こんにちは、アキです。
毎年恒例となっている富士登山をしてきました。4回目の登頂です。今年も無事に登り、何事もなく下山することが出来ました。
今回のフォトログ、書いていたら長くなってしまいました。ご了承を。
4回目の富士登山の記録
登山ルートは毎年同じコースですね。富士宮ルートで登頂し、御殿場ルートで下山し、宝永山火口を経由して富士宮ルートに合流するというコースです。
そして今回のメインミッションは「富士山の頂上でカップ麺を食べる」というものだ。昨年は失敗に終わったミッションだ。
登山スタートまでの話
相方との都合もあって決行したのは7月31日〜8月1日。梅雨明け以降ずっと天気がスッキリしなくて一度だけ予定を延期していましたがこのタイミングで登りました。
予報では微妙な雰囲気。そもそも天気予報もころころ変わりすぎて当てにならないレベル。全体的に曇りだけど一時的に雨が降る感じの天気予報だった。
当日は予報通りの曇り空。富士山の上の方は雲の上であることを祈ろう。
まずは駅で相方を拾ってから移動開始。
登山者用の駐車場のある水ヶ塚公園はすでに雲の中という感じ。生憎の天気と言えばそうだが、むしろこの感じであれば日差しは遮られるため登山としては登りやすいだろう。
というか、水ヶ塚公園までの道が濃霧でやばかったなマジで。まったく前方が見えなくてこえーの。しかもそれで無灯火の輩もいるから困る。
ちなみに、5合目までのバスは往復券が1800円。片道よりお得だから往復券を買った方がおすすめ。帰りの券を無くさない自信があるならね。
そして30分くらいバスに揺られて富士宮口5合目へ到着。この時点で12時半頃。
標高2,400mにある富士宮口5合目もまだ雲の中でしたが、時折晴れ間が見えていた。
とりあえず、出発前に気圧順応のために1時間ほど滞在しました。その間に食事も済ませた。相方に潰されたサンドウィッチを食した。
ぺたんこだった…
「お腹に入れば一緒」だとさ。
そんなこんなあって13時半、今年の富士登山がスタートしました。
5合目〜6合目までの話
去年と同じで9.5合目(標高3,500m)にある山小屋「胸突山荘」での宿泊予定です。そこまでひたすら登ります
登山道にはオンタデという植物があちこちに生えているが、これは森林限界の境界線に位置する場所になるそうです。
そして写真の通りスタート直後からガスガスな状況です。ずっとこんな天候なら涼しくて楽なんだけどな。雨は降らないで欲しい。
レインウェアを使いたくない。
出すのが面倒。
しまうのも面倒。
乾かすのも面倒。
その後の手入れも面倒。
レインウェアなど御守であって使わないことに越したことはない。
そう思います。
富士宮ルートの5合目から6合目まではあっという間で、20〜30分程で着いてしまいます。6合目までは準備運動レベルです。
その短いルートでブルドーザーに遭遇した。停車したブルドーザーからは大きなビデオカメラや三脚を担いだ人達が降りてきた。どこかの撮影スタッフだろうか。
7合目までの話
6合目までの準備運動を終えるとようやく富士登山らしい道になります。
登山客はそれほど多い印象はありませんでした。お盆連休くらいに混み合うかと。
そして振り返ると同じ高さにある雲が押し寄せてきます。雲の波ですね。雲は多いが雨雲ではなく晴れ間もみえる。
今のところめっさ気持ちのいい山歩きだ。登りやすい。
そして何事もなく7合目に到着。
富士宮ルートには「新7合目」と「元祖7合目」の2つの7合目が存在します。
この新7合目を過ぎてさらに登って行き、次の山小屋が8合目という訳ではありません。残念です。
登山道を歩いていると富士山の表面が赤い部分がある。赤土です。よく赤富士って言われていますよね。あれを超ドアップで見てみるとこんな表面になっています。
新7合目を過ぎてもまだオンタデが生えています。
何かの野菜っぽい。
オンタデ畑だ。
「天ぷらにしたら美味しそうだよね」って会話をする。
何事もなく元祖7合目に到着。
冷たいドリンクも販売しています。というか頂上には自販機まであるしね。富士登山はお金さえあればどうにでもなるものだ。
8合目までの話
昨年は7合目の段階でバテていたな。登山のブランクもあり強い日差しの中だったのもある。
今年はそれなりに準備もできていたし天候も曇りで非常に登りやすい。体力は余裕だ。太陽が出ているか隠れているかで全然違う。
夜間に登るのが最強なんだろうな。
7合目を過ぎてからは時折、晴れ間から雲海を眺むことができた。それも大雲海だ。
下界では天気は悪いのかな。
晴れ間は見えるが相変わらず太陽は隠れているため涼しい。
本当に気持ちのいい登山だ。
