながら歩きました。

 

9月にもなれば紅葉の気配も感じられる。

青く済んだ梓川上流の景色を楽しみながら歩ける良いコースだ。

 

川沿いを歩きながらもじわじわと標高を上げている気がするけど、まだ登山している感じはしません。

 

槍沢ロッジ

9:43、槍沢ロッジに到着。

横尾大橋から1時間10分程度かかりましたが、ここまでずっと川沿い歩きだったのでまだまだ体力は温存されている。これからがやっと登山という感じかな。

そして槍沢ロッジ前で軽食休憩としました。

ちなみに2泊3日プランの場合、1泊目は槍沢ロッジに宿泊する方が多いのではないでしょうか。少し離れた場所にテント場もありました。

 

槍沢ロッジの望遠鏡 槍沢ロッジの望遠鏡

槍沢ロッジ前にあった望遠鏡には「槍が見えるよ」という看板が。

覗いてみると槍ヶ岳がドアップで見えるではないか。槍の穂先に人が立っているのも確認できて面白い。これから自分もあの先っぽに立つんだなぁ。その瞬間を誰かに覗かれているのかもなぁ。

ちなみにNikonの三脚だったのが興味深い。

三脚なんて出してたんだ。

 

槍沢ロッジから東鎌尾根まで

槍沢ロッジを超えるとようやく“登り”が増えてきます。

 

槍沢大曲り

11:16頃、槍沢大曲り分岐へ到着。

今回はこの分岐から東鎌尾根へと登って尾根上にあるヒュッテ大槍を目指します。槍ヶ岳山荘や殺生ヒュッテを目指す場合は直進するところです。

ちなみにここまでずっと川沿い。

9月19日発生の地震による崩落で、現在は東鎌尾根コース「槍ヶ岳山荘〜ヒュッテ大槍」の区間が通行不可となりました。殺生ヒュッテを経由する迂回コースで回避可能だそうです。

 

川沿いだったコースからどんどん標高を稼いで景色が広がる。

東鎌尾根へと駆け上がる急登は今回のコースで一番体力を消費しそうな箇所っぽいので、アミノバイタルを飲んで気合を入れます。

 

水俣乗越

12:20頃、槍沢大曲りから1時間程度で尾根へと到達。

そこそこ体力を消費していたけど、ワンピース第1000話の話題に夢中になり気がついたら登りきっていました。薄曇りに助けられているけど、晴天だったらバテている自信はあります。

ちなみにここは「水俣乗越」という表銀座縦走コースの一部で、燕岳方面から歩いて槍ヶ岳を目指す場合はここを通過することになります。いつか縦走してみたいけど、今の仕事をしているうちは不可能な山行なんだよなぁ。

 

ヒュッテ大槍を目指して

東鎌尾根から見る槍ヶ岳

さあ、あとは東鎌尾根を歩いてヒュッテ大槍を目指しましょう。

水俣乗越から少し歩いたところで槍沢ロッジぶりに槍ヶ岳が姿を見せ、その迫力に身が引き締まります。(尾根で冷たい風に当たるようになったから2つの意味で引き締まっている。)

尾根越しに見える槍様がほんとかっちょいい。

 

東鎌尾根と槍ヶ岳

東鎌尾根に出てからもアップダウンが続いて体力を消費していきます。

風により足を止めると一気に冷えるためハードシェルを着用。空気が変わり、ラスボスステージに突入した感じ。

 

東鎌尾根のハシゴ

ハシゴや鎖場もあるので集中力を切らさないように。

 

東鎌尾根と槍ヶ岳

ヤセ尾根に見えるが実際に歩いてみるとそれ程でもない。

 

東鎌尾根のハシゴ

ハシゴを登ったり降りたり。

ちなみに水俣乗越からヘルメットを着用しています。

 

東鎌尾根のヒュッテ大槍看板

言葉数も減り、相方に引き離され始めるくらいに僕のペースは落ちていたけど「ヒュッテ大槍マデ200m」の可愛らしい看板に応援されました。

もう一息や、ガンバロ!

 

※この記事の投稿後に相方から私の写真が送られてきたので追加。

見た目は完全にバテてる人だった。

 

東鎌尾根とヒュッテ大槍看板

ヒュッテ大槍まで100m、モウスコシ!