体力もかなり余裕を残しながら8合目に到着。
今年は驚くほど余裕だ。
晴れたり雲に飲まれたりする中、8合目からの景色を眺めているとあることに気づいた。
山頂まで見渡せるほど晴れていたのだ。
太陽も出てきそうな雰囲気。
そこで思うのがブロッケン現象だ。
太陽の位置からしてこの辺りかなって見ていたら案の定、ブロッケン現象が発生しました。
ビンゴでした。綺麗なブロッケン現象が出現。
以前に北岳でもブロッケン現象には遭遇したことがあるけど、ここまでクッキリしたものでは無かった。これには感動。
雲が多いからこそ狙える現象だ。
この場所には僕ら以外にブロッケン現象に気づいている人がいなかった。
僕らがブロッケン現象だーってざわついていると、外にいた山小屋の兄ちゃんには「ブロッケン現象ってなんですか?」と聞かれたりもした。
なんか虹の輪っかが出るんすよー。
ガスと太陽の位置関係で出るんすよー。
その輪っかの中に自分の影が入るんすよー。
と、めちゃくちゃ丁寧且つ的確な科学的解説をしてあげた。
9合目までの話
ブロッケン現象を堪能し9合目へと出発します。
と、そこに。
またブロッケン現象が出現しました。今度は登山道の途中から。
望遠レンズがあればなーって。
太陽は頻繁に出たり隠れたりとしていて、ガスも多く、ブロッケン現象のチャンスが多い天候ですね。
8合目を過ぎると鳥居があったり、木の柱が立っていたりします。
この2本の木に見覚えが…
山伏だ。
山伏っぽいんだ。
相方に「山伏っぽい」と言うと同じことを思っていたらしい。
木の感じ似てるよね。
三度目のブロッケン現象が出現した。
写真だとうっすら。時間が短くてシャッターチャンスは逃してしまったのだ。
やはり他の登山客はブロッケン現象に気にかけることなく登っていた。
そうこうしていると、9合目「万年雪山荘」に到着。
9合目まで来てもまだ余裕があるのが今年の僕だ。去年とは違う。
陽が射してきたけど17時も回れば空気が冷えてくる。もう暑さにヤラれる心配はない。
ん?
陽が射してきたということは?
はい、またしてもブロッケン現象の出現。
もうね、ブロッケン祭りな富士登山ですよ。ブロッケン現象ってそんなにレアな現象だっけ?って感じてきてしまった。
一番綺麗に映ったのは8合目の池田館前で見たやつかなー。
9.5合目までの話
ブロッケン現象を楽しみつつ、目的の9.5合目「胸突山荘」まで残り少し。
目安コースタイムだと30分。
余裕余裕。
宿泊予定の胸突山荘へと無事に到着しました。
いやー、今年は本当に楽だったな。後は夜中に山頂へと行くわけだけど、この時点で標高3,590mあります。山頂まですぐの場所です。
この時間にはすっかり雲も減ってしまい晴れました。下界の様子が見渡せますね。
山小屋では少し物足りないカレーライスを食します。
混み具合はどうだったかというと、多いとは感じないレベルでした。ツアーの集団が一組と、単体客がチラホラと。空きスペースも多くて快適に過ごせたな。
と、寝床でくつろぎ始めたところで軽い頭痛が…
余裕ぶっこいていたら軽い高山病になった。
うへぇ。
山小屋〜御来光までの話
頭痛とは言っても軽めのタイプで行動には支障は出ないレベル。少し機嫌が悪くなるとかそういうのも無かったはず。
深夜2時を過ぎたあたりで起床して出発の準備を始める。
外は寒かったが、フリースとウィンドシェルを着ただけで十分であった。ダウンやゴアテックスを出すのが面倒なだけだが。
朝食として手渡されたパンとアポゥジュースを山小屋の前でぼーっと摂る。
この時間すごく好き。
ここは山頂に限りなく近い場所なので余裕がある。9合目や8合目から登ってくる人達のヘッドランプの明かりを眺めながら富士登山の雰囲気を堪能する時間だ。
食事が済んだら僕らも出発。山頂までは30分くらいかな。
少し渋滞にハマるがのんびりと登っていきます。
山頂へ着くも、まだここはゴールではない。目的の場所は剣ヶ峰である。
正真正銘の「標高3,776m」の場所へ行かないとね。
暗いうちに剣ヶ峰に到着して御来光まで待機します。
雲が多くで御来光は微妙そう。雲の隙間から少しでも見えたらいいかなって感じ。
御来光はともかく朝焼けが綺麗だった。日本一高い場所からの朝焼けだ。
少し雲に邪魔されながらも無事に今回も御来光を見ることが出来ました。ありがたやー。
日が出たら「お鉢巡り」タイムですね。
お鉢巡りの話
御来光はチラッと見えた後は隠れてしまいました。
少し寒い中でお鉢巡りをスタートしました。
今年は残雪が多いな。
太陽は隠れてしまったので影富士は無理だろうなーなんて思いつつも、
一応チェックしてみます。
出た!
太陽が完全に出ることがなかったからクッキリとした影富士は出なかったけど、それでも下界を覆い尽くした大雲海にはふんわりと富士山の影が確認できました。
もう満足だ。
予報だと “曇り時々雨” で大した期待はせずに「ただ登るだけ」と覚悟して来たのに、蓋を開ければ晴れ気味でブロッケン祭りに御来光に大雲海に影富士も見られた。
山の天気ってわからないね。ころころ変わる。
お鉢巡りは楽しい。
いろいろと余韻に浸りながら火口の周りをグルっと。
そして富士山の偉大さを感じながら一歩一歩踏みしめて進む。
もうね。
富士山すげぇ。
ここへ来るの4回目なのに相変わらず「富士山すげぇ」しか言葉が出てこない。
もう富士山が好き過ぎる。
LikeじゃなくてLoveだよ。
富士山は登るもの。
富士山の頂に立って感じるこの偉大なパワー。
仏教とか宗教とか全く疎い僕ですらマジでこの場所だけは神でも宿っているように感じる。これからも富士山のいろんな表情を撮影させていただきます。
今回の登山のメインミッション
メインミッションの話
そういや下山の前にやらねばならないことがあった。
今回の富士登山のメインミッションがまだ残っています。
昨年の富士登山で失敗していた「頂上でカップ麺を食べる」というミッション。
気圧の関係でライターが点かない問題とかあるんですよ。記事にもまとめました。少し勉強しました。そして辿り着いたのが…
安い使い捨てフリント式ライター。
普通に点きました。電子式以外の方法であればほぼ着火できるという訳です。
妙に高価なアウトドア向けライターなんて必要ありません。いざという時のためにファイヤースターターやサバイバルマッチくらいはあると無難だけどね。
富士山の頂上で使い捨てのフリント式ライターが使えちゃったら、大抵の場所でも使えちゃう。というか日本に富士山より高い場所ないし。(飛行機って言うのはナシだよ)
よっぽどの風雨にうたれながらカップ麺を食べなきゃならない場面でもない限り。
- 富士山でライターが点かない?高山で着火させる方法まとめ
- 高山での着火はファイヤースターターがおすすめ!標高3000mで使ってみたよ
一時期は肉を焼くためにプリムスに浮気していたけど、やはり湯沸かし最強はジェットボイルだ。
そして寒い場所で食べる辛いカップ麺は至高。食べたのは「蒙古タンメン」です。相方は「レッドシーフードヌードル」的なやつでした。
昨年の失敗から学んで、今年は無事にミッションクリアです。
そして下山
腹ごしらえが済んだらようやく下山開始。
下山時は頭痛が響いて少し元気がなかったが、標高を下げると頭痛は和らいでいった。
御殿場ルートから宝永山火口を目指すのだけど、
調子に乗って砂走りを駆け下りたら分岐を通り過ぎてしまい、少し登り返す羽目になったりと色々ありましたがそれもまた良い思い出。
砂走りを登るという愚行。
降りてくる人達の目線が痛い。
「え、こいつら正気かよ!」って感じ。
そんなことないだろうけど(笑)
砂走りの登り返しはかなりキツかったな。けっこうなタイムロスをした。
御殿場ルートで登る人はマジでクレイジー。何かのスポーツやってる人らがトレーニング目的で登りに使うようなルートだと思う。
無事に元のルートに戻って宝永山火口の中を歩き、富士宮ルートへ合流。
残りはあっという間に5合目でした。着いたのは正午くらいだったかな。
そして下山直後に飲むコークは至福の味。
天気はもってくれました。午後からは天気が崩れる予報だったので少し心配だった。
まとめ:頭痛が痛いのなんとかしたい
高山病さえ無ければな…
軽い頭痛だけど毎年かかってるんだよな。酸素缶を使えと言うことなのか。睡眠不足とかも関係あるのだろうか。
それでも山頂にいる間は楽しすぎて頭痛のこと忘れちゃうんだよね。富士山パワーすげぇ。
長くなったけど、以上が4回目の富士登山の記録でした。