 

ヒュッテ大槍と槍ヶ岳

14:10、本日の宿であるヒュッテ大槍へ到着。

水俣乗越から約2時間、上高地スタートから8時間強。薄曇りの気候に助けられたので、思っていたよりは余裕を持って到着できました。

もし槍ヶ岳山荘を目指していたら15時までの到着は怪しい。

気温が高かったら16時すら厳しいかもしれない。

 

槍ヶ岳山荘と槍ヶ岳

槍ヶ岳の迫力よ。

槍だけにエラい尖ってる。

あんなところ本当に登れるのだろうか。

 

槍ヶ岳頂上

ここでやっとNikon Z6IIの登場。

望遠200mmで覗いてみると槍の穂先に立っているハイカーをくっきりと確認できます。明日の朝にはあそこへ立っているんだ。わくわく。

 

燕岳と燕山荘

燕岳や燕山荘を視認できます。

あそこまでずっと表銀座縦走コースで繋がってると思うと不思議。

昨年秋に燕岳から槍ヶ岳を眺めていて「来年は槍ヶ岳を登る」と決意し、もう少しで目標を達成できる。1泊2日でもなんとかなるものですね。

 

ゴジラの背

たぶん「ゴジラの背」と呼ばれているやつ。

何も調べてないけど、見た目でわかるやつ。

 

北穂高小屋

穂高方面を眺めていると険しい場所に山小屋を発見、あれはおそらく北穂高小屋かな。怖すぎでしょ。どうやって行くの。

 

常念岳

常念岳方面。

周囲の山々を見渡しているとあちらこちらに山小屋を見つけれられる。だいたい赤い屋根なので見つけやすかったりする。北アルプスは山小屋が充実していて快適ですね。

 

ヒュッテ大槍で宿泊

ヒュッテ大槍

そしてヒュッテ大槍へチェックイン。

オーナーさんが救助活動に出ていて不在のため、宿泊料金はオーナーさんが帰ってきてから徴収するとのこと。見下ろすくらい標高の低い登山道にヘリが飛んでいたのを目撃していたので何かしらの遭難事故があったのは察していたけど、まさかここのオーナーさんが出動していたとは。

 

ヒュッテ大槍

我々の寝床。

カーテンを閉めれば個室で、4人は寝られそうなスペースを2人で使用。

こんな高い山の上なのにオフトゥンで寝られることがありがたいです。もちろん感染対策にインナーシーツを持参しています。

 

ヒュッテ大槍

18時の夕食までは時間があるので、荷物を整理して落ち着いたらハイボールで乾杯。

 

ヒュッテ大槍

外はすでに真っ暗、山小屋のこの雰囲気すごい好き。

 

ヒュッテ大槍

贅沢にも500円で飲み放題のドリンクバーがあったので購入。

夜は冷えるので温かい飲み物がありがたいのです。

至れり尽くせりだ。

 

ヒュッテ大槍の食事

そして夕食タイム。

宿泊客はそこそこ多くて、密を避けて2回に分けられて我々は後半だった。

食事のラインナップが豪勢で、デフォルトで白ワインが提供されます。クリームチーズを乗せたクラッカー、レバーソーセージ、バジル系パスタなどワインに合うような構成のおつまみ。デザートは杏仁豆腐。

食前にハイボールと一緒におつまみをそこそこ食べていたので苦しくなってしまった。こんなボリューミーで贅沢な食事だとわかっていたら控えめにしておいたのにな。もっとお腹を空かせておけばよかった。

忘れているかもしれないけど、この食後のタイミングに宿泊料金を支払いました。

 

ヒュッテ大槍から槍ヶ岳を撮影

食後はカメラを持って外へ出てみた。

日没直後でまだ少し明るい時間帯。雲が多く面白い展開などもなかったので、ND1000を使用した長秒露光で雲を流して撮影。モノクロにすればなかなか渋いだろう。

あいにくの曇り空で星は見えそうもなく、外に長居することはなかった。

今回の登山は歩きっぱなしになるつもりだったので撮影のことはあんまり考えていない。夜はたっぷり寝ておき、早起きして槍ヶ岳を目指すと。もちろんその日のうちに上高地まで歩いて、静岡まで運転して帰還する予定だ。

はよ寝ておかなきゃ…。

ちなみに明朝は槍ヶ岳山荘には5時には到着していたい。ヒュッテ大槍から50分程度の距離であることを逆算して起床します。

念願の槍ヶ岳登頂までもう少し。

後編へ続く。

 

 

使用した撮影機材

 

ABOUT US

アキ
インドア派だけど富士山写真と登山をエンジョイしている人。主に富士山撮影を目的とする登山が好き。撮影記録や登山日記、関連した情報を発信しています。誰かしらの参考にでも慣れば幸いです。

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